「温泉むすめ」長江里加、高橋花林、和多田美咲インタビュー! 「SPRiNGS」1stシングルは9人の個性あふれる1枚に!

日本全国の温泉をモチーフにしたキャラクターと、その声を担当する声優たちが、全国の温泉地を盛り上げるべく、歌と踊りで人々に“笑顔と癒し”を与える「アイドル活動」を行うという、次元を超えたプロジェクト「温泉むすめ」。注目を集める本作に登場する9人組グループ「SPRiNGS」の1stシングル「Hop Step Jump!」が、11月15日(水)にリリースされた。




「SPRiNGS」のメンバーは草津結衣奈(CV:高田憂希)、箱根彩耶(CV:長江里加)、秋保那菜子(CV:高橋花林)、有馬輪花(CV:本宮佳奈)、道後泉海(CV:篠田みなみ)、登別綾瀬(CV:日岡なつみ)、下呂美月(CV:遠藤ゆりか)、有馬楓花(CV:桑原由気)、奏・バーデン・由布院(CV:和多田美咲)の9人。

その中から今回は長江里加さん、高橋花林さん、和多田美咲さんにインタビュー。「温泉むすめ」の魅力やシングル「Hop Step Jump!」の聴きどころ、さらには温泉にまつわるエピソードまで聞いた。

私たちも足を運びたいし、皆さんにも温泉地を巡ってもらいたい。


――「温泉むすめ」はスタートしてからさまざまな展開を見せ、とても勢いのあるプロジェクトです。まずは、その特徴や魅力を教えてください。

長江里加(以下、長江) 温泉むすめは各地の温泉に宿る下級の神様なんです。彼女たちが温泉地を盛り上げるためにアイドル活動をしているのが、このプロジェクトとなります。

高橋花林(以下、高橋) 最近だと10月に神戸、11月には仙台と、私たちもさまざまな地方でイベントなどを行っていて、「ぽか旦那」「ぽか女将」(温泉むすめのファンやリスナーの呼称)である皆さんにも各地の温泉地を巡ってほしいというのが私たちの願いです。

和多田美咲(以下、和多田) そして、最初に登場した9人の“変わり者”の温泉むすめを集めて作られたグループが「SPRiNGS」です。すごく個性の強いメンバーぞろいで、それぞれ北海道から九州まで各地方に属していて、全員地方が被っていないんですよ。

草津結衣奈(CV:高田憂希)


――全国をきちんと網羅しているのですね。活動は実際の温泉地からも期待されていますが、そのような声を聞いていかがですか?

高橋 期待していただけて嬉しいです! 先日、有馬温泉の特別観光大使に有馬姉妹(有馬輪花&有馬楓花)が任命されまして、個人的な目標として全員がそれぞれの温泉地の観光大使になれたらなと思っています。私たち自身も温泉地に足を運びたいですね。

――「SPRiNGS」としては今回の1stシングル以前にミニアルバムを2枚出されていますが、それぞれどのようなアルバムでしょうか?

和多田 1stミニアルバム「ユノハナプロローグ」は温泉むすめのことを知ってもえる曲が入っています。特に1曲目の「未来イマジネーション!」は、温泉むすめ全体を代表した曲で、「これから温泉むすめが始まっていくよ!」「みんなに笑顔と元気とパワーを届けるよ!」という感じになっています。さらに、協力してアイドルとして頑張っていこうという「70億分の9の奇跡」や、試練を目の前にしても私たちは諦めないといった「Ambition」など、曲を通してキャラクターのことがわかっていただけると思います。

高橋 2枚目の「追憶カレイドスコープ」は、ジャケットからもわかるようにカッコいい曲が集まっています。「純情-SAKURA-」のPVには踊っているシーンだけでなく日常の様子も描かれていて、見ていただくとキャラクターたちがどんな子なのか伝わると思います。たとえば、バーデンはSPRiNGSの曲を作る担当なんですが、彼女がギターを弾いているシーンにそれが表れています。

――作詞はアニソンシンガーのTRUEさんこと、唐沢美帆さんがやられていますね。

長江 そうなんです。唐沢さんの歌詞を見るだけでこれからどう展開していくのが気になります。うまく順番にちょっとずつ出してくださるんですよね。まだお会いしたことはないのですが、どんな風に書いているのか聞いてみたいです。

――歌詞や主旋律だけでなく「温泉むすめ」の曲はアレンジや効果音も楽しいです。

長江 和楽器も使った今までにないアイドル曲だなと思います。「未来イマジネーション!」ではししおどしのカコーンという音や、桶のポンという音が入っていたり、日本の文化が盛り込まれていて一発で“温泉むすめの曲”だとわかりますよね。

箱根彩耶(CV:長江里加)



「Hop Step Jump!」はこれまで積み上げてきたから歌えた曲


――そのような流れで待望の1stシングルのリリースとなります。表題曲「Hop Step Jump!」はどのような曲でしょうか?

