サンエルの新たなチャレンジ! ──「銀魂°」ED「グロリアスデイズ」を含むニューアルバムが登場
「銀魂°」の第3クールED「グロリアスデイズ」を歌ったTHREE LIGHTS DOWN KINGS(サンエル)が、ニューアルバム「ROCK TO THE FUTURE」をリリースする。2015年は、「デュラララ!!×2 承」、「銀魂°」と、2つのアニメタイアップ曲を発表し、アニメファンにもその名を知らしめた彼ら。バンドにとっても激動の年だったという。「グロリアスデイズ」制作秘話からアルバム「ROCK TO THE FUTURE」の聴きどころまで、ボーカルGlielmo Ko-ichi(グリエルモ コーイチ)と、ベースJUNE M(ジューン エム)に熱く語ってもらった!
「いいんスかー!?」と思うほど、ED映像がかっこよくて
──「グロリアスデイズ」は、シングルのリリース日が2015年12月2日で、「銀魂°」将軍暗殺篇のスタートとぴったり重なったんですよね。
Glielmo Ko-ichi(以下、Ko-ichi) このリンクはうれしかったですね。「グロリアスデイズ」は、銀さん(坂田銀時)と高杉(晋助)の過去と現在をテーマにした曲なので、10月のオンエア開始から、将軍暗殺篇に向かっていくストーリーの流れをうまく導けたんじゃないかと思います。
──「グロリアスデイズ」は、どのようにして生まれたのでしょうか?
Ko-ichi 以前に作った曲で、もともと別の歌詞が乗っていたんです。「銀魂°」のスタッフの方にメロディと演奏を気に入ってもらえて、採用になって。すぐに将軍暗殺篇を読み直して、心に残ったセリフをメモって、その上で歌詞を書き上げていきました。
──物語に寄り添った歌詞は、「銀魂°」ファンにも好評でした。
Ko-ichi 「銀魂°」の魅力は、シリアスとコメディのギャップだと思うんです。銀さんが日々の生活でちょっとアホなことをしていても、いざという時は締まるというか。男としてかっこいいと思います。
JUNE M 銀さんだけでなく、どのキャラクターも立っていて、面白いですよね。
Ko-ichi 「銀魂°」の核には、純粋で熱い心があって、そこが一番共感できるところです。「グロリアスデイズ」の歌詞を書いていて、キャラクター同士の絆や、銀さんたちの葛藤に自分の気持ちがリンクした時、改めて、「銀魂°」ってすげえなと思いましたね。
──しかも、エンディングの映像が歌詞にばっちりハマってました。
Ko-ichi 僕らも、「いいんスかー!?」って思うくらいかっこよくて(笑)。
JUNE M 最初のオンエア(第292話)はメンバー揃って見ていたんですけど、感動したよね。あの回はコメディ回だったので、シリアスな「グロリアスデイズ」がどういう感じで来るのかなと思っていたんですけど、すごいところまで持っていってもらえたなと。
Ko-ichi あの時の衝撃は忘れられないですね。僕らも「銀魂°」のようなバンドになりたいなと。しゃべればアホみたいなんですけど、音楽をやっている時はかっこいいという(笑)。そういう緩急を身につけていきたいです。
今までとはまったく違う感覚で作れた「ROCK TO THE FUTURE」
──そして、「グロリアスデイズ」も収録されたニューアルバム「ROCK TO THE FUTURE」が、いよいよリリースされます。
Ko-ichi 「グロリアスデイズ」は、僕らにとっては新しい挑戦をした曲でした。今までの曲はオートチューン(ボーカルのエフェクト)を使っていたんですけど、「グロリアスデイズ」ではそれをなしにして、生のバンド感を強めたんです。それを踏まえたうえで、さらに進んでいこうと思って作ったのが「ROCK TO THE FUTURE」で、バンドにとってはさらなる挑戦が詰まったアルバムになりました。
──アルバムの序盤は、特に生のバンド感が強いですよね。
