前へ進むしかない。そういう時代なんだと思います──angelaのニューアルバム「ONE WAY」は、今まで以上に力強く

約2年ぶりとなる7枚目のアルバム「ONE WAY」をリリースするangela。全12曲中11曲が、アニメ&ゲームタイアップ曲という、強力な1枚となった。この2年、いろいろな作品のために曲を作り続けてきたatsukoとKATSU。その成果と、今だからこそ伝えたい想いが、「ONE WAY」には凝縮されている。



「騎士行進曲」のコンセプトは、高校野球の応援歌です


──アルバムのお話の前に、4月29日にリリースされた最新シングル「騎士行進曲」について、お聞きします。「シドニア」に続くTVアニメ「シドニアの騎士」のOPですが、今回もインパクトのある曲になりましたね。

atsuko 前作の「シドニア」で力を出し切ってますから、新シリーズとなる「シドニアの騎士 第九惑星戦役」のOPのお話をいただいた時は困りました(笑)。「シドニア」の雰囲気を残しつつ新しいものにしたいと考えた時、私の中にあったのは「宇宙戦艦ヤマト」や「檄!帝国華撃団」のようなアニメソングへのリスペクトです。その音楽性と、現代のアレンジ感、そして硬い日本語による歌詞とサビでの大合唱を組み合わせたら、どうなるんだろうと。KATSUと練りに練って、「騎士行進曲」を仕上げました。でも、瀬下寛之監督からは、また別のオファーがあったんだよね?

KATSU 昔のソ連の国歌が、データで送られてきたんです。「これをangelaがやったら、どうなる?」みたいな感じで。そこから「宇宙戦艦ヤマト」のような壮大なアニソンに行き、さらに出てきたコンセプトが高校野球の応援歌だったんです。そこに行き着いた時、「これだ!」と。


──発想がいい感じで飛躍してますね(笑)。
KATSU なぜそこに行き着いたかと言うと、新シリーズでは登場人物たちの「戦うぞ」という意志が最初から固まっていて、一致団結している感じがあったからです。高校野球も、選手はもちろん吹奏楽部も応援の生徒たちも一丸となるじゃないですか。あの気持ちって「シドニア」に合うんじゃないかと。応援歌というコンセプトになったので、タイトルも「騎士行進曲」にしました。


atsuko 「シドニア」は使っちゃったので、「騎士」しか残っていなかったんです(笑)。


──歌詞には空耳感があって、ファンのみんなが楽しんでいますね。

atsuko あはははは(笑)。もちろんちゃんと歌詞を歌っているんですが、一度意識してしまうと、私自身もそう聞こえてくるようになってしまいました。公に発表した曲なので、あとはどんな楽しみ方でも、自由にしてください(笑)。

──アルバム「ONE WAY」には、リミックスバージョンが収録されています。
KATSU ボーナストラックとして最後に収録しました。今、アニクラが流行っているじゃないですか。とあるDJさんが「シドニア」を回すとフロアが大変な盛り上がりになりますと言ってくれたので、「騎士行進曲」もアニクラでどんどん使っていただきたいなと思い、アゲやすく踊りやすいリミックスにしていただきました。

atsuko 「Sail away」の後半部分のアレンジを担当してくださった松本祥平さんにリミックスをお願いしました。ここで生きたのは笛の音です。実はオリジナルバージョンにも最初は応援団のような笛が入っていたんですけど、あまりにも面白おかしくなってしまって外したんです。それをリミックスでは復活させて、さらに応援のガヤみたいな声も入れて、ダンスビートと応援歌を融合させた面白いサウンドにしていただきました。

KATSU 「ONE WAY」の初回限定盤には、特製はちまきが付くので、それを巻いて盛り上がってください。

──アルバムの特典にはちまきというのは、かなり珍しいですよね(笑)。

atsuko 「騎士行進曲」のジャケットで私たちが巻いているはちまきです。はちまきを巻いたのは学生時代の体育祭以来なんですけど、すごく気合いが入ることに気づいたんです(笑)。ジャケット撮影の日は、実は大雨で、心が折れそうだったんですけど、馬のかわいさとはちまきの気合いで乗り切ることができました。それで、アルバムの特典に付けたいとレコード会社にお願いしたら、いいよと(笑)。

KATSU みなさんもはちまきでテンションを上げてください(笑)。

おすすめ記事