アニメ映画「この世界の片隅に」第41回アヌシー国際アニメーション映画祭長編部門、審査員賞受賞!片渕監督コメント到着!

アニメ映画「この世界の片隅に」が、現在フランスにて開催中の「アヌシー国際アニメーション映画祭2017」にて、第41回アヌシー国際アニメーション映画祭長編部門、審査員賞を受賞。片渕須直監督より、コメントが到着した。



「この世界の片隅に」は、こうの史代さんが漫画アクション(双葉社)で連載していたマンガを原作とした劇場アニメ。昭和19年~20年、広島県の呉に18歳で嫁いだ少女・すずを主人公に、戦時中も当たり前に営まれていた人々の暮らしを描く。監督は「マイマイ新子と千年の魔法」の片渕須直さんで、6年の歳月をかけて戦中戦後における呉の綿密なリサーチと時代考証を行うことで、原作の世界を色鮮やかに描き出している。
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Blu-ray&DVDの発売を発表したばかりの「この世界の片隅に」だが、現在フランスにて開催中の「アヌシー国際アニメーション映画祭2017」にて、第41回アヌシー国際アニメーション映画祭にて長編部門・審査員賞を受賞した。片渕須直監督、真木太郎プロデューサーよりコメントが到着した。

公開217日目となる6月15日(木)には、公開初日からの累計動員数が200万人を突破し、近日「お客さま200万人ありがとう企画」が近日実施予定とのことなのでチェックしてほしい。

【コメント】※敬称略

■片渕監督
海外では、予備知識が無いと理解できないと言われていました。
日本ローカルの舞台や時代を描いた映画なのですが、今回の受賞で人々の心がつながるのだと実感できました。
皆さんの心の中に、この映画の登場人物、主人公のすずさんは既に住み始めている、と見えた事が喜びです。

■真木プロデューサー
本日は(6月17日)土曜日。(12日)月曜日にアヌシーに着いて、この日を毎日チーズを食べながら待っていました。この映画は日本で数多くの賞を頂きました。作品賞、監督賞、音楽賞、主演女優賞まで。このアヌシーで賞を頂いて、非常に大きな海外の賞が加わりました。とても光栄なことです。ありがとうございました。



【映画祭オフィシャルレポート】

現地時6月12日(月)、第41回アヌシー国際アニメーション映画祭が開幕。長編部門上映第1作目として、本作が上映されました。10:30からと朝一番の上映会でしたが、982名の観客でメイン会場Bonlieu Grande Salleは埋め尽くされ満員御礼となりました。上映後記者会見が行われ、片渕須直監督は「70年あまり前の広島・呉の街並みを再現することに挑みました。」などと語りました。
翌日行われたコンファレンスでは、戦前の広島・中島本町について徹底した調査を実施し、制作に臨んだことなどを発表しました。

17日(土)授賞式当日。2回目のコンフェレンスが行われ、より詳細に戦前当時の女性の生活、文化などに言及されました。
コンフェレンス後もサイン会が行われ長い列ができました。
そして、長編コンペティション部門の授賞式。片渕須直監督ほか、世界各国から選ばれたコンペ作品(10作品)の中から準グランプリにあたる長編部門の『審査員賞』を受賞しました。

アヌシー映画祭の後、世界各国の劇場公開が予定されています。
イギリス、スペインが6月末。アメリカが8月11日、フランス9月13日と続きます。

(C)こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会

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