「東京アニメアワードフェスティバル2017」授賞式開催！ファン投票で選ばれた人気アニメは「ユーリ!!! on ICE」！

「東京アニメアワードフェスティバル2017」最終日となる3月13日（月）、各部門の受賞作品、受賞者を発表する授賞式が開催された。

「東京アニメアワードフェスティバル（TAAF）」は一般社団法人日本動画協会が主催し、東京都が共催する国際アニメーション映画祭。4回目の開催となる今回は、2017年3月10日（金）～13日（月）の4日間、東京・池袋をメイン会場にアニメ作品の上映やトークショーなどが行われた。

その最終日となる3月13日、東京都豊島区役所1階多目的スペース「としまセンタースクエア」にて、各部門の受賞作品、受賞者を発表する授賞式が開催。事前に発表されていた「アニメ功労部門」顕彰者が登壇したほか、「コンペティション部門」受賞作品、「アニメ　オブ　ザ　イヤー部門」受賞作品の発表および表彰が行われた。

まず「アニメ功労部門」の顕彰者が登壇。顕彰者は既報の通りで、アニメ業界に多大な功績を残した方々へ、表彰状とトロフィーが授与された。「宇宙戦艦ヤマト」「宇宙海賊キャプテンハーロック」「銀河鉄道999」など数多くの名作SFアニメを世に送り出した漫画家・松本零士さんは、「作品に参加された大勢のスタッフの皆さん、同志、仲間の制作現場での仕事を思い出すと、感慨無量です。今は地球上で人が争っている場合ではない。未来のためにがんばらないと星が壊滅しかねない。アニメーションにはそういう（メッセージを訴える）面もあると思います」と未来に向けたメッセージを語った。

また、「キューティーハニー」「スペースコブラ」などのアニメソングで知られる前川陽子さんは、デビュー曲「ひょっこりひょうたん島」をアカペラで歌唱し、会場を盛り上げた。

続いて2016年度（2015年10月18日（日）～2016年10月15日（土））に日本国内で放送・上映された550作品から最も優れた作品・個人に、「作品賞」「個人賞」「アニメファン賞」を授与する「アニメオブザイヤー部門」では、「監督・演出賞」が新海誠さん、「原作・脚本賞」が吉田玲子さん、「アニメーター賞」が平松禎史さん、「美術・色彩・映像賞」が吉原俊一郎さん、「音響・パフォーマンス賞」が澤野弘之さんと、まさに現在のアニメシーンを代表するクリエイターたちがそれぞれ受賞。また作品賞では、「映画『聲の形』」が「劇場映画部門」で、「テレビ部門」およびファン投票で選ばれる「アニメファン賞」は「ユーリ!!! on ICE」がそれぞれ受賞した。

いっぽう、プロ・アマ問わず日本国内で未興行のアニメーション作品を対象とする「コンペティション部門」では、「手を失くした少女」（英題：The Girl Without Hands／監督：Sébastien Laudenbach）が「長編アニメーション部門」グランプリを、「翼と影を」（英題：Of Shadows and Wings…／監督：Elice Meng and Eleonora Marinoni)が「短編部門」グランプリをそれぞれ受賞。「短編部門」の審査員を務めた工藤雅子さんは、「今回は非常に多くの国から応募があり、女性のアニメーション監督の作品も多くあった。ますますアニメーションが多様な表現のひとつとなり、芸術表現のひとつとして成熟した時代になってきたと感銘を受けました」と総評を語った。

また、上記2作品は「東京都知事賞」もあわせて受賞。登壇した小池百合子都知事は、「ぜひ東京からアニメ、マンガを通じて日本の発信をしていきたい。これからもアニメが世界中に平和と希望をもたらすことを心から期待したい」とアニメーションへの期待とともに両作品の監督へ賞状とトロフィーを授与し、式は閉幕となった。

各部門の受賞者は以下の通り。

【アニメ功労部門顕彰者】（※50音順・敬称略・代表作品紹介）

〈音響監督〉明田川進（代表作：「リボンの騎士」他）

〈監督〉池田宏（代表作：「魔法使いサリー」他）

〈作画監督〉近藤喜文（故人）（代表作：「耳をすませば」他）

〈プロデューサー〉後藤田純生（故人）（代表作：「新しい動画３つのはなし」他）」

〈美術監督〉辻忠直（代表作：「マジンガーZ」他）

〈アニメーション作家〉古川タク（代表作：「驚き盤」他）

〈歌手〉前川誉公（陽子）（代表作：「ひょっこりひょうたん島」オープニング他）

〈声優〉増山江威子（代表作：「ルパン３世【第二期】」峰不二子役他）

〈原作者〉松本零士（代表作：「銀河鉄道９９９」他）

〈色彩設計〉保田道世（故人）（代表作：「火垂るの墓」他）