りえしょんの思いとインスピレーションが詰まった2ndアルバム「RiESiNFONiA」は、まさに奇跡の1枚! リリース記念、村川梨衣インタビュー

人気声優・村川梨衣さんが、前作より1年1か月ぶりとなる2ndアルバム「RiESiNFONiA」を2月28日にリリースする。本作は、「Tiny Tiny」「水色のFantasy」「Night terror」といったシングル曲、すでにライブではおなじみの人気曲「レクイエム -Requiem-」のほか、渾身の新曲がたっぷり収録された全12曲。村川さんが提唱する「RiEMUSiC」を思う存分堪能できる1枚となっている。

そこで、今回は村川さんに本作の制作秘話や込めた思いをたっぷりと語っていただいた。


──1年ぶりの2ndアルバムとなりましたが、まずは本作のコンセプトを教えてください。

村川 実は……コンセプトとかは特になくて、曲を作っていってたらこうなっていたという感じなんです。コンセプトもないし、タイトルにも何の意味もないし、……だから深い意味は何にもないんですよね。このアルバム名も私が決めたんですが、本当にインスピレーションで決めただけで、やっぱり別に何の意味合いもないんです(笑)。

──えええ(笑)! 前作の続きのようなカラフルなイメージで始まり、そこから一気にドラマチックな世界観になり、最後は爽やかに締めていく。すごく物語性があるな、これが「RiEMUSiC」なんだなと感動しちゃいましたが(笑)。

村川 うふふふ(笑)。申し訳ないんですけど、ストーリー性も特にないんですよ。結果的にラッキーみたいな感じなんです。「RiEMUSiC」についても、「こういうのがRiEMUSiCです」っていうのをきっちり決めていないところがあるんですよ。ざっくり「私が作ったもの、歌ったものがRiEMUSiCだ」というイメージです。

──収録曲はどのように決まっていったのでしょうか。

村川 俗に言う「りえしょんオーディション」というのがあったんですが、今回はアルバム曲としては意外とオーディション曲は少なくて、ディレクターさんがお願いして書き下ろしていただいた曲だったり、ストック曲だったり、私から「こういうイメージで」とお伝えして書いていただいた曲が多かったと思います。だから最初からほぼ完成された曲が揃っていた感じです。あとは「レクイエム -Requiem-」のようなずっとライブで歌ってきた曲とかですかね。

私はいつも感覚的!

──アルバムの中身について1曲ずつうかがいたいのですが、1曲目の「Graceful」はバイオリンが印象的な楽曲ですね。

村川 デモの段階からバイオリンの音は入れていただいていたと思うんですけど、さらに際立たせたというところですね。ちょっと昔なので記憶が定かではないのですが。

──ということは、けっこう制作期間は長かったのでしょうか。

村川 そうですね。前作もけっこう長い期間をかけて作ってたんですが、今回のほうがほんのちょっとだけ長かったのかな。

──「水色のFantasy」は、キラキラしたイメージのポップな1曲ですね。

村川 これはダブルA面で出た3rdシングルの曲なんですよね。サウンド的にも歌詞の内容的にもかなりかわいい曲になっておりますね。

──オープニングにかわいい曲が並んだところで、3曲目にカッコいい系の「Re:Emotion」がくるんですよね。タイトルは「梨衣」に引っかけている感じですか?

村川 おそらくそう思うんですが、私からは特に何も言っていなくて、作詞・作曲の鈴木裕明さんがタイトルもつけてくださいました。鈴木さんは非常にアーティスト愛の強い方で、作品を超えてアーティストごと愛してくださる方なので、ラジオとかも聴いてくださっていて。

──ラジオもしっかりチェックされているんですね!

