歌にダンスに弾き語りに…女装まで!? 羽多野渉ワンマンライブ「Wataru Hatano Live Tour 2018 “LIVE KING & QUEEN”」LIVE QUEEN(昼の部)レポート!

2018年3月3日(土)、人気声優・羽多野渉さんのワンマンライブツアー「Wataru Hatano Live Tour 2018 “LIVE KING & QUEEN”」の東京公演が開催された。


本ツアーは東京・大阪で開催されるワンマンライブツアーだ。今回のツアーは、事前にセットリストを公開。各会場ともキラキラした楽曲中心の「QUEEN」、男らしいハードな楽曲中心の「KING」の2部構成となっている。

今回は、ツアーの幕開けを飾った東京公演・昼の部の模様をレポートしよう。



最新シングルから「ユーリ」曲まで!ヒット曲連発


最新シングル「KING & QUEEN」を引っさげて開催される本ツアーでは、ステージもモノトーン調のどこかエレガントなつくりとなっている。

そんな中、いよいよライブはスタート。王子様を思わせる白いタキシード風衣装に、お姫様を思わせるスカートのように舞うフリルを腰に巻くという、まさに「KING & QUEEN」テイスト満点のビジュアルで、羽多野さんがステージに登場! ダンサーを従えつつ「KING & QUEEN」を、華麗に歌い上げる。


「みんな、一緒に踊ってね!」「一緒に歌おうね!」

そう会場に呼びかけスタートした「Never be too late」では、観客席からも元気なかけ声があがる。これには羽多野さんの顔からも笑顔がこぼれる。

大きな一体感に包まれながら、3曲目の「流星飛行」まで疾走! あっという間の幕開けとなった。

1年ぶりのライブツアーということで、ファンのみならず羽多野さん本人も楽しみにしていたようだ。「この日が皆さんにとっても、僕にとってもメモリアルな日になれば」と嬉しそうにコメントし、会場を沸かせる羽多野さん。

また「一生に一度は着ておきたかった」というキラキラ輝くスーツの男性的な要素と、まるでスカートをはいているかのようにも見える女性的な要素を兼ね備えた衣装について、会場からも「似合ってるよ!」と声援が飛ぶ。ステージを見守る観客と、まるで会話をするかのように気さくにトークを繰り広げる羽多野さんに、思わず誰もが笑顔。

そんなアットホームな雰囲気の中、「You Only Live Once」でライブは再開。この曲は、男子フィギュアスケートを題材にした大ヒットアニメ「ユーリ!!! on ICE」エンディングテーマということもあり、フィギュアスケートを思わせる振り付けを取り入れた鮮やかなステージを披露。続く「ハートシグナル」ではステージ上に、なんとベッドが登場。そこに腰をかける羽多野さんは、自分をモデルにした人形と戯れつつ歌うという夢いっぱいなパフォーマンスで観客の耳と目を楽しませてくれる。スタッフみんなでアイデアを出し合いながら演出を考えているそうだが、まさにチーム一丸となってライブを盛り上げようとしていることが伝わってくるような暖かさに満ちている。

歌い終えた羽多野さんは、「ユーリ!!! on ICE」にからめて、「羽生さんも宇野さんも、すばらしい演技! 心が動かされました」と、つい先日開催された平昌オリンピックにおける羽生結弦選手と宇野昌麿選手の活躍について言及。

また、羽多野さん自身も同作にギオルギー・ポポーヴィッチ役で出演していたということで、「選手たちのモノローグを、僕らの想像力で演じているんですけど」「(選手たちが)演技が終わってコーチと抱き合ったり、泣きながらインタビューを受けているのを見ると、自分たちが想像している以上に積み重ねてきた思いがあるんだろうなと胸が熱くなりました」と、感情移入しつつ応援していたことを明かした。

そんな楽曲に関連したトークも挟みつつ、歌とトークで楽しませてくれる羽多野さんであった。



女子力高めのシークレットゲスト!? 「おなもみクローバーZ」がサプライズ登場!


