【秋の新作アニメ注目作品紹介】 Vol.2 「ルパン三世」「おそ松さん」など、おじさん達感涙の「リバイバル大作」たち
いよいよ秋の新作アニメが出そろってきたわけだが、今期もその数はかなりのものになる。アキバ総研(あにぽた)では、これら秋の新作アニメの情報をいち早く網羅してまとめた「2015秋アニメ」を掲載しているが、9月16日時点で何と62本もの作品がピックアップされている。さすがに、これだけあると、どれを見ていいのか迷ってしまうという人のために、各テーマごとに分けて、注目作品を紹介していこうというのが、本シリーズの主旨である。
第2回は、この秋かなり顕著な「リバイバル大作」について取り上げる。単なる続編というわけではなく、数十年前に作られた歴史的大作を現代的なアプローチで再度蘇らせるという、意欲作ばかりだ。なぜこの秋に限って、ここまでこうした「リバイバル大作」が多いのかはわからないが、とにかくこの秋はこの手の作品の話題に事欠かない。子どもの頃、原作を見て強烈な印象を抱いたというアラフォー以上のおじさん世代はもちろん、原作を知らないという若い世代にもぜひチェックしてほしい名作ばかりだ。その中から、今回は5作品をピックアップして紹介する。
なお、この秋始まるTVアニメ(秋アニメ)の一覧詳細は、こちらの「2015秋アニメ」をチェックしていただきたい。
■新TVシリーズ「ルパン三世」
リバイバル作品に限らず、すべての秋アニメの中で最も注目と言ってもいいアニメ作品のひとつが、この「ルパン三世」新シリーズであろう。何と言っても、TVシリーズとしては、1985年の「ルパン三世 PARTIII」終了以来、実に30年ぶりの新作となる本作品。「ルパン」と聞いて知らない人はいないほどの名シリーズであるが、TVシリーズは本当に久しぶりの登場となる。
それだけに、どういう作品になるのか気になるところだが、スタッフの顔ぶれを見ればそのクオリティも見る前から納得だ。総監督には、劇場版「ルパンVS複製人間」(原画)や劇場版「カリオストロの城」(原画、カーチェイス全般)などでアニメーターや作画監督として参加した友永和秀さん、監督には矢野雄一郎さん、シリーズ構成には、「LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標」「TIGER&BUNNY」の高橋悠也さんという、強力なスタッフ陣をそろえており、雰囲気も、かなり大人向けのルパンになりそう。さらに、音楽は、ルパン三世シリーズで数々の名曲を生み出してきた大野雄二さんが担当。これで面白くならないわけがない。
声優陣も、栗田貫一、小林清志、浪川大輔、沢城みゆき、山寺宏一といったおなじみの面々が今回も顔をそろえた。新キャラ「レベッカ」も登場するなど、新たなルパン達の冒険に今から心躍る!
■ヤング ブラック・ジャック
「マンガの神様」こと、手塚治虫さんが生み出した名シリーズ「ブラック・ジャック」。そのブラック・ジャックの若き日々を描いたマンガとして、現在「ヤングチャンピオン」で連載中の作品が「ヤング ブラック・ジャック」(脚本/田畑由秋、漫画/大熊ゆうご)である。命を助けてもらった外科医に憧れ、医学生として腕を磨いていた彼が、なぜ無免許で法外な金額を要求する闇医者となったのか…? ブラック・ジャックの知られざる過去が明かされるというストーリーで、手塚ファンはもちろん、そうでない方にも楽しめるハードボイルド作品だ。
その「ヤング ブラック・ジャック」がこの秋アニメ化。手塚作品のTVアニメ化は、2003年の「アストロボーイ・鉄腕アトム」以来と思われ、約12年ぶりとなる。監督は「リストランテ・パラディーゾ」「最終兵器彼女」の加瀬充子さんだが、シリーズ構成・スーパーバイザーに「火の鳥」「装甲騎兵ボトムズ」を監督した高橋良輔さんが就任しているだけに、手塚作品のエッセンスをどれだけ表現してくれるのか期待大。もちろんアニメーション制作は手塚プロダクションが行う。
■おそ松さん
誰もが「まさか!?」と思ったに違いない。それくらいセンセーショナルなニュースが、この夏、世界を駆け巡った(大げさか)。何と、あのナンセンスギャグマンガの名手、赤塚不二夫さんの代表作ともいえる「おそ松くん」が、現代に蘇るというのだ。しかも、大人になった六つ子「おそ松さん」として。こんなナンセンスな出来事があるだろうか!!
