原作者・諫山創との相思相愛感がたっぷり。神聖かまってちゃんのニューシングルは「進撃の巨人」づくしの1枚に

TVアニメ「進撃の巨人」Season2のエンディングテーマ「夕暮れの鳥」を歌う、神聖かまってちゃん。原作者・諫山創さんのリクエストにより、レコード会社をレンタル移籍して実現したコラボレーションだ。このたびリリースされるシングルには、「夕暮れの鳥」だけでなく、エンディングテーマの候補曲として作曲された「光の言葉」を、両A面扱いで収録。さらに、「進撃の巨人」と関わりのある既存曲2曲をカップリングし、「進撃」づくしの1枚に。
ボーカル・の子、キーボード・mono、ベース・ちばぎんの3人に、語ってもらった。


レンタル移籍発表は、ウチの親父にもびっくりされました


──「進撃の巨人」Season2のエンディングテーマを担当したのは、原作者・諫山創先生からのリクエストだったそうですね。

の子 そうですね。諫山先生のツルのひと声で、今ここにいます。すごい話です。

ちばぎん 諫山先生だけでなく、製作委員会やポニーキャニオンさんの広い心のおかげで、ここにいられるんだと思います。

──僕らとしても、ポニーキャニオンの会議室で、神聖かまってちゃんのみなさんに会えるとは、と感動しています(笑)。今回はシングル1枚だけのレンタル移籍という形ですが、それが発表されたのが4月1日だったせいもあって、物議を醸したんですよね?

の子 完全移籍かって話になって、マジでびっくりした人は多かったです。同じ事務所のバンドからも、「辞めたのか、お前?」ってマジで心配されて(笑)。

mono 心配かけてゴメンナサイ、と。

の子 ウチの親父もびっくりして、「クビになったのか」と思ったという(笑)。誰にも言わないで、話が進んでましたからね。

──そもそも、今回のお話は、どういう経緯で来たのでしょうか?

の子 もともと第1期の時にも、ウチらを使おうという話が出ていたと。そういう噂があったので、第2期はあり得るのかなと思っていました。最初に話を聞いたのは1年前で、当然びっくりもありましたけど、「よっしゃ!」という気持ちもありましたね。

mono ついに来たかと。

ちばぎん と言うより、本当に来ちゃったよ、と(笑)。

──諫山先生と直接お話ししたのは、いつだったんですか?

の子 去年の夏ですね。その時に諫山先生が言っていたのは、「風の谷のナウシカ」のオープニングのような映像をイメージしていて、ウチらにはホーリー感のある曲を作ってほしいと。もともとあった曲を具体的にあげてもらって、この曲のような感じで、ということでした。

──「ナウシカ」のオープニングと聞いてピンと来ました。「進撃の巨人」Season2のエンディングは、絵巻物っぽいんですよね。

の子 僕も、オンエアされたエンディングを見て、やっと腑に落ちました(笑)。「あ、こういうことをやりたかったんだ」みたいな。でも、完成度は予想を遥かに超えてましたね。マジで感動しました。

mono めちゃめちゃクオリティ高かった。

の子 しかも、諫山先生が映像制作に関わってくれたというのも、すごくうれしかったです。

──ストーリーボードを担当されているんですよね、原作者みずから。

ちばぎん あれは多分、異例中の異例。

の子 ウチらの曲も、映像に劣らない、デキるエンディングテーマになったと思います。

──諫山先生は、神聖かまってちゃんのファンなんですよね。それで、「こんな感じの曲」として具体的にあがったのが、「コンクリートの向こう側へ」(2012年リリースのアルバム「楽しいね」に収録)だったと。

ちばぎん もともと「コンクリートの向こう側へ」を「進撃の巨人」のエンディングテーマとして使えたら……、みたいな妄想が諫山先生の中にあったみたいで。でも、そのままというわけにはいかないので、そのイメージで新曲を作ってほしいと。

の子 諫山先生とは、感性が合うところがあるんです、ウチらは。だから、作詞も作曲も、すごくやりやすかったです。きっと「進撃の巨人」に限らず、諫山先生の作品だったら何でも波長が合って、やりやすいんじゃないかと。宮崎駿と久石譲みたいな。そこまで言うつもりはないですけど(笑)。

──諫山先生は打ち合わせの時、かまってちゃんの曲の魅力について、何かおっしゃったんですか?

の子 いや、最初から、そういうことを語るタイプの人じゃないんですよね。お互いにコミュ障みたいな感じで(笑)。

ちばぎん お互いに緊張し合ってましたね(笑)。

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