アニメソングだけでなく、ゲームソングも、ということで「運命のCoda」(PSVita®「Dance with Devils」オープニングテーマ)でライブは再開。

ここまでの楽曲とはひと味違う、熱いサウンドと歌声で会場を魅了した羽多野さんだが、次に流れた映像は観客の度肝を抜いた。

突然ニュース映像が会場のスクリーンに流れると、画面にはニコ生の人気番組「鳥海浩輔・安元洋貴の禁断生ラジオ」から生まれたスーパーアイドル「おなもみクローバーZ」(正体は女装した羽多野さん)が登場。遠くタイの地から羽多野さんへの応援メッセージをコメントすると、ライブは再開。羽多野さんが、キュートな振り付けで「ONAMOMI革命 ~年度末のわたし~」を熱唱した。実は事前に公開されていたセットリストでは、この曲は内緒になっていたため、サプライズ的に披露されたステージに観客も驚くやら喜ぶやら。黄色い歓声が会場を大きく揺らした。

ここで衣装をチェンジ。身軽なベスト姿になった羽多野さんは、「わすれもの」「路地裏のラプソディ」といった落ち着いたジャジーな楽曲を立て続けに披露した。特に「路地裏のラプソディ」では、バーカウンターに座って失恋を歌うという哀愁漂う姿が何とも渋い! アダルティな色気を漂わせるステージが目を奪った。



ライブ用新曲で夢見心地の本編ラスト!


早くもライブは終盤。

「二次元のキミに会いたくて、僕は声優になったー!」

そんな絶叫でスタートしたのは、アニメが大好きな主人公の熱いアニメ愛を連想させる「君がいるセカイ、君のいない世界。」だ。100%自分をさらけ出して歌うその姿は、なんとも楽しげで思わずこちらも笑顔になってしまう。

そして声優である自分自身のことを歌う「I’m a Voice Actor」では、コミカルなピコピコサウンドに乗せて、さまざまなキャラクターの声を演じてみせる羽多野さん。「ったく、俺がいねえとダメなんだからよ☆」とクールに決めると、この日一番の歓声があがった。

ライブ本編のラストを飾ったのは、今回のツアーのために書き下ろされたという新曲「All day long,All night long」だ。ここで、今回のツアーのテーマは「日常とかけ離れた魔法の世界」だそうだが、そんなテーマにぴったりのドリーミーなEDMナンバーが会場を大いに盛り上げた。


アンコールは笑いあり、涙あり!


終わらないアンコールに呼ばれて、羽多野さんがステージに再登場。

仲のいい声優仲間である小野大輔さんとの微笑ましいエピソードで会場を暖めたところで、アコースティックギターの弾き語りを披露するチャレンジコーナーに突入した。

今回挑戦した楽曲は、「Mach 1.67」。この曲は、実はアニメ「ハマトラ」のエンディング候補曲だったことが明かされた。実際にエンディングテーマに選ばれたのは4thシングル「Hikari」だったのだが、あまりにも羽多野さんが気に入ったことでこの曲も歌わせてもらうことになったのだという。そんな思い入れのある1曲だが、実は演奏するのがかなり難しいとのこと。しかし、練習のかいもあってバッチリ演奏は成功。歌にトークに演奏に、と多才振りを見せてくれる羽多野さんに、会場からは拍手があがった。


また、「おなもみクローバーZ」を生んだ「鳥海浩輔・安元洋貴の禁断生ラジオ」より、鳥海浩輔さん&安元洋貴さんの応援コメントも到着。心強い盟友たちの声に、思わず満面の笑顔の羽多野さん。

ほっこりとしたところで、ライブもいよいよフィナーレ。

まずは今回ライブ初披露となる、タオル曲「Braver.」を熱唱。すでにYouTubeで振り付け動画が公開されていたこともあり、バッチリ息のあったタイミングでタオルを振り回す観客席&ステージ。

そして最後の曲は、おなじみのデビュー曲「はじまりの日に」。でライブは終演となった。自身の音楽活動の原点である1曲を、じっくりと歌い上げる羽多野さん。歌い終えた彼は、「毎回、この歌を歌うと泣きそうになるんですよね。自分が目指していた声優という仕事に、こんな素晴らしい世界が待っているとは予想していなかった」と感無量の様子。

これからも、周りの人々やファンへの感謝を込めつつ歌っていくと改めて誓い、ステージを後にした。


ツアーは同日夜に開催された「KING」ライブを経て、3月18日(日)開催の大阪公演でフィナーレを迎える(チケットは完売)。そこでは、どんなステージを見せてくれるのか、期待しよう!



【セットリスト】

■Wataru Hatano Live Tour 2018 “LIVE KING & QUEEN” LIVE QUEEN(昼の部)

1.KING & QUEEN

2.Never be too late

3.流星飛行

4.You Onle Live Once

5.ハートシグナル

6.運命のCoda

7.ONAMOMI革命~年度末のわたし~

8.わすれもの

9.路地裏のラプソディー

10.君がいるセカイ、君のいない世界。

11.I’m a Voice Actor

12.Sing and Dance!

13.All day long,All night long

En1. Mach 1.67

En2. Braver.

En3. はじまりの日に

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