「ヲタクに恋は難しい」第2話感想:ヲタクが4人集まれば?「よろしい、ならば戦争だ」

「隠れ腐女子のOL・成海(なるみ)と、重度のゲームヲタク・宏嵩(ひろたか)。そんな2人の恋愛は、ヲタクなら思わずクスッとする笑いあり、そうじゃない人もキュンキュンするシチュエーションあり。 ヲタクの恋愛をポジティブに描写した新しいタイプのラブコメ。」という「ヲタクに恋は難しい」。今回は第2話の感想をお届けする。

第1話のラストで宏嵩くんからの「俺でいいじゃん」という提案を、「採用!」と即決してしまったヒロイン・成海。

2話の冒頭は、朝のお部屋の風景が映し出されて、「これはさては宏嵩くんのお部屋で朝チュンですな、ムフフ」と、思わず何世紀前の言葉だよとセルフツッコミを入れずにいられないもったいぶったオープニングで幕を開けたというのに、そこに映っていたのは宏嵩くんひとり。
ぼーっと起き出して、昨日のこと(?)を反芻しながらひと狩り行って、コーヒー飲もうとしたらインスタントコーヒーが切れており、諦めて出社する宏嵩くん。
バスにしっかり座れていたりと、駆け込み乗車を2回も披露した成海の朝を描いた先週とは打って変わって、静か~~~なオープニングで幕を開けたのだった。

さて、そんな宏嵩くん。出勤した社内にて、CV杉田さんこと樺倉先輩に、成海と付き合い始めたことをあっさりバラす。

それを聞いた樺倉先輩は(まだヲタバレしてない成海しか見ていないため)「お前みたいなヲタク相手じゃ一般人はついてこられないだろ」的な心配をしてくださる。
宏嵩くんはゲーヲタで、あまりアニメやマンガには興味がないようなのだが、それに引き換え成海といったら、家の鍵にキャラのアクキー(※アクリルキーホルダーの略)をつけてたくらいだし、こっちのほうが多ジャンルに足突っ込んでるとかもしれませんよ、樺倉先輩、と教えてあげたくなってしまう筆者であった。
2話ではそんな樺倉先輩の翻弄されっぷりがなんとも言えずかわいいのだが、彼の受難はきっとここから始まるのだろう。

それはさておき、そんな樺倉先輩と宏嵩くんが、そもそもなぜそんな会話をしていたかというと、元凶はまあ当然、成海である。
勢いで付き合うことをオッケーしてしまったものの、なんとなく気まずさを感じた成海は、あれから宏嵩くんを避けているらしく(あれから何日経ったのかはよくわからないが、社内恋愛だと毎日顔合わせるから1日2日でもそうなるのだろう、きっと。社内恋愛なんてしたこともない筆者には到底わかりかねますが)、そのことを宏嵩くんが相談した、というか、いつもと様子が違う2人を樺倉先輩が心配してくれたということのようだ。

いっぽうの成海も、あからさまに宏嵩くんを避けているものだから、CV僕たちの沢城さんこと小柳先輩に心配されている様子。そらそうだよ、小柳先輩、有能だもの。
そしてこちらも宏嵩くんと付き合い始めたことをあっさりゲロり、かくして2人の先輩は、後輩たちの心配をすることとなったのだ。

しかし、宏嵩くんと付き合うなんて、宏嵩くんはイケメンだしうらやましいという小柳先輩。その言葉に、「顔なら宏嵩より樺倉先輩のほうが好み」と言ってしまう成海というお約束展開で、その発言を聞いてしまう宏嵩くんである。
鬼の形相にもなるよね、そりゃあ。

追い詰められた成海の脳内は、もはや現実逃避しかできなくなったようで、全ての選択肢がファミコンのRPGのような8bitの吹き出しで描かれ、「たたかう」「にげる」など、ゲームのコマンドが表示される。
しかし逃げ口は宏嵩くんにふさがれ「逃げられない!」とナレーションが入るのだが、なんとこのナレーション、悠木碧さんが担当されていた! ご覧になっていない方は、ぜひ「逃げられない」のところを聞いていただきたい。かわいいので、ぜひ!

そんな中、それぞれの後輩を思いやってフォローをしてくれていた先輩2人が、白熱しすぎて口論に発展!!
突然の先輩たちのバトルにビビる成海。
ここで、小柳先輩と樺倉先輩は高校が同じだったこと、そして部活の場所取り争いを繰り広げていた関係であったことが、宏嵩くんより説明として挟まれる。
なるほど、昔からの知り合いか。そして犬猿の仲か。
……ほほぅ?

と、それは置いておいて、自分たちのせいで先輩たちまで喧嘩を始めてしまったことにいたたまれなくなった成海は、とうとうフロアを飛び出してエレベーターホールに逃走!

その後を追った宏嵩くんに追い詰められた成海、エレベーターのまん前でついに捕獲されてしまう!
ここで宏嵩くんによる背後からの「壁ドン!」が炸裂し、視聴者も成海も心トキメク展開に!

