早見沙織、待望のアーティストデビュー。シングル「やさしい希望」は爽やかな風が吹く曲

やさしく透明感のある声の持ち主。数々のキャラクターソングでその実力を発揮してきた早見沙織が、いよいよアーティストとしてデビュー。自身がヒロイン・白雪を演じるTVアニメ「赤髪の白雪姫」オープニングテーマ「やさしい希望」が8月12日にリリースされる。この曲、レコーディングには驚くべきエピソードが!


100曲以上の候補曲を聴いて、選んでいきました


──まず、アーティストとしてデビューすることになった時、最初に思ったことはなんでしたか?

早見 歌うことは好きだったので、デビューの機会をいただけてうれしいという気持ちが、まずはありました。これまでキャラクターソングを多く歌ってきましたが、どんなに自分に近いキャラクターの歌でも、キャラソンは自分として歌うのとは違っていて。ひとりのアーティストとして、どういうふうに新しいスタートを切ろうかなと考えた時、これが私というのを一歩一歩見せていけるようになれたらいいなと思いました。自分らしい歌い方も表現方法も曲に対する考え方も、1曲歌うごとに、つかんでいければいいなと。

──「やさしい希望」の制作は、どのようにして始まったのでしょうか?

早見 一番最初に行ったのは、楽曲選びでした。候補曲を100曲以上聴いて、その中からまずは曲調などを気にせずに自分が歌ってみたい曲を選んでいき、スタッフさんとも話し合ってオープニングの最終候補としては4曲が残りました。

──どのような基準で曲を選んでいったのでしょうか?

早見 まずは自分のフィーリングでしたが、最終的に残った4曲はどれも、聴いた時に自然に緑の木々がそよいでいたり、白雪たちが笑顔で駆けていく姿だったりと、「赤髪の白雪姫」のオープニング映像が頭に浮かんできたんです。

──そうして決まったのが、「やさしい希望」のメロディだったんですね。

早見 4曲からさらに絞り込んだ2曲を私が実際に歌ってみて、最終判断をしました。歌っていてすがすがしくて、楽曲の持つ空気感が気持ちいいなと思いました。



「赤髪の白雪姫」は気持ちいい風が通り抜ける作品です


──曲が決まったら、次は歌詞ですね。「やさしい希望」は早見さんみずから作詞されています。

早見 初挑戦でした。原作を何度も読んで、「赤髪の白雪姫」の世界をイメージしつつ、書いていきました。作品から受けたイメージや共感する部分を軸に作詞しています。この作品の登場人映はみんなやさしい人たちなので、温かな曲にしたいなと思いました。

──作詞の時に気をつけたことはなんでしょうか?

早見 ストレートにわかりやすく、言葉自体はやわらかくしたいなと思って。あいまいだったり遠回しだったりする表現を伝わりやすいはっきりとした言葉に変えていく作業に時間がかかりました。

──「赤髪の白雪姫」という作品の印象はいかがでしたか?

早見 原作を読んだ時に、爽快感のある作品だなと思いました。白雪が困難にぶつかりながら道を切り開いていくというストーリーで、やさしく気持ちいい風が通り抜けていくような作品でした。

──白雪は、しっかり自己主張する女の子ですよね。

早見 言いたいことを言う子ですね。ヒロインというよりはヒーロー気質です。シーンごとの感情の起伏を大事にして、感じるままに自由に演じています。音響監督さんからも、「このシーンはもっと意思を持って凛々しく」とか、「ここはもっと楽しく遊んでいいですよ」とか、表現の幅を広げるディレクションが多いです。

──作詞はアフレコより前だと思いますが、白雪を演じるということもあって、作品の世界観はつかみやすかったのではないでしょうか?

早見 そうですね。「赤髪の白雪姫」のオープニングであることを意識しつつ、曲だけを聴いた時にも共感していただけるような詞を書こうと思いました。作品の世界観に寄りつつ、自分自身の経験だったり、今までの人生で感じてきたことが含まれています。

──そこはアーティストデビュー曲ですからね。

早見 はい、自分らしさも大切に(笑)。

おすすめ記事