「ネト充のススメ」インタビュー企画第1弾 郷田ほづみ音響監督太鼓判、新人声優・鈴木崚汰と対談「満場一致で抜擢」
会社員生活に疲れた主人公・盛岡森子がネットゲームに人生の癒やしを見出し、そこでの人間関係を通じて“ネト充からリア充”へ回帰を目指す、実写ドラマのようなストーリーの「ネト充のススメ」。本作ではゲーム世界のアバターキャラと、とプレイヤーを、それぞれ別のキャストが演じるアニメの音響演出の特徴を生かした演出を行なっている。そこで、今回は音響監督の郷田ほづみさんと、森子のアバターキャラ・林を演じる鈴木崚汰さんに対談を行なっていただき、作品の特徴や新人声優から見た収録現場の様子などを語っていただいた。また、郷田さんといえば「装甲騎兵ボトムズ」のキリコ・キュービィー役としても知られる役者・声優でもある。そんな彼が音響監督としてどのようなビジョンで仕事に向かっているのかも必見の内容だ。
──まずはオーディションの様子から教えていただければと思います。
郷田ほづみ 各役者さんがスタジオで収録をしたテープを聴かせていただき、僕がひとつの役に対して「この役だったらどちらの役者が演じてもイケるな」と数名の段階まで絞ってからプロデューサー陣が意見を擦り合わせていったという流れです。僕は音響監督の立場として責任を持ってまとめていきますが、最終的には柳沼監督のイメージに合う形で選んでいただきました。そうした手順で決めていきましたが、鈴木くんについては満場一致でしたね。
──鈴木さん演じる林役を選ぶうえではどんなところがポイントでしたか?
郷田 ほかの役についてはいわゆるベテランの方も多かったので、林役はフレッシュな感じの人で若々しい人が欲しかったんです。鈴木くんの声は聴いた時に若々しい感じがありつつも、きちんと“安定しているな”という印象を受けました。
──“安定”というのは?
郷田 安心感とか信頼感というか、これは感覚的なものなのですが、自信をもってその音色を出しているかどうか、ということですね。それは訓練とか経験からくるというよりも、その人の特質だと思います。鈴木くんは当時まだ高校生で、同年代には声優を“目指している状態”の人がいる中でも、彼はいい意味ですでにプロっぽかったんです。それが僕には“安定感”として映りました。
──鈴木さんはオーディションにはどのように臨まれましたか?
鈴木崚汰 実はオーディションはマネージャーから他のキャラクターの役を指定されて受けていたんです。オーディションには学校終わりで駆けつけて、順番が最後だったので、運よく時間に余裕もあり、いくつも役を受けさせていただきました。ですので、オーディションのときに林役をどうとらえていたかというと、正直なところあまり覚えていないんです。後にこの作品に受かったと伺い、香盤表を見たら林役と書かれていたのでとても驚きました。
──「ネト充のススメ」の作品の印象をどのように感じられましたか?
鈴木 まず主人公が「脱サラOLニート」という設定がとても珍しいなという印象でした。そんな彼女がネットゲームにハマるというところで、ゲーム内の様子が集中的に描かれていくのかなと思いきや、現実世界の方もしっかりと描かれていて、その両方が交差して描かれるのが斬新だなと思いました。ゲームの中で言えば、プレイヤーキャラたちがすごくやさしい人ばかりですし、モンスターも殺伐とした感じではなく、かわいらしかったりと温かい気持ちにさせてもらえる作品だなと思いました。
──実際の収録において、林役として第1話へはどのように向かわれましたか?
鈴木 オーディションでは他のキャラクターも演じていたので、その分、、収録では林に集中しようと原作をきちんと読み込んでから向かいました。ただ、第1話の収録はやっぱりものすごく緊張しました。それは学生服のまま向かったせいだからかもしれないんですけど(笑)。でも、周りの先輩方がやさしくしてくださって、自分としては初めてのアニメレギュラー作品への出演というところと、森子がゲームを始めるときの新鮮さやフレッシュ感をうまくリンクして芝居ができたのではないかなと思います。林のプレイヤーである森子は、ひとつのことに一生懸命になれる人物で、新しい発見をするたびにそれを素直に受け止め、リアクションも大きいんです。その感受性豊かな部分を受け止め、林として引き継いでいかなければいけないなと思いました。
──森子役の能登麻美子さんとは何か打ち合わせをされましたか?
鈴木 いえ、特にそうしたことはありませんでした。現場ではとにかく見て学ぶしかありません。能登さんが織り交ぜている森子の部分が林にも出てくるなと思ったら、そのお芝居をしっかりと聴いて真似させていただくことが多かったです。
郷田 一般的に現場では役者同士が組み立てを話し合ったりはしないですね。「私はこういうキャラクターを演じるからね~」みたいな話をすることはない(笑)。
──「ネト充」はプレスコ(絵がない状態で音声を先に収録する方法)で録られていたそうですが、演者としてはいかがでしたか?
鈴木 声優の初心者としては先に絵があったほうがシーンのようすをつかみやすいと思うのですが、今回はそれがない分、自分が考えてきたものをしっかり出さないといけないので難しいなと思いました。アドリブも最初は全然わからなくて、ほかの役者さんを見ながら、リアクションの取り方や息の入れ方などを学ばせていただきました。
──収録していく中での感触はいかがでしたか?
鈴木 まず雰囲気に徐々に慣れていけたことが大きかったですね。自分の芝居を出さなくてはいけないときに遠慮したりオドオドしてはいけないので、できる限り自分を出せるようにはしていました。収録を重ねる中でどれくらい成長していけたかは自分では定かではないのですが。
郷田 鈴木くんは最初からデキる子で、だからこそ今回決まったわけです。だから今後の伸びしろは少ないんじゃないかな?(笑)。
(一同爆笑)
郷田 というのは冗談ですが、そのくらいオーディションテープを聞いた時に完成度が高かったんです。「まだ荒削りだけれども、作品の主人公の成長とともにこの役者も番組を通じて成長してもらおう」といった起用の仕方もありえるのかもしれませんが、今どきはほとんどの作品が1クールですし、そういう余裕のある現場はなくなってきているんじゃないでしょうか。ですので、鈴木くんについても「これで育ってくれればいいよね」というようなことではなく、最初からきちんとした芝居ができると見込んで選ばれたということです。
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