「Maker Faire Tokyo 2015」Intelブースイベントレポート

2015年8月1日(土)~2日(日)に、東京ビッグサイトで開催されたテクノロジーとDIYの祭典「Maker Faire Tokyo 2015」。




Intelブースでは、国内外のデジタルコミュニケーションを牽引する5アーティスト(株式会社aircord、株式会社ココノヱ、株式会社BIRDMAN、株式会社THE GUILD、株式会社カヤック)による、切手サイズの超小型コンピュータ「Intel Edison」の開発プラットフォームを使った作品展示企画「Artist Showcase」を実施。

このページでは、Intelブースに展示されていたアーティストたちの作品を紹介していこう。

■「Words Band」 超音波でテキストを送受信できるリストバンド型デバイス
株式会社aircordが展示していたのは、超音波でテキストを送受信できるリストバンド型のデバイス「Words Band」。ライブでアーティストの歌っている曲の歌詞を、リアルタイムに観客の「Words Band」へ送ることで、より一体感あふれる演出が実現できるという。ちなみに、送受信方式に超音波を採用しているのは、無線の混線を避けるためとのこと。

同社のメカニカルデザインエンジニア・岩崎修氏からは、「将来的には
、海外アーティストの声を読み取り、リアルタイムに翻訳した歌詞を表示できるようにしたい」というお話をうかがうことができた。



■「召還!らくがきモンスターズ」 自分の描いたモンスターがゲームのキャラクターに!
子どもたちに大人気だったのが、株式会社ココノヱの体験型コンテンツ「召還!らくがきモンスターズ」。これは、大型画面と本型デバイス「魔法の書」(「Intel Edison」を内蔵)で構成された、対戦型ゲーム。プレイヤーがカードに描いたモンスターを「魔法の書」で画面上に召還し、モンスターに「ビーム!」、「バリヤー!」など、声で命令を叫ぶことで攻撃を繰り出し、勝敗を競うというもの。

自分の描いたモンスターがゲームのキャラクターになったり、声で攻撃を繰り出したりという斬新なプレイ体験に、子どもたちだけでなく父母をはじめとする大人たちも夢中で画面を見つめていたのが印象的だった。



■「COCORO」 モノと会話が楽しめるハート型デバイス
ぬいぐるみや冷蔵庫など、命を持たないモノが“話し相手”になるハート型のデバイス。AIや音声認識、対話の音声合成はネット上のAPIを利用する仕組みで、無線LAN機能を標準搭載する「Intel Edison」の特徴を生かした作品となっている。

制作を手がけた株式会社BIRDMANのコバヤシタケル氏からは、「ドラえもんの道具みたいに近くにあるものにくっつけたら、それが突然しゃべりだす感じ。「モノにも心があるかもしれないな」ということを考えてもらえたら嬉しいです」とコメントをいただいた。



■「I’M WATCHING YOU.」 人の顔を認識して動く絵画
株式会社THE GUILDが展示していたのは、鑑賞者の顔を認識して、ひとりでに動く絵画「I’M WATCHING YOU.」。

“学校の怪談” 的な不気味さを「Intel Edison」のテクノロジーで表現したというこの作品は、鑑賞者の顔をセンサーで感知して視線を合わせてくるという“動く絵画”。

“機械と目が合う” という違和感(居心地の悪さ?)はかなりのもので、まさに「音楽室のベートーヴェンの絵」に見られているような不気味さが堪能できた。



■「空中生物カヤックラゲ」 空中を漂う癒やし系電子生物

会場内の天井付近をフワフワと漂っていたのが、株式会社カヤックの「空中生物カヤックラゲ」。

「存在自体が面白い “不思議な電子生物”」をコンセプトに制作されたこの作品は、ヘリウムガスを注入したバルーン、上昇と下降用のモーターとプロペラ、気圧計、「Intel Edison」で構成。気圧計で浮かんでいる高さを測定し、それに応じてファンを制御することで、海を漂うクラゲのように空中を浮遊するという、見ているだけで気持ちが柔らかくなる癒やし系電子生物。

制作を手がけた中農稔氏は、「ドローンよりも、もう少しゆったりほっこりしたものを目指して作りました。複数の「空中生物カヤックラゲ」を漂わせて、生態系みたいなものを再現するのも面白いと思っています」とのこと。



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