高橋 より“SPRiNGSらしさ”が前面に押し出された、元気で明るい曲になっています。曲中にそれぞれがひと言ずつセリフを言う朗読パートがあり、その言い回しにもキャラ感がすごくあふれています。

長江 ミニアルバムとは方向性が少し違って、SPRiNGSが一歩踏み出せたなと思える曲になっているんです。朗読パートもそうで、最後に「絆を結ぶ」とあるようにSPRiNGSがひとつになって同じ方向に歩き出したんだなというのがすごくわかります。

和多田 今まではアイドルとしてかわいかったりカッコよかったり、仲よしな感じをみんなに見せて元気になってもらう、という曲が多かったんです。今回も「みんなに届けに行こう!」という感じはありますが、メンバーの心情がより出ていると感じますね。

高橋 「積み上げてきた 時間を胸に 世界中へ」という歌詞があるように、今までミニアルバムを2枚出させていただいたからこそ歌えた曲だと思います。最初は手探りで「どんなキャラクターなんだろう?」「みんなの繋がりはどういうものなんだろう?」「この人の次に歌うからこうなのかな?」などと悩んだりしました。でも、たくさんの曲を歌ってきたからこそ、キャラクターのことをわかって歌うことができたし、それはキャラクターだけでなく私たち声優にも繋がるものがあるなって。

長江 もし最初にこの曲を渡されたら今とは全然違う感じになったと思います。積み上げてきたものがあるからこそ、胸を張って自分のキャラクターはこれだと歌えた曲です。

――最初にキャラクターをつかむのには苦労されたのですね。

高橋 最初はイラストと設定の紙だけ、セリフも公式サイトで聴けるボイスサンプルの3つだけだったので、それ以外わからないまま1stミニアルバムの曲に挑みました。「未来イマジネーション!」でどうやって歌うのかプロデューサーさんやディレクターさんと話し合って、キャラクターの輪郭ができてきた感じです。

――キャラクターをより深くつかめるようになって臨んだ今回のレコーディングはいかがでしたか?

長江 私はまだ「爽やかに歌う」にプラスする部分をしっかりつかめていなかったんです。周りのメンバーは個性的でわかりやすいんですけど、箱根ちゃんはそうでもなくて……。そうしたら、「爽やかかつ正確に。その土台があるからみんなが暴れられる、みんなを生かすために箱根ちゃんはどっしり歌ってください」とディレクションをいただきました。

――土台と言われるのは、それはそれでプレッシャーでは?

長江 全然大丈夫です! みんなかかってこいや、という気持ちで力強く歌いました。

秋保那菜子(CV:高橋花林)

――高橋さんや和多田さんはどうですか?

高橋 秋保ちゃんはぽやぽやした天然のキャラクターなんですけど、「純情-SAKURA-」や「Ambition」といったカッコいい系の曲やすごく思いを伝えたい時は覚醒するんです。「Hop Step Jump!」もレコーディング前は、これから始まるんだという気合でカッコよく歌おうと作っていたんですが、「この曲はSPRiNGSみんなで手を繋ぐイメージなので、いつもの秋保のようなふわふわな感じを残していこう」とディレクションを受けまして。気負っていない素のふわふわ感を出しつつ、「がんばろう」という内なる気持ちを込めました。

和多田 私はSPRiNGSのみんなのことをすごく想像しましたね。今までより個性を出しながらもみんなのことを意識して、9人が1列に並んで「せーの! ぴょん!」とジャンプするようなイメージで歌いました。

――ソロパートなどかなり9人の個性が出ているのは聴いていてすごく感じました。他の6人についても簡単にキャラクター性や特徴を教えてください。

高橋 草津結衣奈ちゃんは元気にみんなを引っ張っていくキャラなので、ソロパートの「夢みるチカラ 誰にも負けないよ」「夢を 届けに行こう!」にも力強さがあります。これぞセンターという感じですね。有馬姉妹のお姉ちゃん、有馬輪花ちゃんはクールでツンデレな子なので気の強い感じで歌っています。妹の楓花ちゃんは見たまんまのロリなので(笑)、かわいくふわっと癒されるような歌い方です。

下呂美月ちゃんは引きこもりのネット大好きな子で、彼女もメガネを外すと覚醒します。強い曲の時はカッコいいですが、「Hop Step Jump!」はかわいく歌っていてメガネをかけた時の歌い方という感じですね。

長江 でも、やっぱり引きこもりなんだなっていう恥ずかしがる感じもあります。

高橋 道後泉海ちゃんは学年が一番上の、みんなをしっかりまとめてくれるSPRiNGSのリーダーです。歌も譜割りをきちんとしているというか、暴れずにきれいな歌い方をしているなと思います。登別綾瀬ちゃんはお姉さんでセクシー担当かな(笑)。低いパートをしっとり歌っていて、語尾の息の抜ける感じも特徴です。このメンバーの歌がうまく合わさることでSPRiNGSという形になっています。

有馬輪花(CV:本宮佳奈)



