ノイタミナ映画「虐殺器官」、2016年内の完成を目指して制作継続! 山本幸治が設立する「ジェノスタジオ」にスタッフが再集結

故・伊藤計劃さんによる小説をアニメ化して劇場公開するノイタミナの「Project Itoh」より、制作中断となっていた「虐殺器官」の制作継続が発表された。

大ヒットを記録した「劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス」に続くノイタミナムービー第2弾として注目を集める本プロジェクト。2009年に34歳で夭折した小説家・伊藤計劃さんのオリジナル長編小説「虐殺器官」「ハーモニー」、彼が残した30ページの序文を盟友として知られる芥川賞作家・円城塔さんが書き継いで完成させた「屍者の帝国」の3作品が10月より順次アニメ映画化される。

今回、2015年9月末に起きたマングローブの経営破綻(負債総額は約5.4億円)によって制作中断と公開延期を余儀なくされていた「虐殺器官」の制作継続が決定。チーフプロデューサー・山本幸治さんが新スタジオ「ジェノスタジオ」(作品の英語タイトル「GENOCIDAL ORGAN」より命名)を11月中に設立し、2016年内の完成を目指す。ただし、現時点では公開時期は未定。監督の村瀬修功さんなどメインスタッフは続投するが、販売済み前売券は払い戻し対応となる。


なお、「ジェノスタジオ」は、山本幸治さんが代表取締役を務める株式会社ツインエンジンの100%子会社として設立され、「虐殺器官」の完成後は、絵梦株式会社(※)との協業を予定している。
※GONZO創業者・村濱章司さんを執行役員に迎え、中国で「HAOLINERS(ハオライナーズ)」というアニメブランドを展開する上海絵梦文化の子会社として10月に日本で設立。グローバルマーケットを視野に入れたアニメーション作品の制作を予定。



・村瀬修功コメント
誰も予想できない事態が起こってしまいましたが、こうして制作継続が決まったのは、伊藤計劃さんが与えてくれた好機のようにも考えることができます。山本チーフプロデューサーが立ち上げてくださった“ジェノスタジオ”には、主要スタッフも再び集まってくれています。皆さんの期待に応え良い作品を作る為、スタッフ一同制作に邁進する所存です。


・山本幸治コメント
マングローブの経営破綻により、制作継続が危ぶまれましたが、何とか制作再開にこぎつけることができました。お客さんの期待を裏切らずに済んだことが何よりです。その責任を果たしたいという意志を示してくれたフジテレビをはじめ製作委員会各社に感謝いたします。一方で、今回のマングローブの問題は業界全体の問題であり、他人事ではないと感じています。「虐殺器官」をきっかけに生まれたスタジオが、業界を変えていく最前線になればと思っています。

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