原作を知らないという方のために解説しておくと、「おそ松くん」は、赤塚不二夫さんが週刊少年サンデーで1962年に発表し爆発的な大ヒットとったギャグマンガだ。アニメ版「おそ松くん」は、1966年から放送された初代(モノクロアニメ)、1988年から放送された2作目があるが、本作はそれから27年ぶりに放送される新作となる。初代のモノクロアニメを子どもの頃に見ていた、という人は、もうすでに60歳前後。それくらい歴史のあるマンガ・アニメ作品が、今年新たに蘇るというのだから、本当にオドロキなのである。
「おそ松くん」といえば、主役の6つ子もさることながら、彼らよりも有名になってしまったバイプレーヤーの存在を忘れてはいけない。6つ子が憧れる女の子「トト子」や、何があってもへこたれない「チビ太」、「シェー」と叫ぶギャグが国民的流行語にもなった「イヤミ」、縦縞模様のパンツが印象的な「デカパン」、口癖がそのまま名前になった「ダヨーン」など、赤塚不二夫さんのナンセンス世界を構成する名キャラクター達も、もちろん登場するという。
これだけでも十分オドロキだが、6つ子の声には、櫻井孝宏さん、中村悠一さん、神谷浩史さん、福山潤さん、小野大輔さん、入野自由さん、遠藤綾さんといった、今をときめく豪華キャストが担当することになっており、こちらも非常に話題となっている。
とにかく、四の五の言わず、見るべし!!
■THUNDERBIRDS ARE GO
「サンダーバード」は英国生まれの実写特撮作品(人形劇)。放送されたのは1965年というから、今から半世紀前の作品である。日本での最初の放送は1966年でNHKで放送されたことから、この作品を子どもの頃に観たという人はかなり多い。その独特な雰囲気の世界観、人形劇でありながらも非常に緻密なキャラクター、そして何と言っても、本作の最大の魅力となったのは、主人公達「国際救助隊」が操るメカと、そのメカに関するギミックだろう。基地からしてカッコいい。意味もなく、部屋の壁がバタンと倒れ、そのままスロープでメカまで降りていく。メカは普通には発信せず、地面を割ったり、椰子の木を倒したりして発進する。そのうえ、1号機を抜いて人気となった2号機には、コンテナを変えることで、さまざまな装備を身につけられるユーティリティーが備わっているなど、とにかく「サンダーバード」は、今のアニメにも多大な影響を与えている偉大な作品であるのだ。
その「サンダーバード」が、50年後の現代にCGベースのアニメ作品(一部実写あり)として蘇った。それが本作「THUNDERBIRDS ARE GO」である。すでに、数話が先行放映されているが、そのクオリティはかなりの出来。原作のよさをまったく失うことなく、ギミックなども忠実に再現。しかも、CGならではのきめ細かいグラフィックによって、より迫力のある「国際救助隊」の活躍が楽しめるのだ。
「昔懐かし」の人はもちろん、初めてこの世界に触れるという人でも、間違いなく楽しめる作品である。
■サイボーグ009VSデビルマン
TVアニメではなく、劇場公開されるOVAであるが、この秋登場する「リバイバル大作」では外すことのできない作品が本作である。石ノ森章太郎さん原作の名作「サイボーグ009」と、永井豪さん原作の名作「デビルマン」が、この秋、リバイバル! それだけでもオドロキなのに、何と、一緒に出ちゃうのだ! しかも戦うのだ! もうちょっと意味がわからないが、まったくタイプの違うサイボーグ戦士と悪魔のダークヒーローが、同じスクリーンの中で競演する。これだけ聞くだけで、アラフォー世代からすれば「もう見てみたい!」という衝動を抑えられないはずだ。
上映は「新宿バルト9」ほかにて、10月17日より2週間限定で行われる。この機会をお見逃しなく!
なお、本企画【秋の新作アニメ注目作品紹介】Vol.3では、この秋アニメの「完全新作」の注目作をご紹介する予定だ。どうぞお楽しみに!
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