やさしさと心の強さ。瀧川ありさの魅力があふれた、新曲「色褪せない瞳」

瀧川ありさの5枚目のシングルは、TVアニメ「七つの大罪 聖戦の予兆」エンディングテーマ「色褪せない瞳」。2015年3月にリリースしたデビュー曲「Season」に続いて、2度目の「七つの大罪」とのコラボとなった。やさしく、やわらかい曲調の中に強いメッセージ性がこめられたこの曲は、大盛況に終わった東名阪のワンマンライブツアーを経ての、彼女の今の思いが詰まっている。


「七つの大罪」のキャラクターの、瞳の強さが印象的でした


──デビューシングル「Season」以来、2度目の「七つの大罪」エンディングテーマですね。


瀧川 もう一度、エンディングテーマを担当してほしいと言って頂いた時はうれしかったです。デビューのきっかけをいただいた作品に、恩返しの気持ちをこめて作りたいな、と思いました。

──こんな曲を作ってほしいという、具体的な要請はあったんですか?

瀧川 「Season」を気に入ってくださって、最初はその第2弾というイメージで、というお話だったんです。でも、何曲か候補曲を提出して選ばれたのは、「Season」とはがらりと雰囲気が違う曲でした。

──それが、今回の「色褪せない瞳」ですね。この曲が選ばれた時は、どう思いましたか?

瀧川 意外でした。でも、「七つの大罪 聖戦の予兆」は、戦いよりもメリオダスたちの日常にフォーカスした作品ということで、「Season」のような強い曲調ではなく、スッと心に入っていくやわらかさが求められたんだなと。歌詞も、仲間たちの想いをつむいでほしいとのことでした。

──TVシリーズを通して一緒に戦ってきて、メリオダスやエリザベス、ほかの七つの大罪たちの絆は、より深まりましたからね。

瀧川 「Season」を作るにあたって、「七つの大罪」という作品に初めて触れた時、一番印象に残ったのは、キャラクター1人ひとりの瞳の強さでした。どのキャラクターも、何かを語る瞳を持っていて。その時から、「色褪せない瞳」というテーマが、自分の中にあったんです。だから、今回の歌詞は、自然な気持ちで書けました。

──キャラクターも作品世界も、瀧川さんにとって、なじみ深いものですからね。

瀧川 「七つの大罪」という作品だけでなく、私自身、瞳の強さというものを直に体験してきたというのも、大きかったと思います。デビュー以来、ライブもいくつもやってきたなかで、お客さんの瞳の1つひとつが忘れられなくて。瞳の輝きというのは、いつまで経っても変わらないものだなと感じて、それと同じように、心の輝きもずっと大事にしてほしいというメッセージをこめて、詞を書きました。

──やさしい曲調ですが、歌詞では心の葛藤が描かれているのが、瀧川さんらしいなと思いました。

瀧川 1番の歌詞に書いたんですが、自分と誰かをくらべたり、人と同じことをやっても、なかなかうまくいかないんですよね。自分に合った、自分が幸せになれることを見つけ出すのって、案外大変なんだなと。誰かに憧れて、同じことをやろうとすればするほど、自分の小ささにショックを受けたりするんですけど、そこで過小評価せずに、自分を信じてほしいなというメッセージをこめました。

──2番の歌詞には「立ち止まることだって怖くない」という一節があって、そこも印象的でした。以前、瀧川さんにインタビューした時に、デビュー前に、深く落ち込む“沼”の時代があったとおっしゃっていて、時間を無駄にしてしまった焦りがあったと。でも、今、この一節が歌えるということは、気持ちのうえで変化があったからだと感じたんですか。

瀧川 そうですね。デビュー前はずっと、焦りがありました。でも、ありがたいことに、曲も何曲も発表させていただけて、ライブも続けてきて、突っ走るだけがすべてじゃないなと思えるようになったんです。曲を書いている時も、そうじゃないですか。入りこみ過ぎると書けなくなって、一度立ち止まって休むことで、また書けるようになるんです。止まってみてわかることって、たくさんあるなという実感が、この一節には入っています。

──それは、精神的に余裕ができたということなのでしょうね?

瀧川 気負いはなくなってきたように思います。これはライブに来てくださったみなさんのおかげなんです。初めて受け入れてもらえたと思えたので。

──ライブがはげみになったと。

瀧川 そうですね。アットホームな雰囲気の中、私の弱い部分を、「大丈夫だよ!」って言ってもらえている気がします。

──瀧川さんの飾らないMCが、お客さんとの距離を縮めていると感じました。いつも、言いたいことを言ってるなと(笑)。

瀧川 何も考えないでステージに上がって、その場で思ったことを正直に言ってますから(笑)。曲とのギャップで、MCは相当くだけてますね。

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