Ko-ichi 2曲目の「グロリアスデイズ」と3曲目の「フューチャーメイカー」ですね。ここはギターロックっぽいサウンドで、オートチューンを使ってなくて。でも、6曲目の「NOVA」のように、元々の僕らっぽい、オートチューンがバンバン入っているエレクトロ感が強い曲もあったりして、全体がいい流れになったなと思います。ギターロックの疾走感から始まって、エレクトロの高揚感につながって、終盤にはバラードがあるという。
JUNE M 9曲目の「オモイノカタチ」がバラードで、こういう曲をやったのは初めてなんです。
──「オモイノカタチ」は、英語が一切使われてなくて、歌詞でも新境地となってますね。
Ko-ichi インディーズ時代を含めて、英語がまったく入ってない歌詞は初挑戦でした。メジャーデビューして2年経って、メンバーが一致団結して、真の自分たちを見つけることができたのが、「ROCK TO THE FUTURE」だなと。心機一転というか、前のアルバムまでとはまったく違う感覚で作れたので、リリースされてからのみんなの反応が、めちゃめちゃ楽しみですね。
JUNE M レコーディングの環境も以前とは違って、サウンド面にもこだわったというか。
Ko-ichi 常に進化し続けていきたいという僕らの信念が詰まったアルバムなので、タイトルからして「ROCK TO THE FUTURE」と。
──タイトルで、ストレートに意思表示しているという。序盤の生バンド感、中盤のエレクトロ感と、それぞれの聴きどころがあるんですけど、「オモイノカタチ」も含めた終盤もまた、新しいサンエルだなと思いました。
Ko-ichi 7曲目の「-Mirai-」がインストゥルメンタルで、ここから後半にかけて雰囲気が変わってますね。8曲目の「Over The Rainbow」は従来のダンスミュージックなんですけど、「オモイノカタチ」はまっすぐな優しい曲で、そこから思いっきりシリアスなラストの「This is…」につながって、この終盤もまた魅力的かなと。
──「This is…」は、不安を乗り越えて未来へと向かっていく、メッセージ性の強い曲です。
Ko-ichi 「This is…」は、収録曲の中でも、早い段階でできた曲で、その頃、僕は葛藤があったんです。「グロリアスデイズ」によって導き出したバンドの新しい世界観には不安もあって、でも可能性は追っていきたいし、という。この曲は「希望 不安 喜怒哀楽 終わりは始まりに変わる」という詞で終わっているんですけど、まさにその通りの心境でした。
──やはり新しいチャレンジの裏には、葛藤が……。
Ko-ichi もちろんありましたね。「This is…」は自問自答を繰り返しながら、希望を見出していく曲で、切なくて深い1曲になりました。歌詞も心に響くものになっているので、より多くの人に何かを感じてもらえたらうれしいですね。
JUNE M そんな曲だからこそ、できあがった時から、これがアルバムのラストだなと。
Ko-ichi こういう感情を振り切った曲が最初にあったからこそ、他の曲が作りやすかったというか。「フューチャーメイカー」のような攻めた曲も、「オモイノカタチ」のようなやさしい曲も、さらに4曲目の「STEP BY DAYS」のようなポップな曲も、「This is…」があったからこそ、振り幅を広くして作れたんだと思います。
──バランスよく、流れがあるアルバムになっていると感じました。さらにボーナストラックとして、「NEVER SAY NEVER (u-ya Remix)」が収録されていますね。「デュラララ!!×2 承」のEDだった「NEVER SAY NEVER」が、よりダンスミュージックらしくなったリミックスです。
JUNE M 音使いが繊細で、面白いアイデアもあって、u-yaらしいリミックスだなと。
Ko-ichi めちゃめちゃいいリミックスだと思うんです、これ。僕らの新しい世界観がここにも出ているし、メンバーがリミックスしているというのもポイントで。サンエルの音楽性の幅や、アーティスティックな面が、今回のアルバムにはたっぷり詰まっていると思います。
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