温泉むすめらしさたっぷりのクリスマスソング「おんくり」


――2曲目は「おんくり」。タイトルを見た時は何のことかわからなかったですが、温泉むすめでなければ歌えないクリスマスソングですね。

和多田 そうなんです。歌詞も「石だたみ 鳴り響いてく」「湯気を飾りつけ」「白い湯の花が 舞い降りてゆく」「シャンパングラスで 湯上り牛乳」など、温泉むすめならではの内容で、個性がバンバン出ています。温泉むすめとして初めての季節感のある曲なので、みんなが楽しんで歌っている姿が目に浮かびます。

高橋 タイトルは、篠田みなみちゃんの言葉で決まったんですよ。それまでは「温泉クリスマス」という仮のタイトルをいただいていたのに、リリース情報を見たら「おんくり」となっていたから、なんだこれは?と思って(笑)。先ほど言ったように道後泉海ちゃんはSPRiNGSのリーダーということもあってか、ディレクターさんが彼女に「どんなタイトルがいい?」と聞いたらしいんですよ。平仮名で「おんくり」というのもSPRiNGSのふわっとした感じが出ていてピッタリだなと思います。逆に「温泉クリスマス」だったらちょっと違うかなって(笑)。

――実際に歌ってみてどうでしたか?

長江 「Hop Step Jump!」もそうなのですが、箱根ちゃんは結構ハモリを担当しています。なぜハモリかというと、「雪月花」という箱根、有馬輪花、奏・バーデン・由布院でやっているSPRiNGS内のユニットがあって、3人のハーモニーが重なる曲を歌っているんです。それがあって、この3人が主にハモリを担当しているんです。特に「おんくり」はわかりやすくて、ゴスペルのような“ザ・ハモリ”を前面に出したパートがあるので、ぜひそこにも注目してほしいです。

道後泉海(CV:篠田みなみ)

――「雪月花」はライブでのインパクトも大きかったです。同じくSPRiNGS内のユニットである「しゃんぷーはっと」「SPicA」も特徴がはっきりしていますし、すべてが今回のシングルに生かされているのですね。

長江 そうですね。これまでの活動が全部繋がっています。

高橋 私はキリスト教系の学校に通っていて「クリスマスキャロル」などを毎年歌っていたので、クリスマスの曲を歌えるのが嬉しかったです。秋保ちゃんはソロパートで「お庭のわんこは」のところを歌っているんですけど、自分で聴いてびっくりするぐらいぽわぽわ〜と天然な感じになっています(笑)。みんなの楽しい感じが出ていていいなと思いました。

和多田 バーデンちゃんは「湯気を飾りつけ」のところをソロで担当しているんですけど、そこは「いたずら心で湯気を飾りつけちゃうぞ!」という感じで歌っています。みんながサンタさんやトナカイの格好をしてはしゃいだり、クリスマスツリーにプレゼント、ケーキを囲んでシャンパングラスには牛乳を入れて楽しんでいるのを想像しながら歌いました。

 

長江 パーティー感があるよね。

高橋 シャンパングラスに牛乳というのもSPRiNGSっぽいというか。気取っているけど中身は……って(笑)。

和多田 そうなんです。そういうところを想像しました(笑)。

――9~11月にかけては他のグループのCDもリリースされ、プロジェクトの厚みがさらに増してきました。その中で特に3人が気になるグループを教えて下さい。

長江 AKATSUKIですね。最大のライバルと言われていて、曲調もカコよく「私たちが一番だ」という感じがすごいんですよ。それにちょっとおののいちゃったというか、まだまだ下っ端のSPRiNGSがAKATSUKIに立ち向かえるのか、と思った曲でした。

高橋 Adharaが気になっています。特に月岡来瑠碧ちゃんの見た目が好きです(笑)。宝石が好きなピンクの髪の子なんですけど、キャピキャピしてかわいいなって。

長江 かわいいのにAdharaのジャケットはすごくカッコよくてミステリアスですよね。

高橋 うん。ほかのグループも魅力があるんですけど、AdharaはSPRiNGSとは違った方向性で変わった子が集まったなという印象でも気になっているグループです。

和多田 私はLUSH STAR☆ですね。SPRiNGSと仲がいいグループですし、イベントで一緒にキャラクターを掘り下げた子も多いから身近に感じています。あと、私はロリキャラが好きなので、SPRiNGSだと有馬楓花ちゃん、LUSH STAR☆だと白浜帆南美ちゃんや銀山心雪ちゃん、Adharaだとこんぴら桃萌ちゃんが好きです。ライバルたちに負けていられないと思いつつも、かわいいキャラクターたちに癒やされています(笑)。

登別綾瀬(CV:日岡なつみ)



――そしてもうひとつのグループが「petit corolla」。

高橋 ジャケットを見てもらったらわかるように、ピンク、お花がいっぱいのとってもかわいいグループです。かわいいメンバーが集まっている中で、伊東椿月ちゃんが変わっていて“塩対応キャラ”なんですよ(笑)。でも、塩対応にもかわいさがあるという、そのギャップがいいのかなって。ひと通りではない、いろんなかわいさが集まっているグループなんじゃないかなと思います。

©温泉むすめ/Enbound, Inc.

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