「リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード」、アメリカでパネルディスカッションを実施! オーディエンスに好感触

10月公開のアニメ映画「リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード」より、米ロサンゼルスで開催されたパネルディスカッションのレポートが到着した。

「リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード」は、文化庁若手アニメーター育成プロジェクト「アニメミライ2013」の1作品として2013年3月にトリガーが制作した、魔女見習いたちの学園生活を描く25分のオリジナル短編アニメ「リトルウィッチアカデミア」の続編。2013年7月にアメリカのクラウドファンディングサービス「Kickstarter」で続編製作の資金募集を開始したところ、わずか5時間で目標の15万ドルを達成。最終的に1ヶ月で7938人の協力者から総額62万5518ドル(約7400万円)が集まり、40分の短編アニメ「リトルウィッチアカデミア2(仮題)」として制作が始まったという経緯がある。監督は、引き続き吉成曜さんが担当。

7月2日から5日まで米ロサンゼルスで開催されていた北米最大のアニメコンベンション「Anime Expo 2015(アニメエキスポ)」で、世界最速となるプレミア上映会が行われたが、翌日にはパネルディスカッションを実施。監督・吉成曜さん、プロデューサー・堤尚子さん、TRIGGER代表取締役・大塚雅彦さん、ストーリー協力・今石洋之さんが参加し、ファンからの質疑応答を含むパネルディスカッションが繰り広げられた。

プレミア上映会の翌日ということもあり、会場には1000人近いファンが開始前から集まった。上映会にて、
<Anime Expo>史上初のスタンディングオベーションが起こしたファンたちに対して、吉成監督は「アメリカの反応が良すぎて、日本でボコボコに言われるんじゃないかって不安です。」と相変わらずの謙虚な姿勢で喜びを表した。代表の大塚氏は「日本人のお客さんは、静かに見て頂く方が多いですが、アメリカのお客さんは笑って欲しいトコロで笑ってくれるので、嬉しいですね。」と作品に対してダイレクトに反応するアメリカのオーディエンスに好感触を感じていた。上映会に向けた本作の制作が上映日5日前に完成した経緯から、プロデュ―サーの堤氏は「『宣伝スタッフから度々、いつ完成するのか?』と聞かれ、チームで議論した時に、『<Anime Expo>だけは絶対に外せない』という結論に至り、作業をして来て、昨夜皆さんに無事ご覧頂けたのでよかったです。」と、安堵の様子を吐露した。
パネルディスカッション後半のQ&Aには、一瞬にして壇上の前に行列ができ、ファン一人一人が思い思いの質問をぶつけました。ファンから「監督業とアニメーター業、今後どちらに重きを置いていきますか?」という質問を受けた今石氏は、「アニメーターは役者に近く、監督は演出家に近い、この二つを同時にやるのは危険なことだと思っていて、切り離そうと思っていますが、いつも上手くできません笑。切り離すために自分に対してブレーキをかけているが、今回の作品では吉成さんのブレーキは一つもなかった。アニメーターとして考えると尊敬します。やりたいこと全部やる潔さはとてもパワフルなことです。」と答え、吉成監督を称賛した。また、「なぜ『リトルウィッチアカデミア』がここまで海外にウケていると思いますか?」と聞かれた大塚氏は「我々が知りたいです笑。どこかの誰かに向けて作っているわけでなくて、自分たちが面白いと思ったものを作っているので、出来上がって、見て頂いて、初めて分かるものが多いです。」と答え、新進気鋭のスタジオ・TRIGGERの姿勢をファンに示し、会場のオーディエンスは拍手と大歓声でそれに応えた。全ての質問に答える前に終了時間となり、ファンに惜しまれつつ、大盛況のうちにパネルディスカッションは終わりを迎えた。
世界が認めた、『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』に今後ともご期待ください!


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