「今までで一番自分らしいライブができた」充実の「鈴木このみ3rd Live Tour 2017 ~lead~」東京公演

「さくら荘のペットな彼女」、「ノーゲーム・ノーライフ」、「Re:ゼロから始める異世界生活」「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」など数々のアニメ主題歌を歌唱する人気アニソンシンガー・鈴木このみさんが、2017年6月3日(土)、TOKYO DOME CITY HALLにてワンマンライブを開催した。

3月8日にリリースされた3rdアルバム「lead」を引っ提げて行われた今回のライブは、東名阪をまわる「鈴木このみ3rd Live Tour 2017 ~lead~」のファイナル公演となる。

20歳を迎え、よりパワフルに成長し続ける彼女の「現在」が詰まったライブの模様をレポートしよう。



歌詞で人生を振り返る、ドラマチックなセットリスト

「いくぞ! 東京ーーーー!」

情熱的な赤い衣装に身を包んだ鈴木このみさんの第一声とともにライブはスタート! 1曲目は「東のシンドバッド」。疾走感満点のバンドサウンドに乗せて、旅立つ冒険者を鼓舞するような歌詞を力強く歌い上げると、たちまち会場のテンションは急上昇する。2000人のファンが駆けつけた観客席も赤いサイリウムの輝きに包まれる。続く「「わたし」をくれたみんなへ」では、イントロから観客もコーラスで参加。一体感あふれる会場に向けて、思わず鈴木さんも「みんなーーーーー!」と声をあげ、観客を沸かせた。

ノンストップで披露された「カオスシンドローム」では、スモークが激しく吹き上がる中、「しっかりついてこれますか?」と観客を煽る鈴木さん。今日のライブはのっけから、フルスロットルだ!

開幕から一気に3曲を披露した鈴木さんは、ひと息つきつつ「すごく緊張していたけど、みんなが待ってくれていると心強いですね」と、駆けつけてくれた観客たちに感謝の言葉を述べつつ、「今日は『lead』ツアーということで、皆さんを導いていくつもりなので、安心してついてきてください」と心強いコメントで会場を盛り上げる。

さらに今回のセットリストは、歌詞中心に組まれていることを明かす。「これまではサウンド中心にセットリストを組んできたが、今回は20年の人生をなぞるようなセットリストを組みたかったので、歌詞の流れを中心に曲を選んだ」という言葉に、観客席からは期待の声が上がる。

そんな言葉を受けてライブは、鈴木さんが17歳の時に歌った「運命のEngagement」で再開。動き出した運命、傷つくことを恐れずに夢を追う決意、そういったシンガー・鈴木このみの原点を歌うかのような歌詞が、力強い歌声とともに胸に響いてくる。

シンガーとしての夢を追い、何度くじけても立ち上がる……そんな彼女の思いはアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」OP「Redo」でピークを迎える。二転三転するドラマチックな楽曲を熱唱する鈴木さんの雄姿に、観客も力強いコールで応えた。

この盛り上がりを受け、今度はギターを携えた鈴木さんは、「みんな、めっちゃ声出てるじゃないですか。私も負けてられませんね!」満面の笑顔でそう語ると、ここで初めて作曲を手がけた「Moment」を披露。メジャー感あふれるポップなメロディと堂々たるパフォーマンスから、アーティストとして彼女がますます成長し続けていることを感じたのは筆者だけではないはずだ。

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