2ndアルバム「Magic Hour」で内田真礼がたどり着いた場所と、これから向かう未来

1stアルバム「PENKI」以来、約3年ぶりとなるフルアルバム「Magic Hour」をリリースする内田真礼。収録曲の半分以上が新曲で、2018年の今現在の彼女を詰め込んだ1枚となった。アルバムを通して感じたのは、大人っぽいボーカルとサウンド感。そこには、この先を見据えたアルバムにしたいという、彼女の思いがあった。新曲7曲を中心に、「Magic Hour」の聴きどころを語ってもらった。


この先の私を見据えた、大人っぽいアルバムになりました


──2ndアルバム「Magic Hour」の完成おめでとうございます。通して聴かせていただいたら、大人っぽい印象があるなと思いました。

内田 そうかもしれません。1stアルバム「PENKI」のときはまだ駆け出しというか(笑)、探り探りアルバムを作っていって、アーティスト内田真礼の白い壁にペンキを塗っていった感がありました。それから2年4か月の間にいろいろな経験をして、今回のアルバムはそれを踏まえつつ、この先を見据えた作品にしたいと思ったので、さらに大人感が増したというか。「PENKI」と「Magic Hour」を比べたら、月日の流れをすごく感じました。

──未来の内田さんのイメージが、「Magic Hour」には入っているんですね。

内田 今できる最高のものから、さらに先に一歩進んでみようよという思いがありました。「Agitato」とか「セツナ Ring a Bell」というアルバムの新曲を聴いていただくとわかりやすいと思うんですけど、今の私だったらもう少し跳ねた歌い方をしてもいいと思うんです。でもそこをあえて抑えて、2、3歳上のイメージで歌っているんです。レコーディングを重ねるうちに、自分もその歌い方になじんできて、成長できたように思います。

──それがアルバム全体の大人っぽさの理由なんですね。シングル4枚分の既存曲が収録されていますが、それらを一度に聴くと、リリースごとに成長してきたんだなということも感じました。

内田 シングルのジャケット写真を見てもその時々で姿が違いますし、センスや好みも変わるんですよね。一番古い「Resonant Heart」はもう2年近く前の曲で、そのときの自分の歌い方を聴き直すと、この曲も最新曲と同じアルバムに入るのかと。最初はどうなってしまうのかな?と思ったんですけど、7曲の新曲を散りばめることで、それぞれの時期に歌ってきたシングル曲もうまく1枚にまとめることができて、ホッとしています。

──いい曲順になっていると思います。

内田 ZAQちゃんが作ってくれた新曲の「My Star is Here!!」と「Step to Next Star!!」を最初と最後に持ってくることは、早い段階で決まったんです。それから「+INTERSECT+」を2曲目に持ってこようと思って、残りの10曲をどうやって並べようかなって。私としては、全13曲でストーリーを作ることができたと思っています。

──内田さんが考えたストーリーというのは、どんなものですか?

内田 去年の1月にミニアルバム「Drive-in Theater」をリリースして、2月に代々木体育館でライブを開催して、3枚のシングルをリリースして、という感じで時が流れていって、ラストの「Step to Next Star!!」が今現在みたいなストーリーです。2017年の1年間の流れをアルバム全体で表現してみようと思いました。

──通して聴くと、「Drive-in Theater」から今に至る内田さんの流れがイメージできるんですね。

内田 そうですね。「My Star is Here!!」は最初の1ページをめくるような始まりの曲で、「+INTERSECT+」で本格的にストーリーが始まり、「aventure bleu」「Resonant Heart」でキラキラしていって。続くダンスナンバーの「Agitato」「ロマンティックダンサー」には、盛り上がった夏のライブのイメージを重ねて、7曲目の「セツナ Ring a Bell」でちょっぴり切ない秋がやってくるんです。でもアルバム制作が始まって、新たなときめきが生まれるのが「シンボリックビュー」で、たくさんの人に支えられているからこそ生まれた温かい気持ちが「magic hour」。そして、「c.o.s.m.o.s」で新しい私が覚醒して、仲間たちと一緒に次の場所に向かっていくよというのが、「take you take me BANDWAGON」であり「Step to Next Star!!」なんです。

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