立川に響く怪獣の雄たけび! 特撮愛全開の「立川決戦 ウルトラセブン放送50年記念 ~極上爆音上映~」レポート

2017年6月10日、立川・シネマシティ シネマ・ツーにて「立川決戦 ウルトラセブン放送50年記念 ~極上爆音上映~」が開催された。



本イベントは、特撮ドラマ「ウルトラセブン」放送50年を記念して開催された上映イベントで、日本を代表する音響家に調整を依頼し、最適な音に調整しての大音量上映が楽しめるというもの。昨年に開催された「ウルトラマン極上爆音上映」に続く第2弾となり、今回も厳選された名エピソード5本に加え、「ウルトラファイト」、そしてネット上で「赤いあいつ」として知られる「レッドマン」も厳選エピソードを上映。

さらに、DJいぬ氏によるDJプレイ。特撮グッズコレクターとしても知られるタレント・なべやかんさん司会による、「ゴジラ」シリーズのデザインなども手がける漫画家・怪獣デザイナーの西川伸司さん、映画監督の河崎実さん、樋口真嗣さんをゲストに招いたトークショーと、盛りだくさんな内容となった。

今回はそんなイベントの模様をレポートしよう。

「ウルトラセブン」をはじめ、名エピソードをたっぷり上映!


今回上映されたのは、第3話「湖のひみつ」、第26話「超兵器R1号」、第28話「700キロを突っ走れ!」、第43話「第四惑星の悪夢」、第49話(最終話)「史上最大の侵略(後編)」の全5本。見どころ満載の「ウルトラセブン」ということで、エピソードの選出も難航したと思われるが、同時にファンなら納得できるという絶妙なチョイスだ。

美少女に変身したピット星人の暗躍と、そんな彼女たちを問答無用で撃破するセブンの活躍が印象的な第3話で幕を開けた本イベント。主題歌が流れると観客席からは自然と手拍子が沸き、一気にお祭りムードが高まってくる。

過剰な兵器開発競争の行く先を暗示するかのような第26話ではグッと会場の空気もシリアスな色彩を帯びるも、奇天烈なシーンとセリフ満載の珍エピソード第28話では終始笑い声があがる。そのいっぽうで、キリヤマ隊長の無茶振りでアマギ隊員が爆弾処理を命じられるシーンでは、「がんばれ!」「アマギ!」と多くの声援が。

イベント後半では、コンピューターによって人類が支配される世界を実相寺昭雄監督の前衛的な映像で描き出した第43話。そして絶体絶命のピンチに追い込まれるウルトラ警備隊基地や、傷ついた体を押して最後の戦いにおもむくモロボシ・ダン=ウルトラセブンの雄姿に思わず涙の最終話と、名エピソードが劇場の大画面と大音響で上映された。

また、その合間に「ウルトラファイト」や、子供向けテレビ番組「おはよう!こどもショー」内で放送された「レッドマン」の名作選も上映。両作品は、ヒーローと怪獣のバトルシーンのみで構成される短編シリーズ作品だが、「ウルトラファイト」はアナウンサー・山田次郎さんの名調子が冴えるプロレス風映像、「レッドマン」はヒーローにも関わらずかなりラフなファイトスタイルがインターネットで注目を集め、近年再評価が進んでいる作品ということで、こちらもまた大盛況。テンポのいい作風が、イベントを明るく盛り上げた。

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