「ガールズ&パンツァー 第2次ハートフル・タンク・カーニバル」 総勢30名出演の大型イベントをレポート

2016年8月28日、アニメ「ガールズ&パンツァー」のイベント「第2次ハートフル・タンク・カーニバル」が開催された。会場のパシフィコ横浜 国立大ホールには総勢30名のキャスト、アーティスト、スペシャルゲストが登壇。新作「ガールズ&パンツァー 最終章」の制作も発表され、大盛況の1日となった。

「第2次ハートフル・タンク・カーニバル」は、2015年11月公開の「ガールズ&パンツァー 劇場版」Blu-ray&DVD発売を受けてのスペシャルイベント。劇場版はロードショーから9か月が経過した今も上映中で、興行収入は23億円を突破。一部劇場では2016年11月までの上映延長も決まり、1年間に渡るロングランを成し遂げる事が決まっている。

2013年5月開催の「ハートフル・タンク・カーニバル」を上回る規模で送るイベント第2弾とあって、パシフィコ横浜には約4000人のファンが詰めかけた。開演前のロビーには茨城県大洗町の名産を扱う「まいわい市場」なども出展し、干し芋や履帯粉砕煎餅といった産地直送商品をアピールするなど、まるでお祭りのようなにぎわいを見せていた。

イベントは「ガールズ&パンツァー」らしからぬ野太い声の場内アナウンスからスタート。意外な演出に会場は騒然としたものの、どうやらファンは声の正体に心当たりがある様子。そしておなじみの入場曲「CRASH」とともにガルパン応援大使・蝶野正洋さんがゲスト出演し、注意事項を読み上げると客席から拍手と歓声が起こった。



続いてイベントのオープニング映像が流れ、主人公・西住みほ役の渕上舞さんを筆頭に、茅野愛衣さん、尾崎真実さん、中上育実さん、井口裕香さんが大洗女子学園のパンツァージャケット姿で登場。あんこうチームの5人で「GOING PANZER WAY!」を披露した。


ミニライブの熱気も冷めやらぬ中、マスコットキャラ・ボコの呼び込みで本日のキャストが集結。カメさんチーム(生徒会)の高橋美佳子さん、植田佳奈さん、アヒルさんチーム(バレー部)の菊地美香さん、吉岡麻耶さん、桐村まりさん、中村桜さん、カバさんチーム(歴女)の仙台エリさん、森谷里美さん、井上優佳さん、大橋歩夕さん、ウサギさんチーム(1年生)の竹内仁美さん、中里望さん、多田このみさん、山岡ゆりさん、秋奈さん、カモさんチーム(風紀委員)の井澤詩織さん、レオポンさんチーム(自動車部)の山本希望さん、石原舞さん、金元寿子さん、アリクイさんチーム(ネット戦車ゲーム)の葉山いくみさん、倉田雅世さんといった、大洗女子のメンバーが勢揃いした。総勢26名が壇上に登った光景はまさに圧巻で、キャストからも「これはなかなか見られないよね」という驚きの声が飛び交っていた。

出演者それぞれが自己紹介を終えて、いざイベントがはじまるかと思いきや、突如アラームが鳴り響く緊急事態が発生。ステージのスクリーンには学園を廃校に追い込もうとした役人の姿が映し出されてイベントの中止を宣言。続行したければ「戦車道すごろく」で勝利しなければならないと条件を突きつける。

さらに司会進行として役人を演じた景浦大輔さんも特別出演。「大洗女子の廃校説明会にお集まりいただきましてありがとうございます」と挑戦的な言葉を投げかけて、キャストのブーイングを浴びつつもコーナーに突入した。

「戦車道すごろく」はサイコロの止まったマスに書かれたさまざまなミッションに挑戦するゲームだ。劇場版のアフレコ初日を当てるクイズや、作品にまつわる用語を体で表現するジェスチャーゲームなどの奇問難問が出題された。1万円もする高級紅茶を味比べする「高い紅茶当てます!」や、一番好きなセリフを発表する「名セリフリレーします!」といったユニークな問題もあり、大洗女子のメンバーは悪戦苦闘しながらもゴールまで辿り着くことができた。




ゲームの休憩時間にはハーフタイムショーとして、「ガールズ&パンツァー」彩ってきたアーティストが登壇。佐咲紗花さんは劇中のダンスシーンも話題となった「あんこう音頭」を熱唱した。高橋美佳子さんがあんこう踊りの衣装に着替えてノリノリのダンスを披露する一幕もあり、会場の笑いを誘った。

ChouChoさんはオープニングテーマ「DreamRiser」など全4曲を歌い上げた。デビュー5周年を迎えた彼女は「『ガルパン』がなければ、今の自分はなかったなと思っています」と大切な作品であることを告げた。ライブコーナーでは佐咲さんとChouChoさんがイメージソング「High-Flying Future」をコラボするサプライズもあり、観客はこの日だけの特別な時間に酔いしれていた。



イベント後半ではオリジナル朗読劇「選挙活動します!」を上演。劇場版の続きを描いたストーリーで、3年生の生徒会引退にともない、新たな役員を総選挙で決めるコミカルなエピソードが繰り広げられた。

朗読劇には生徒会長・角谷杏役の福圓美里さんも収録で参加し、そど子・ゴモヨ・パゾ美役の井澤詩織さんが3役を巧みに演じ分けるなど、聴きどころも盛りだくさん。上演を終えたキャストには割れんばかりの拍手が送られた。



3時間に及ぶイベントもいよいよ終盤。ここでスクリーンに「『ガールズ&パンツァー』はまだ終わっていない」「これが最後の戦いです!」の文字が躍り、「ガールズ&パンツァー 最終章」の制作が発表。先行PVが上映されると、会場はこの日一番の歓声が巻き起こった。続編の発表にはキャスト陣も驚いた様子。PVでキャラクターの衣装が変わっていたことや、雪が降っていたことに触れて、まだ見ぬストーリーに思いを馳せていた。

フィナーレではアーティストの2人も再登壇し、ファンも含めて全員でエンディングテーマ「Enter Enter MISSION!」を合唱した。最後はキャストを代表して渕上舞さんが「私たちの戦いはまだまだ終わっていません。これからもみなさんよろしくお願いいたします」とメッセージを伝え、「パンツァーフォー!」の掛け声で会場は一体感に包まれた。


(取材・文/高橋克則)

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