ありのままの自分とアーティストMay’nを、今回のアルバムで初めてリンクさせました

May’nが、約4年ぶりとなるフルアルバム「PEACE of SMILE」をリリースする。その間にリリースしたシングル曲がたくさん詰まった、聴き応えのある作品になったが、今回はそれだけじゃない! 初回限定盤は3種類あり、それぞれに、2曲ずつ新曲を収録したマキシシングルが付くのだ。
今回のインタビューでは、アルバムとマキシシングルに収録された新曲を中心に、話をうかがった。そこで浮かび上がってきたのは、かっこいいアーティストイメージを突き破って、ありのままの自分を見てほしいと思うに至った、彼女自身の心境の変化。「今が一番楽しい!」と微笑むMay’nが、とても印象的だった。


新曲をたくさん歌いたくて、マキシシングルを作りました


──2014年1月29日リリースされた「NEW WORLD」以来のアルバムですね。

May’n 約4年ぶりです。久々と言えば、そうなんですけど、間にベストアルバム「POWER OF VOICE」があったので、4年も空いていたんだと思いました。

──4年間にリリースしたシングルがたくさん収録されています。TVアニメ「いなり、こんこん、恋いろは。」のオープニングテーマだった「今日に恋色」が、一番古くて。

May’n そうですね。「今日に恋色」は、私もちょっと懐かしく感じました。4年前が遠く感じられるのは、その間に、自分自身に人生改革とも言える大きな変化があったからなんです。それを経て、今は新たなMay’nというか、第二章に入ったという感覚があって、そのタイミングでニューアルバムを出せたのはうれしかったですし、気合いが入りました。

──気合いは、すごく伝わってきました。今回はフルアルバムに加えて、6曲の新曲が、3種類の初回限定盤にそれぞれ付くマキシシングルとして、制作されていて。

May’n シングル曲や既存曲を合わせると、それだけでアルバムがいっぱいになってしまって。新曲もいっぱい歌いたい! という私の思いを、スタッフさんが、初回限定盤に付くマキシシングルという形でかなえてくださいました。

──しかも、それぞれのシングルでまったく音楽の色が違うんですよね。

May’n 1枚ごとにテーマを掲げて、アーティストさんとコラボレーションしました。最初に決まったのは、C盤のSALTY DOGさんですね。シングル「Belief」を作曲してくださったバンドで、次はMay’nのライブナンバーを作りたいと、ずっとラブコールをくださっていたんです。それで今回は、仲間との絆をテーマに、これぞライブナンバーという曲を作っていただきました。

──「AMICITIA」と「Banggin’ Your Head」ですね。どちらも激しいロックナンバーでした。

May’n ライ部の部長として、みんなをもっともっといろいろな場所に連れていきたい、そして今いる仲間たちとの絆を大切にしたいという思いを、歌詞とサウンドに盛りこんでいただきました。レコーディングの時は、ライブで歌っている自分の姿がはっきりとイメージできましたし、ブースの向こう側では、SALTY DOGのメンバーさんが「イェーイ!」って盛り上がっているのが見えて。オーディエンスを感じながら歌うことができました。

──次に決まったのは、どのコラボでしたか?

May’n B盤の宮川弾さんです。このシングルのテーマは、「結婚式で歌える、幸せな恋の歌」でした。プライベートで仲のいい友達が、ここ数年で何人も結婚していて、お祝いしたいなと思った時、May’nのレパートリーには結婚を祝えるような曲がない、ということに気づいたんです(笑)。宮川弾さんは、今年初めて一緒に仕事させていただいたんですが、作詞作曲してくださった「王様のカデンツァ」という曲が、とても繊細で。女心を女子以上にわかってらっしゃるんじゃないか、と思ったんです。

──「王様のカデンツァ」は、Wake Up, Girlsとのコラボシングル「One In A Billion」のカップリング曲ですね。

May’n その時から宮川さんの世界にひと目惚れで、今回、結婚ソングを作るなら、絶対にお願いしたいと思いました。
そしてでき上がったのが、「重ねたその手のように」と「あたらしいそら」の2曲です。「重ねたその手のように」は、幸せになった友達を祝福する歌で、まさに私が欲しかった曲になりました。「あたらしいそら」は逆に、自分自身が、新たな人生の門出を迎えた瞬間を歌っていて、幸福感の中に、ほんの少しの不安やこれからの人生への覚悟が入った曲になりました。

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