「異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~」第3話感想 GWは美味しい豆腐料理と日本酒を探す旅へ……

「異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~」(以下、のぶ)は、最近流行りの異世界ものと食を題材とした作品だ。京都の寂れた通りに「居酒屋のぶ」を構えているが、店の正面入口が中世ヨーロッパ風な異世界の街・古都アイテーリアとなぜか繋がってしまっている。店を切り盛りする大将の矢澤信之と給仕の千家しのぶの2人は、そんな異世界の住人を相手に店を営業している。

「のぶ」には、衛兵、職人、商人、貴族など、さまざまな職業の人たちがやってきては、うまい酒と肴でその日の疲れを癒やす……あたかも日本のサラリーマンが居酒屋で飲んでいるのと同じような光景が描かれる。


第3話は、貴族のヨハン=グスタフ(CV:浪川大輔)と、ようjy…姪っ子ヒルデガルド(CV:南條愛乃)の2人が「のぶ」にやってくる。
入店すると2人にしのぶちゃんが温かいおしぼりを提供、作中の古都アイテーリアは寒い時期らしく、その心配りに感心するヨハン。どうやら彼も街の噂を聞きつけて「のぶ」へとやってきたようだ。
居酒屋で席につくと、まずおしぼりを受け取ってから飲み物を注文……という流れが一般的だと思われるが、出てくるおしぼりがタオル地の布製or紙製と、店によって種類は異なる。温かいタオル地のおしぼりが出てくるだけで、多少テンションが上がるような気がするのは筆者だけだろうか……。温かいおしぼりが出てくるとつい顔をフキフキしたくなる衝動に駆られる人も多いだろう。

ヨハンが店内を見渡すと、壁に貼られたメニューはやはり読めないが、メニューの数から「のぶ」が高い技量のあるお店であることを推察する。

しのぶちゃんが注文を聞きにくると、ヒルデガルドは「臭くなくて辛くなくて酸っぱくなくて苦くなくて硬くなくてパンでも芋でもお粥でも卵でもシチューでもない、おいしいものを頂けるかしら」と何やらトンチのような注文をしてくる。ヨハンはヒルデガルドの発言を聞いて、ああまたかとばかりにため息をつく。どうやらヒルデガルドは他の店でも同様の難題を繰り返してヨハンを困らせていたようだ。しかし、ヨハンのモノローグからヒルデガルドの身の上の話が語れ、彼女のわがままが幼さゆえのものではないことが明かされる。

難度の高そうな注文を聞いても、しのぶちゃんとタイショーは特に困った様子もなく、余裕すら感じられる。

そして今か今かと待ちわびる2人の前に運ばれてきたのはガスコンロと土鍋。鍋には出し昆布が敷かれているので、これを見て思い出す料理といえば、やはり湯豆腐かーと思って見ていたが、器によそった豆腐に餡をかける「餡かけ湯豆腐」とさらにひと手間かけた一品だった。筆者が居酒屋などで「湯豆腐」を食べるときには、つけだれにポン酢が出てくるイメージがあるが、淡白な味の豆腐を楽しむにはポン酢は少々きついので、今回のような餡かけなどで頂きたい。豆腐は消化吸収もよい食べ物なうえ、冷やしても温めても美味しいしと非常に融通がきく食材なので、今後「のぶ」で他の豆腐料理も是非作ってみてほしいところ。


後半実写パートの「のぶ+PLUS」では、料理研究家のきじまりゅうたさんが、本編に登場した料理をアレンジし実際に作るコーナーだが、料理を作り始める前にきじまさんは、本編に登場したヒルデガルドに俺が料理を作ってあげたい!とぶっちゃける。

今回は、ヨハン役の.浪川大輔さんが、普段演じられることが多いイケメン系ではなく、貴族の叔父様というなんとも渋い役を見事に演じているところや、ヒルデガルド役の南條愛乃さんのツンデレボイスが聞きどころといえる。
そしてしのぶちゃんを演じる三森すずこさんと、ヒルデガルドの南條愛乃さんの声を一緒に聞いて制作も同じサンライズつながりで、「ラブライブ!」を想像したのは筆者だけではない……と思いながら今夜は豆腐料理と日本酒を楽しみたい。

(編集部 よなよなハンター)

(C) 異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~製作委員会

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