「BEATLESS」、「サイバーセキュリティ月間」キックオフサミットの公式レポートが到着!

放送中のTVアニメ「BEATLESS」より、2月1に開催された「サイバーセキュリティ月間」の初日イベント「キックオフサミット」のオフィシャルレポートが到着した。

「BEATLESS」は、「My Humanity」(ハヤカワ文庫JA)で第35回日本SF大賞受賞、「メタルギア」シリーズのノベライズなど、綿密で壮大な世界観を生み出し続けるSF作家・長谷敏司さん原作による「ヒト」と「モノ」のボーイ・ミーツ・ガールな作品。

監督は「機動戦士ガンダム00」や「楽園追放-Expelled From Paradise-」など圧倒的支持を得る水島精二さん。原作のキャラクター原案は、架空のアーティスト「EGOIST」のイラストや「ギルティクラウン」、伊藤計劃さん原作のアニメ映画「屍者の帝国」「ハーモニー」「虐殺器官」など、そのイラストが持つ独特の雰囲気と既存の枠にとらわれない表現が、国内外を問わず高い評価を得ているイラストデザイナー・redjuice.さんが担当。現在、MBS/TBS/BS-TBS”アニメイズム”枠にて放送中だ。

2018年1月には、内閣サイバーセキュリティセンターとのタイアップが決定。企画の一環として、「BEATLESS」のキャラクターを用いたサイバーセキュリティ月間(2月1日~3月18日)のタイアップポスターなどを作成、全国の関係機関に配布されるなど、サイバーセキュリティ月間に関連した各種取組が行われている。
放送中のTVアニメ「BEATLESS」、内閣サイバーセキュリティセンターとのタイアップが決定!

2月1日(火)に開催された「サイバーセキュリティ月間」の初日のイベント「キックオフサミット」では、本作の原作者である長谷敏司さんが登壇し、ソフトバンク・テクノロジー株式会社のエバンジェリストである辻伸弘さんと近年のサイバーセキュリティについて対談を行った。

今回、「キックオフサミット」のオフィシャルレポートが到着したので、ご紹介しよう。

【「サイバーセキュリティ月間」 キックオフサミット オフィシャルレポート】
2月1日(木)、「サイバーセキュリティ月間」の初日のイベントとして、「キックオフサミット」が開催されました。

近年のサイバーセキュリティ対談として本作の原作者である長谷敏司さん、ソフトバンク・テクノロジー株式会社のエバンジェリストである辻伸弘さん、そして司会として内閣官房内閣サイバーセキュリティセンターの文月涼さんが登壇しました。


親しみやすいストーリーを通し、国民にセキュリティの問題点を認識してもらうため、人間に存在するセキュリティホールを攻撃するアナログハックという言葉が使われる「BEATLESS」の原作者である長谷さんと、セキュリティの普及啓発活動を行う辻さんをお呼びし、この対談が企画されました。


アナログハックとは、人間が同じ人間の“かたち”に反応して、思考より先に感情が動いてしまうという意識のセキュリティホールを狙い、人間の“アナログ的な意識”をハッキング(誘導)することです。

たとえば電話を使った振り込め詐欺や、メールでの標的型攻撃などは別問題のように感じますが、人間なら誰しも持っている同じ心の隙間を狙っていることに多くの人は気づいてはいません。その問題に対して共通認識を持ってもらうためには、誰にでもわかりやすい名前を付ける必要がありました。

文月さんは「ソーシャルエンジニアリングではわかりづらいですが、アナログハックという言葉はイメージしやすく、サイバーセキュリティ上で使う言葉としてとても有効でした」とBEATLESSとのタイアップにいたった経緯を伝えます。



内閣サイバーセキュリティセンターは、以前からアナログハックという言葉を使わせてほしいと長谷さんへ打診をしていたそうです。

長谷さんは「BEATLESSは未来の話ですが、近い将来にAIを使い人間の心の穴を攻撃することは起こりえることです」と警告します。たとえば銀行のメールをAIで学習させて、標的型攻撃メールを自動で作ることは数年後に実現しているかもしれません。

「その啓発のためにアナログハックという言葉は使うのは非常によいことだと感じました」と、原作の用語を世の中に浸透させることに賛同しました。



そのいっぽうで、アナログハック=(イコール)悪ではないとも訴えます。人間関係を築くためのコミュニケーションも一種のアナログハックであり、私たちも無意識にしている行為なのです。

今回、作成したタイアップポスターのキャッチコピーである「アナタの心の『スキ』を突く、アナログハックを知ってますか?」の『スキ』について、文月さんは漢字の『隙』にはせずあえてカタカナにしたのは、『好き』の意味も込めていると説明しました。


アナログハックやセキュリティの意識を高めるため、今後どのような普及活動を行っていくべきでしょうか。
セキュリティに興味を持っていない人たちには、今回のような親しみやすいストーリーを通すことで知ってもらえる機会が多くなるでしょう。

また、辻さんは「全員が詳しくなる必要はなく、ある一定数が詳しくなる情報の発信とそのアプローチの仕方が大事」とコメントしました。

たとえば詐欺に気づかずお金を振り込もうとする被害者に対し、銀行員が指摘し事前に防ぐこともあるので、全員が助け合う意識の醸成も大切です。辻さんは「年齢、性別などの層によって、アプローチの仕方を変えて仕掛けていくのが我々の行うべきアナログハックである」と語り、文月さんは「興味が低い層に対して訴えかけていきたい」と意気込みを会場へ届け、対談は大きな拍手の中終了しました。


最後に、「3月4日 秋葉原でアナタをハックします」と書かれたレイシアの画像が登場。
本作とともに、次回はどのような手段でサイバーセキュリティの啓発が促されるのか、期待が高まる中イベントの幕は閉じました。



【作品情報】(※敬称略)
■「BEATLESS」
・MBS:毎週金曜深夜25:55~
・TBS:毎週金曜深夜25:55~
・BS-TBS:毎週土曜深夜24:00~
※放送日時変更の可能性があります。

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