アニメ映画「LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門」、アフレコレポート到着! 石川五ェ門役の浪川大輔らのコメントも

2017年2月公開のアニメ映画「LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門」より、アフ レコレポートが到着した。



2014年に大人向けの「ルパン三世」として制作されて大反響を呼んだ劇場アニメ「LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標」に続く「LUPIN THE IIIRD」シリーズ最新作。若き剣士・石川五ェ門が最強に目覚める瞬間を描いた物語となる。監督・作画監督は小池健さん、シリーズ構成・脚本は高橋悠也さん、クリエイティブ・アドバイザーに映画監督・石井克人さん、音楽はジェイムス下地さんで、制作はテレコム・アニメーションフィルム。

今回公開された9アフレコのレポートと各キャストのコメントから、「大人のルパンファン」に向けた本作の魅力の一端が明らかになっている。以下、レポート。


〈アフレコレポート〉
9月某日、都内スタジオに主要キャストだけでなく、エキストラを演じる声優が集合。小池健監督と、清水洋史音響監督の演出 の元でアフレコが実施された。

2014年に公開された「次元大介の墓標」以来となる、小池健監督「LUPIN THE IIIRD」シリーズのアフレコ収録。冒頭のアクションシーンから、ブース内の大人数の声優達の口からは「実写みたい」、「ハード!」と映像への感想が漏れた。

ルパン三世役の栗田貫一が、「このシリーズは『ルパン三世』の原作に近いイメージ。ルパンも悪人の泥棒として演じている」と語るとおり、ルパン三世一味の若き頃を描き、まだチームになっていないメンバーの若さがギラギラと出ている。
小林清志は次元大介について「いつもと違う、次元も緊張感のある顔をしている」と語る。剣の達人になる前の粗削りな五ェ門、上司に盾突く若き銭形警部、ルパン達に対しどこか淡白な峰不二子と、「LUPIN THE IIIRD」シリーズならではのハードな雰囲気が醸し出されている。


周囲を立てたり盛り上げたりしながら、エキストラ役の声優にも気を使って差し入れを配っていた座長・栗田貫一。本人が「悪人の泥棒ルパン」と語るとおり、他のテレビシリーズとは異なる、ハードで大人なルパンを演じきった。
「劇場で観たときに後悔したくないからな」と録ったシーンを繰り返しチェックする小林清志。今の演技とは違うアプローチもあるんじゃないかと考え、周囲に気を使いながら、「もう一回やらせてもらってもいいかい?」と演技に挑む姿が印象的だった。


そして石川五ェ門役の浪川大輔。裏切り者の濡れ衣を着せられた時の感情的な言葉。挫折し嗚咽する演技。まだ若く人としても未熟な男が挫折を経て徐々に変わっていく姿を、演出サイドと微妙な変化を探りながら演じる。音響監督からのさまざまな指示、要求に対して間をおかずに、バリエーション豊かに演技で答える浪川を見ながら、間違いなく誰も観たことがない石川 五ェ門が生まれることを確信させられた。


まだ仲間になっていない時代のルパン一味。そのなかでも特に、ルパン達を冷めた目で見ている峰不二子。ルパン達に対する接し方をどこか淡白、引いているように演じ、距離感を表現していた沢城みゆき。余談だが時々、アフレコブース内で雑談している声が不二子に聞こえてしまうのが不思議だった。


栗田貫一が「どんどん渋くなる」と言う銭形警部を演じる山寺宏一。徐々に汚れていく上層部に楯突くなど、公安時代の若い銭形の実直でこぼれる情熱を演じた。粘るシーンでは粘って粘って演じきるという姿勢に、熱さがこぼれていた。ルパンが不二子を口説くシーンでは、音響監督から栗田に、TVシリーズのちょっとふざけた感じでなく、悪党が美女を口説くような色気のある渋い感じで、と指示がとぶ。このシーンだけでなく細部にまで小池健監督「LUPIN THE IIIRD」らしさが表れていた。

賑わうバー店内の喧騒をボイスキャストが演じるシーンでは、主要キャストも参加。最終的にはどんな喧騒になるかは分からないが、筆者の耳にはたしかに不二子の声が聞こえた。劇場で耳をすませて聴いてみるのも、また一興かもしれない。

〈キャストコメント〉
・栗田貫一/ルパン三世
仕上がりは、相当ハードでヒールなテイストになると思います。今まで五ェ門の台詞は少ない話が多いから、今までで最も台詞量が多く、若き日の五ェ門が挫折から最強になるまでを描いている。「血煙の石川五エ門」のアフレコをした今日は浪川大輔さんが、本当に五ェ門になったと言える日だと思う。「LUPIN THE IIIRD」シリーズのルパンは、ちゃんと悪人。TVでは良い泥棒だけど、このシリーズでは原点の悪人・泥棒として演じている。今回の作品も、殺陣のシーンなど凄くリアルにハードに描いているので、ぜひ劇場で御覧頂きたいです。

・小林清志/次元大介
「血煙の石川五エ門」は、五エ門の挫折を描いた作品。挫折から立ち直っていく話です。それを皆さんには応援してご覧いただけたら、ありがたいです。私自身は、若い時代を描いた物語ですが逆にあまり意識しないで演じました。しかし、台本を通して物 語を体感して表現をします。この作品のキャラクター達は、TVシリーズとは顔が違う。漫画っぽくない。次元も緊張感がある顔をしています。皆さん五エ門の挫折から立ち直る姿を応援して下さい。

・浪川大輔/石川五ェ門
普段の五ェ門は内面の葛藤が表面に出にくいタイプですが、こんなに長時間、敵だけではなく己とも戦っているのかという印象を台本を読んで受けました。若き日の物語なので、若さからくる感情的な姿を出しながら、五ェ門の渋さを失わないバランスと、現代の達人・五ェ門への成長を本当に微妙な変化を徐々に加えながら演じました。「次元大介の墓標」をご覧になって、「血煙の石川五ェ門」にも期待して下さっている御客様も非常に多くいらっしゃると思います。その期待を裏切らないように誠心誠意、心を込めて演じさせて頂きました。映像も物語も非常に面白い作品になってますので、ぜひ劇場に足を運んでいただきたいなと思います。

・沢城みゆき/峰不二子
不二子は大人になってもなお、わりと淡白なところが残っている女性。その人が更に若い時の話なので、ルパン達に対しても、愛情とか仲間意識があるというわけでなく、あまり眼中に入っていないように淡白な距離感で演じました。一番の見所は、“観たことのない若い石川五ェ門”。古参のファンの皆様にも新鮮に楽しんで頂けると思いますし、まだ悟っていない五エ門の姿は、「ルパン三世」を新たにご覧になるお客様には、どこか身近に感じて頂けるのではないか と思います。ぜひ劇場でご覧頂けたらこれ以上のことはありません。よろしくお願いします。


・山寺宏一/銭形警部
このシリーズは本当に凄い。物語を通して五ェ門の美学が貫かれていて、前作よりも更にハードでバイオレンスな作品。こんなに斬った五ェ門は観た事がないです。銭形もインターポールではなく「公安の銭形」と自己紹介します。おちゃらけ一切無しで、いつも以上に渋くてより実直で、その中の熱さを意識して演じました。今回、相当強い敵が出てきます、誰もかなわないんじゃないかという位に強いです。このシリーズが今後どうなるのか益々、興味が湧いてワクワクが止まらないです。オトナのための作品。美学を持った大人たちを描いた作品になっています。全てのルパン好きの大人にぜひ御覧頂きたい作品になっています。

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