こんなことになるくらいなら好きだなんていうんじゃなかった、とつぶやく宏嵩くん。
胸キュン展開かよこのヤロー!と思いきや、ん? ちょっと待てよ?
宏嵩くん、あなた「好きだ」とは言っていないのでは……?
と思ったら、成海も、

で、当の宏嵩くんも、

ってなるわ。

覚えていない人は前話を見直そう!と宣伝が入ったところで仲直りして一件落着……かと思いきや、フロアのほうからは、まだケンカしている先輩たちの声が聞こえてくる気まずい状況なのであった。

しかしここで(勘のいい人ならとっくにおわかりだと思うが)、先輩たちが実は付き合っていることが宏嵩くんによってバラされ、あの騒動も痴話げんかみたいなものなのだと判明してAパートが終了となるのである。


さて、CM明けはなぜかゲンドウポーズの成海と、なぜかそれに同レベルで張り合っている様子の小柳先輩の姿から。
よくよく聞いてみれば、どのヒロインがかわいいかでもめており、ここで「あの名言」が繰り出されることに。


話題となっていたのは「新世紀エヴァンゲリオン」で、どうやら成海は綾波派、小柳先輩はアスカ派、そして樺倉先輩はマリ派らしいのだが、じゃあ興味なさそうな宏嵩くんはいったい誰派なんだ、ミサトさんか!?と思ったら、まさかの「初号機派」でした。あ、ああ……(笑)。

そんなヲタク4人は就業後、そろって飲みに行くことに。
飲みに向かう道中に挟まれた、宏嵩くんがウインクができないというほんわかしたエピソードがなんとも味があってよい。ウインクできない宏嵩くんの顔は、とてもかわいいとはいえない(下図参照)のだが、あの完璧っぽい宏嵩くんにできないことがある、というのがよいのだ。という思いは3人も同じらしく、全員にそろって慰められる宏嵩くん。ガンバレ。


そしてここで成海がひと言「ちょっと本屋に寄りたい」と告げる。
不安を覚えた樺倉先輩、それ正解です。

ヲタクな皆さんならおわかりだろう、そう、ヲタクが本屋に寄って「ちょっと」で済むはずがないではないか!

しかも、向かった先は本屋ではなく某アニメショップ。
まあヲタク的にはあそこは本屋だよね、わかる、わかる。
公式のツイッターを確認してみたところ、

どうやら場所は新宿のようなのだが、新宿だったら隣に本当の本屋(紀○国屋)があるではないか! それでもあえてアニメショップのほうに行くヲタクたち。
わかる、わかるわー。わかりみがすぎるわー。

店内では男女で分かれ、異性がいると見づらいコーナーに足を運んだりする4人。
成海が小柳先輩にアニメ化が決定したBLマンガをすすめたかと思えば、小柳先輩はコスプレの雑誌を成海にすすめ返し、仕事の格好でくるのは恥ずかしいと言っていた樺倉先輩も、気付けば自分が欲しい本どころか宏嵩くんのチョイスしたマンガまで買っているという始末。
友達と本屋に行ったヲタクあるあるだわ、これは。

結果、欲しい本を買い込みすぎた成海、小柳先輩、樺倉さんのせいでこの日の居酒屋行きは中止となり、宏嵩くんは家に帰って狩りをすることに決めたのだった。

ってちょっと待て!
付き合ってるカップル2組なのに、みんな別々の方向に帰るの?
お互いの家に行って戦利品読み耽るとかないの!?
という筆者の疑問に答えてくれる声はどこにもないのだった。

そしてエンディング後のCパート。
戦利品を読んでしまって寝不足な女ヲタ2人。
いっぽう男性陣はというと、トイレの鏡前にいる宏嵩くんを見かけた樺倉先輩。
何をやっているのかと見ていると……

ウインクの練習してるー!!!(笑)

できたと思った宏嵩くんと鏡越しに目が合い、サムズアップをかまされる樺倉先輩だったが、他人から見ればただ片目を閉じているようにしか見えず、「いやできてねぇよ」とツッコミを入れたところで、筆者的には怒涛の展開の2話は終了となったのだった。

終わってもみれば、第2話タイトルは「恋人?始めました」と、なんだか某冷やし中華芸人のリズムに乗って「恋人~始めました~♪」と歌いたくなるようなタイトルだった。(※本作は本編後にタイトルが表示されるタイプの作品)

2話にしてすでにカップル2組となってしまった本作、3話以降はどうなっていくのか。
そして公式サイトのキャラクター紹介に登場している二藤尚哉(CV:梶裕貴)と桜城 光(CV: 悠木碧)はいったいいつ登場するのか、乞うご期待、である。(この役があるからあのナレーションは悠木さんだったのだな)


なお、今回も、公式サイトの「名シーンふりかえりメーカー」にて、好きな場面写真と文字を使って「君だけの名シーン」を作成してみたぞ!




こんなふうに、キレ気味に告白する「成海の脳内妄想」的な画像を作ったり、「小柳先輩の秘密を知ってしまった成海の運命やいかに!?」といった画像を作ることも可能(前回の素材も使用可能!)なので、ぜひ公式サイトにて楽しんでいただきたい。

※あくまでも「名シーンふりかえりメーカー」を使用して作成したものであり、本編とは一切関係ありません。



【あらすじ】
■02「恋人?始めました」
ヲタ友から恋人関係になった二人。
なんとなく気まずさを感じた成海は、宏嵩を避けてしまう。
二人の様子を見た会社の先輩・小柳花子(コスプレイヤー)と樺倉太郎(ライトヲタ)は、アドバイスをするけれど……?


<スタッフ>脚本:平池芳正/絵コンテ:島津裕行/演出:浅見松雄/総作画監督:安田京弘・荒木弥緒


(編集部・U)

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