闘うように歌いました。EGOISTのニューシングル「英雄 運命の詩」は、さすがの迫力!

約1年3か月ぶりとなるEGOISTのニューシングルが、リリースされる。TVアニメ「Fate/Apocrypha」のオープニングテーマとして制作されたその曲の名は、「英雄 運命の詩(うた)」。交響曲のような壮大なタイトルにふさわしい、音の厚みのある迫力満点の曲となった。ボーカルのchellyにとっては、「自分が持てるすべての力を注いで、闘うように歌う」ことがテーマになったという。


今まで開けてきた引き出しを、全部盛りこんで歌いました


──「Fate」シリーズのオープニングを担当すると知った時、どのように感じましたか?

chelly 歴史のある、大きな作品に関われてうれしいなと思いました。それに私が好きな、ほの暗い世界観を持つ作品で、EGOISTの曲が「Fate」を彩れるというのは、とても楽しみになりました。

──「英雄 運命の詩」は、「Fate」の世界観にぴったりの曲ですね。楽曲の第一印象はいかがでしたか?

chelly また壮大な曲が来たなと。デモの段階では電子音だったんですけど、曲の全体像がイメージできて、オーケストラやクワイアが入って、音の厚みがやばいことになるんだろうなって思いました。戦慄しつつも、歌い甲斐があるだろうなと。出来上がってみたら、それが見事に当たったというか。「KABANERI OF THE IRON FORTRESS」以上の迫力を持つ曲になりました。

──「KABANERI OF THE IRON FORTRESS」もそうでしたが、ひと筋縄ではいかない曲という。

chelly はい。今回も、気軽に口ずさめる曲ではないですね(笑)。

──レコーディングはいかがでしたか?

chelly 「自分が持てるすべての力を注いで、闘うように歌う」というテーマを持って臨ませていただきました。難しい曲なので、時間をかけて録ることになるのかなと思ったら、意外にもあっさり終わってしまったんです。2、3年前だったら、もっと時間がかかっていたはずなので、成長を感じました。

──成長を感じた部分というのは、具体的にはどこですか?

chelly 曲ごとに、私の中の引き出しをどんどんryoさんに開けられていって、器用になってきたかなと思います。それを一番感じたのは、「リローデッド」の時ですね。あのシングルに入っている3曲は、まったく毛並みの違う曲だったので、いろいろな色を出すミッションが与えられていた気がします。

──「英雄 運命の詩」でも、新たな引き出しを開けることになったのでしょうか?

chelly 新しい引き出しを開いたというより、今まで開けてきた引き出しの全部乗せという感じです。いろいろな歌い方が混ざった曲になって、だからこそ難しさを感じたんです。

──それはryoさんから、いろいろな歌い方を求められたということですか?

chelly 私自身がそう歌おうと思いました。主旋に関しては、ryoさんからはほとんどディレクションがないんです。「英雄 運命の詩」は歌詞がわかりやすくて、それぞれの部分をどう歌おうか、イメージしやすかったです。

──たしかに歌詞は、「Fate/Apocrypha」のストーリーに、素直に沿っているように感じました。

chelly 本当に素直な歌詞だなと思いました。作品とリンクするワードがたくさんあって。タイトルも、わかりやすいですよね。レコーディングした時はまだ付いてなくて、後で知ったんですが、まるで交響曲みたいだなと思いました。

──レコーディングで特に気を配ったところは、どこでしたか?

chelly 全体のメリハリです。Aメロは余白があるので、感情を内に秘めて、Bメロから徐々に歌を激しくして、サビの終わりまでずっとクレッシェンドを続けるというイメージで歌いました。

──完成した楽曲には、男声のクワイアも入っていました。

chelly あれでまた、曲の厚みが増しました。楽器も、いろいろな音が入っていて、すごいことになったなと。それでいて全体的にバランスがよくて、かっこいい曲になったと思います。

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