村川 すごくさかのぼると、(自分が出ていた)とあるラジオのテーマ曲を鈴木さんに書いていただくことになって、そのラジオの要素などを歌詞に当てはめて書いてくださったことがあって、その延長上なのかはわからないのですが、今もラジオを聞いてくださっていて。おそらく鈴木さんの思い描く村川像というか、デフォルメした感じとか、それかもっと客観的に見てなのかはわからないのですが、そういった目線で書いてくださっているのかなと思っています。

──全体的にかっこいいイメージの曲とボーカルなんですが、ところどころかわいらしい歌い方もされていて、すごく楽しく聴ける曲だと思います。今回のアルバムは、かっこいい曲が多めな印象なんですが、歌い方についてはどのように変化をつけようと考えられましたか?

村川 私はいつもインスピレーションを大事にして歌っているので、もう感覚的にその曲に合わせて歌っていて、「歌い方」なんかも特に考えていません。だから、「こういう歌い方」というのも特にないですね。曲に合わせて歌ったらそうなったという感じですね。

──ではディレクターさんからの指示とかも特になく?

村川 そういうのもないですね。ある程度お任せされている部分もあるんですけど、歌い直すこともそんなになくて、2~3回歌ったら録れちゃうので、たぶんスタッフの皆さんも私のインスピレーションを尊重してくださっているんじゃないかなと思います。「いい歌を録れているので大丈夫ですよ」とも言ってくださっているので、私自身も世界観にあった歌が歌えているのかなと思っています。

今回のクオリティは「棚からぼた餅」!?

──「Night terror」はノンタイアップでリリースされたシングル曲ということで、アーティストとして自信にもつながったのでは?

村川 まずノンタイアップということで自由度が高かったというのはありますね。タイアップ曲だとどうしても制約があって自分の意見を十分に反映できなかったり、ほかの方にお任せせざるを得ない部分があるんですけど、ノンタイアップ曲なのである程度私の意見も汲んでいただけたのはよかったと思います。


──続く「レクイエム -Requiem-」は、昨年からライブで披露されていたので、かなり前からできていた曲になりますね。

村川 そうですね。ファーストライブの時に初お披露目している曲です。

──先ほど、製作期間の長さについてお話されていましたが、本作はまさに1年の活動の軌跡ともいえるアルバムですね。

村川 「レクイエム -Requiem-」に関しては、すでにライブで披露していたので基盤ができあがっていたという感じがありますね。みんなも待ち焦がれてくれていた曲なので、喜んでいただけるんじゃないかと思います。


──「硝子の扉」はゴシックロックな楽曲ですね。

村川 この曲はディレクターさんが持ってきてくれた曲で、デモの段階からほぼできあがっていた完成度の高い楽曲でした。そのうえで、私からちょっとリクエストさせていただいた部分もあるんですけど、(作曲者の)坂部剛さんって改めてすごいなと思いました。

──今回のジャケット写真は教会で撮影されたものですが、この曲をイメージした写真というわけではないのでしょうか?

村川 そうでもなくて、偶然の一致というか(笑)。たまたまなんです。曲は曲で独立して作られましたし、ジャケットはジャケットでチーム内の皆さんが固めてくださいました。なんか今回は偶然の一致が多くて、ふたを開けてみたらラッキー展開みたいな状況がたくさんありました(笑)。「RiESiNFONiA」というタイトルもインスピレーションでつけてみたものなのに、ふたを開けてみたら「あれ?内容と合ってるんじゃない?」って。皆さんからも「内容にふさわしいタイトルですね」とか、「素晴らしい流れの構成ですね」とか言っていただけるんですけど、それも全部「棚からぼた餅」みたいな(笑)。

──わははは(笑)。村川さんのインスピレーションが生んだ奇跡ですね。

村川 もしかして私、すごいのかなあ。アーティスティックなのかなあ。だったらいいな(笑)。

──構成、曲順はどのように決められたんですか?

村川 曲順は私が決めました。それも「聴いてこれがいいかな」と、何の意図もなくインスピレーションで決めたんで……やっぱり私、アーティスティックなのかな……。そう思わざるを得ないですね……(笑)。

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