【アニメコラム】アニメライターが選ぶ、2015年春アニメ注目の5作品を紹介!
2015年春の新作アニメは「あにぽた」の「新作アニメ一覧放送スケジュール」によると、単発作品を含めて何と約80本。あまりに選択肢が多いため視聴作品を絞れていない人も多いのではないだろうか。私自身この数字を知らされたときは、来たるべき春に向けて武者震いが止まらなかったほどだ。
そこで今回は、録画ランプの赤い点滅で眠れぬ日々を過ごすアニメライターが、もっとも注目したい新番組5作品をラインアップ。疾風怒濤の新番組ラッシュを乗り越えていこう。
■「アルスラーン戦記」
「鋼の錬金術師」「銀の匙 Silver Spoon」を手がけた荒川弘さんによる大ヒットコミックが日5枠に登場。原作は「銀河英雄伝説」「創竜伝」などの代表作を持つ田中芳樹さんの大河ファンタジー小説であり、中世のペルシアを思わせる重厚な世界観と、陰謀や策略が渦巻くストーリーを堪能することができる。見どころは何と言っても騎馬隊による圧巻の合戦シーンだ。「突撃(ヤシャスィーン)!!!」の雄叫びを合図に無数の矢が飛び交い、万単位の軍勢がぶつかり合う激闘は、戦場の熱気が伝わってくるほど大迫力な映像で表現された。
また、心やさしき主人公・アルスラーンが戦いを通じて成長するビルドゥングス・ロマンとしての側面も持ち合わせている。一流の剣技を誇る万騎長・ダリューンや知略にたける天才軍師・ナルサスと王都奪還を目指す彼は、戦場で何を見るのだろうか。アニメーション制作はウルトラスーパーピクチャーズ傘下のライデンフィルムとサンジゲンが共同で行っている。
Twitter上で翻訳中のサイバーパンクニンジャ活劇小説がついにアニメ化。近未来都市「ネオサイタマ」を舞台に、ニンジャを殺す者=ニンジャスレイヤーの活躍を描いている。海外から見た間違った日本描写を意図的に取り入れており、「セプク」「サラリマン」「スモトリ」などの怪しげな言葉や、敵と相対しても「ドーモ」とあいさつを欠かさないニンジャたちの姿に思わず笑ってしまう。だがストーリーの語り口そのものはいたってシリアス。手裏剣や日本刀、「ジツ」と呼ばれる多彩な忍術を駆使した本格ニンジャバトルを楽しめる。
監督・シリーズ構成は「天元突破グレンラガン」「キルラキル」でド派手なアクションを披露した雨宮哲さん。WEB配信アニメーションシリーズ「日本アニメ(ーター)見本市」で配信された最近作「電光超人グリッドマン boys invent great hero」では街の看板まで細やかに描かれていただけに、ネオン電飾が彩るネオサイタマの風景も期待できそうだ。アニメを活用した地域振興に熱心な埼玉県ならば、「クレしん」「らき☆すた」「あの花」に続く新たな聖地として取り上げるはず。
■「パンチライン」
「パンツを見たら人類滅亡!?」という強烈なキャッチコピーが示す通り、パンツに尋常ならざる情熱を注ぎ込んだ本作。そのこだわりはパンツ専用のデザイナーを立てているほどで、フジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」が第50作目にして新境地を切り開いている。
主人公の伊里達遊太(いりだつ ゆうた)はその名前からも分かるように幽体離脱ができ、女の子たちのプライベートな空間を覗き見ることが可能。そんな男子の夢を体現した展開に胸が高まるいっぽう、単なるコメディにとどまらない泣けるアニメだとも明言されている。オリジナル作品ならではの予想がつかないストーリーを味わえそうだ。音楽はTKこと小室哲哉さんが担当。劇中歌を複数曲手がけており、中には演歌まであるとのこと。楽曲も楽しみな話題作をお見逃しなく。
■「血界戦線」
「トライガン」で知られる内藤泰弘さんの人気コミックが原作。異界と繋がった街、ヘルサレムズ・ロットを舞台に、世界の均衡を保つ秘密結社ライブラが暗躍するアクション作品だ。その第1話は、かつてニューヨークと呼ばれた街を異形の生物たちが跋扈(ばっこ)する描写や、レオナルド役の阪口大助さんによる軽快なモノローグで、スタイリッシュな世界観を表現した。
「技名を叫んでから殴る」というユニークなスタイルも実に印象的。豪華声優陣のシャウトとともに技名が画面に映し出され、敵を次々となぎ倒していくさまは爽快感に満ちあふれている。監督は「プリキュア」シリーズで注目を集め、20代の若さで劇場作品も手がけた期待の俊英・松本理恵さん。アクションを得意とする制作会社ボンズと初タッグを組み、東映出身の演出家らしく音響監督を兼任した。アニメ版だけのオリジナルキャラクターも登場し、原作ファンも必見の展開が待ち受けている。
■「長門有希ちゃんの消失」
2000年代に一大ムーブメントを巻き起こした「涼宮ハルヒ」シリーズのスピンオフコミック。劇場版「涼宮ハルヒの消失」の延長上にある世界観を採用し、オリジナルでは未来人、宇宙人、超能力者と個性派揃いだったキャラクターたちが普通の高校生になって登場する。本作のヒロイン・長門有希も無感情な宇宙人ではなく、キョンに恋心を抱く不器用な女子高生として描かれ、ほのぼのとしたラブコメディが繰り広げられていく。
制作はこれまでのシリーズを手がけてきた京都アニメーションではなくサテライトが担当していることもあり、作風の違いに着目してみるのも面白いだろう。キャストはこれまでの声優陣が続投し、キョンによるおなじみのモノローグも健在。最初のテレビシリーズから9年が経過しているという事実に思いをはせながら久々の新作を満喫したい。
2015年春アニメの一覧は、こちら。
(文/高橋克則)
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