【スタッフに注目! お宝作品発掘】「東京マーブルチョコレート」 - 「PSYCHO-PASS サイコパス」の塩谷直義監督のオリジナルラブストーリー

スタッフつながりで見ていくと、アニメはもっとおもしろい!
このコラムでは、スタッフ関連で注目したい、過去の良作品を紹介していきます。


塩谷直義氏の初監督作品、オリジナルのラブストーリー


人間の罪を「シビュラシステム」が「犯罪係数」によって計測し裁く、近未来サスペンス「PSYCHO-PASS サイコパス」。2012年10月から第1期、2014年7月から新編集版、2014年10月から第2期を放送。そして2015年1月、行方不明だった狡噛慎也の登場が期待される新作劇場版が公開されている。

シリーズを通して監督を務めてきたのが、塩谷直義氏。本広克行総監督が目指した未来の警察アニメという方向性の中で、ストーリー原案の虚淵玄氏が提示したディストピア的な世界観を映像化し、天野明氏原案の魅力的なキャラクターが背負ったドラマを描きだし、ひとつのエンターテインメント作品としてまとめあげてきました。作中のキャラクター・王稜牢一の絵画作品や、シビュラシステムの「内部」など、要となるビジュアルをみずから作画して、作品の方向を指し示すこともあったとのこと。第2期では冲方丁氏をシリーズ構成に迎えて、同じシリーズの新たな物語を展開してきました。


その塩谷監督の初監督作品が、2007年に制作された「東京マーブルチョコレート」。ふたつのタワーが立つ“東京”を舞台に、悠大(ゆうだい)とチヅル、一組の男女の思いとすれちがいを描く、アニメオリジナルの純愛ラブストーリー(原作/Production I.G)。

くしくも「東京が舞台」というところは「PSYCHO-PASS サイコパス」と同じだけれど、作品の雰囲気は色でいえば「黒」と「白」といっていいほど対照的。でも塩谷監督の、作品に没入して手を抜かない仕事ぶりは、「東京マーブルチョコレート」でも変わりません。この作品でも、塩谷監督は「ミニロバデザイン・美術設定」「レイアウト」と、やはりみずから描く作業を担当している。

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