「犯罪」「環境破壊」「公共マナー違反」をゼロに！地球戦士ゼロス【ご当地ヒーロー超大全　第２回】

みなさま、こんにちは。　

ご当地ヒーローを紹介する連載コラム、第2弾となる今回は……「フクロウ戦士トシマッハ」から紹介された、大阪府大阪市浪速区を守っているご当地ヒーロー「地球戦士ゼロス」を紹介します。

第2回地球戦士ゼロス：関西地方　大阪府大阪市浪速区

ご当地ヒーローの変身スーツは地元に根付いたモチーフを多く取り入れてたデザインのものが多く見受けられますが、今回スポットを当てる「地球戦士ゼロス」のスーツはとてもシャープでクールな印象です。ゼロスの変身スーツはメカニカル系で、平成仮面ライダーシリーズ前期のテイストにメタルアーマー系ヒーローの要素が入ったハイブリッドアーマー系のインスパイアが見て取れます。

もっとも特徴的で印象に残るのはマスクのデザインでしょう。バイザー部分がテックデザイン風にカッティングされていて、奥から覗くクリムゾンレッドのバイザーが非常にカッコいいのです。そしてボディスーツは、スパイダーマンやスーパーマンのようなウェットスーツ的なものではなく、レザー風のボディスーツをベースにしていてハードなビジュアルに強いこだわりを感じることができます。ゼロスは「犯罪」「環境破壊」「公共マナー違反」この3つを「ゼロ」にするために日夜奮闘し、子供たち、さらには大人たちにも啓発しながらヒーローとして地域活動の日々を送っています。コツコツと日々地元に密着し、大小さまざまな舞台にあがり啓発活動を行うゼロスが、いかに浪速区の人々に愛されているか、深く切り込んで紹介していきます。

大阪府浪速区

地球戦士ゼロスのメインフィールドは近畿地方の大阪府浪速区です。

大阪府の中心部分に位置しており、区の花は「なでしこ」。総人口は推計72,350人（2017/10/01調べ）。大阪の巨大繁華街「ミナミ」の一角で、「西の秋葉原」とも呼ばれる電気街「でんでんタウン」がある日本橋と、大阪の三大歓楽街のひとつ、ビリケンさん推しの「新世界」。その中心に「安心と信頼の～」のネオンサインでおなじみのランドマーク「通天閣」を見上げることができます。西日本最大のバスターミナル「大阪シティエアターミナル」もあり、関西空港の玄関先の街となっています。

昔ながらの娯楽・スマートボールが遊べる店「ニュースター」が現役で活躍しているのもポイント。新旧さまざまな娯楽施設と、たくさんの飲食店やお土産店が密集している大阪の商業エリアです。日々、国内外からたくさんの観光客が訪れ、街は常に人々でにぎわっている魅力的な街、それが浪速区なのです。

豊太閤のようにコツコツと

ゼロスが登場した頃の関西エリアでは、古参から新参まで全国レベルの知名度のご当地ヒーローが活躍していた時期で、当時メインを張っていたヒーロー達は00年代に出現した第1世代のヒーロー達でした。実はゼロスも2009年デビューと、現在では古参の部類に入るご当地ヒーローなのです。

2011年頃、急速に普及したSNSツールによって、局地的な情報が全国に拡散されるようになると、それにともなってご当地ヒーロー達の存在も他地域の人達に知れ渡るようになります。

他地域から見ていると、その頃にキラ星のごとく大阪に現れ、瞬く間に全国レベルの知名度にのし上がったかのように見えたゼロス。ですが、ブレイク期まで、ゼロスは地道に地元の自治体と共にコツコツ啓発運動をしている苦労人だったのです。小さなイベントから大きなお祭りまでたくさんのイベントに出演し続け、コアなファン層を獲得します。このコアファンがSNSツールでゼロスの活動を拡散し、知名度を押し上げていきました。

ゼロスを全国区に押し上げた他の要因として、変身スーツの完成度、ストーリーの面白さ、そしてヒーロー本人によるSNSツールの活用のうまさがあげられます。

ネットの中でも親しく話せるヒーローとしてユニークな一面を披露し、他地域のご当地ヒーロー達とSNS上で会話するオフラインイベント的なものも展開し、女性ファンたちが好む「関係萌え」をご当地ヒーローに定着させたパイオニアでもあるのです。

セルフプロモーションにも長けたゼロスは人気を博し、多くの企業案件にも活動の範囲を広げていきます。映画「キックアス」の宣伝隊長に任命され、ワンフェスに出演、アサヒ×ローソンの「ご当地ヒーローシールコレクション2013」、「ダブルシールコレクション2015」にもランクインし、「ご当地キャラ夢フェスタinしらかわ」、「ローカルヒーロースクランブル」、「日本ローカルヒーロー祭2014」など、ご当地ヒーローのビッグフェスにも数々出演。さらには舞台版も製作されるなど、引っ張りだこになっています。

最近ではYouTuberとしても活躍しており、さまざまな角度からご当地ヒーローの可能性を広げている、大人気のヒーローです。

浪速のエコロジカルファイター

「地球戦士ゼロス」のストーリーですが、これが意外と複雑かつ激アツな内容となっています。

大阪の商業エリア・浪速区では、「犯罪」、「環境破壊」、「公共マナー違反」に悩まされており、この3つをゼロにするために、浪速区出身の青年「波速人（なみはやと）」は地球戦士ゼロスに変身して啓発活動を始めました。

その頃、お祭りやイベントにバーデモン軍団という悪の組織が出現しはじめます。バーデモン軍団はヒートアイランド将軍を筆頭に、環境汚染、治安悪化、モラルハザードを掲げ、浪速区を皮切りに世界征服を開始します。ここにゼロスとバーデモン軍団の闘いが始まります。

クリーンエネルギーを操るゼロスは、怪人をイオン分解し、ペットボトルにリサイクルチェンジさせますが、バーデモン軍団の猛攻は止まらず激闘が繰り広げられます。

そこに謎の第三の男「ザクス」と名乗る漆黒の戦士が、ヒートアイランド将軍とゼロス、両者に挑んできます。彼は地球環境のために人間も怪人も不必要という考えの持ち主で、パワーはゼロスとほぼ互角。漆黒のアンチヒーローが新しいエッセンスとして加わり、三つ巴のストーリーに発展していきます。2つの勢力との戦いで消耗したゼロスはヒートアイランド将軍に敗北してしまいます。ですが、浪速区民の力でゼロスはパワーアップし復活。みごとヒートアイランド将軍を破り、さらに闘いを挑んできたゼクスにも勝利をすることで、シーズン１のストーリーは完結を迎えました。

しかし、浪速区に平和がもたらされたと思いきや、バーデモン軍団は、新たな敵「デスオキシン大将」「ウイルスハッカー参謀」という二大幹部が台頭することで、さらに力を増して帰ってきました。パワーアップしたゼロスに倒されたゼクスは、ナニワの人情に触れそれがパワーの源になることを知り、ゼロスと手を組むことでアンチヒーローからバディヒーローになりました。今年の夏もバーデモン軍団との激闘を繰り広げます。

全国区ヒーローも顔負けのディープドラマにさらなる期待が広がります。

「地球戦士ゼロス」と「暗黒戦士ザクス」のスペックはコチラ。