まさに“風塵乱舞”。美しさと壮大さ、そしてワイルドな魅力を合わせ持った藍井エイルの新曲、「翼」。

自身最大規模のツアー「Eir Aoi EXTRA LIVE 2016 "D'AZUR-EST "」を終え、7月にはロサンゼルス、上海でのライブと、縦横無尽の活躍を見せる藍井エイル。それとともに、13枚目のシングル「翼」がリリースされることになった。この曲は、TVアニメ「アルスラーン戦記 風塵乱舞」のオープニングテーマ。アルスラーン王子の強い意志を歌った曲だが、そのテーマには、自身のライブ活動にも通じるものがあるという。さらにカップリング曲では、敬愛するDo As Infinityのカバーも。今回のシングルも、聴きどころがいっぱいだ。


大切な仲間とともに前に進んでいく思いを歌いました


──新曲の「翼」は、「アルスラーン戦記 風塵乱舞」のオープニングテーマです。エイルさんにとっては、どのような曲になりましたか?


藍井 「ラピスラズリ」以降の藍井エイルの、さらに新しい形を見つけられた曲になりました。最初にメロディを聴いた瞬間から、ぜひ歌ってみたいと思いましたし、レコーディングが楽しみになりました。

──「アルスラーン戦記」前シリーズのエンディングテーマであり、旅情を感じさせた「ラピスラズリ」に対して、今回は戦いのイメージが強い、勇ましい楽曲になっています。

藍井 アルスラーン王子の意思をテーマにした曲だと思いました。力強く前に進んでいこうとする歌詞は、私自身の思いにも重なる部分が多かったです。大切な仲間を得て、その人たちとともに、みずからの未来を切り開いていくというのは、音楽活動も同じなので、とても共感できました。

──特にツアーをやっている時は、その思いが強いのではないですか?

藍井 そうですね。6月23日に「Eir Aoi EXTRA LIVE 2016 "D'AZUR-EST "」のFINALEを、NHKホールで迎えたのですが、全国をずっと一緒に巡ってきたバンドメンバーやスタッフさんとの絆を強く感じて。その人たちがいるからこそ、夢や目標に向かって進んでいけるんだという思いを新たにしました。それは「翼」のテーマそのものなので、気持ちをこめて歌うことができました。

──アルスラーンのような、心強い仲間がたくさんいるということですね。

藍井 音楽活動で出会う方々も、普段の友達も、私の周りはステキな人ばかりなんです。でも、大切な人に支えられているからこそ前を向けるというのは、私だけではなく、多くの人が経験していることなんじゃないかなと思います。「翼」は、みなさんに共感していただけるのではと。

──前シリーズを通して、アルスラーンはずいぶんとたくましくなりましたが、「翼」のボーカルも「ラピスラズリ」に比べて、力強いものになっていますね。

藍井 懐かしさのあるメロディということでは共通している2曲ですが、情景をきれいに歌い上げていった「ラピスラズリ」に対して、「翼」は、強い意志で前を見据えて歩いていくイメージの曲だったので、ボーカルも変わりました。「翼」は、歌詞が詰まっていて息継ぎの場所がない、難しい曲なんです。最後まで力をこめて歌うことを意識して、レコーディングしました。

──「翼」というシンプルなタイトルからして、強い意志を感じます。

藍井 タイトル案をいろいろと出し合った時、「翼の~」というものが多かったんです。そこをあえて飾ることなく、「翼」にしました。歌詞のキーワードですし、この曲は飛翔するような壮大さを持っているので、ぴったりのタイトルになったと思います。

──ミュージックビデオやジャケットでは、あえて顔を汚していて、インパクトがありました。

藍井 顔を汚しての撮影は、初体験でした。野戦的なイメージになったと思います。ミュージックビデオはフルCGで、戦場の中に降り立つ、壮大なイメージの映像になりました。戦っている兵士たちがみんな静止していて、その中を私だけが動いて歌っている姿を見ると、まるで魔法使いになったような気分になって(笑)。ショートバージョンがネットYouTubeで公開されていますが、フルバージョンではさらにドラマチックな展開が待っているので、ぜひ初回生産限定盤に入っているDVDで確かめていただきたいです。

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