「フルメタル・パニック! Invisible Victory」1話感想:続きが気になる終わり方で目が離せない

いよいよ始まりました! TVアニメ「フルメタル・パニック! Invisible Victory」。

TVアニメ「フルメタ」シリーズもついに4シーズン目に突入です。
思えば前作から12年。当時、中学生や高校生だった方も、今ではアラサー。そういう自分もアラフォー間近です(泣)。
原作自体も7年前に完結しており、そのためか本編はあまり覚えていません。今回のTVアニメ化はうれしかった半面、リアルタイムで追いかけていたころより、正直言えば、自分は一歩ひいた目線で見ていました。そのため第1話を見るうえでの意気込みは、「全裸待機」というよりは、むしろ「賢者モード」に近かったと思います。しかし、見終わってみると、「継続視聴確定」と思えるほど、次回が気になる展開でした!

今作はシリアス編です。第2期の「フルメタル・パニック? ふもっふ」のようなコメディ色はおそらくなく、1話目からしてピリピリとした雰囲気が漂っています。

特にアバンは、テスタロッサ兄妹の決別がより明確になりました。
これまで、所属する組織の立場上、お互い対立関係にはあったものの、最後は兄妹という関係でゆるくつながっていましたが、それさえもこのシーンで切れたように思います。
そして印象的なのが、兄レナードが妹テレサとの関係を対話で変えようとしたのに対し、争いを極力回避する傾向にあった妹が武力で脅しながらそれを拒否したこと。さらに、そうしたやりとりをしていた場所が、実は、断崖絶壁だったのには驚かされました。


断崖絶壁と言えば、2時間ドラマ(サスペンス)のラストシーンの定番で、その多くは犯人が追い詰められつつエンディングを迎えるわけですが、今回のフルメタでは決別的なニュアンスで使われているのが印象的でした。そんなシーンをアバンのタイトルバックにドーンと持ってくるあたり、物語が終盤であることをチラつかせているように思います。1話のアバンからして、ハッピーエンドはあるのかと、不安になります。

AパートからBパートに移ると、さらに不穏な空気が迫ってきます。
これまで敵対組織であるミスリルに対して成果をあげられなかったアマルガムが、ついに本気の姿勢を見せます。ミスリルに対しても、アマルガムが狙うオーバーテクノロジーをもたらすウィスパードのひとり・千鳥かなめに対しても、千鳥を護衛するためにミスリルから派遣された傭兵で本作の主人公でもある相良宗介に対しても、出し惜しみなしの戦力で潰すと宣言します。

そして、アマルガムの幹部でテレサ・テスタロッサの兄であり、ウィスパードでもあるレナードが千鳥かなめのもとにも訪れたことで、事態が急変します。

千鳥を保護することに決めた相良は、安全な場所に身柄を移すため、ミスリルに連絡を取りますが、ときを同じくして、ミスリルが急襲され、連絡が取れないという事態に。さらに、千鳥を保護している相良のもとにも、ふたたび危ない影が忍び寄ってきます。アマルガムの本気がついに形となって現れます。

派手なアクションはないし、人型兵器「アーム・スレイブ」の活躍がないAパート・Bパートですが、千鳥と相良のふたりを取り巻く環境が大きく変わりそうな展開が描かれてました。なかには、千鳥と相良が手をつなぎ学校から帰宅するシーンもあったりと、2人の関係が少しずつ進展しているように思えます。ただ、そのいっぽうで相良は、前作の「フルメタル・パニック! The Second Raid」に勝ち取った陣代高校に在籍するひとりの学生としての立場が、危ぶまれるようなシーンがあり、今度はどんな選択が迫られるのか、今後の展開から目が離せません。

本日より順次放送となる第2話では、どんな展開が待っているのか。
今日はリアルタイムで視聴したいと思います。

(編集部・新人1号)


(C)賀東招二・四季童子/KADOKAWA/FMP!4

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