「LOST SONG」第2~3話感想:ふたりの歌姫を襲う過酷な運命! そんな中で癒しとなるのは歌とコメディ展開だ!?

お待たせしました!

「LOST SONG」視聴レビュー、今回は一気に第2話、第3話をお届けします。


第2話「旅立ちの歌」

突如、王都軍の襲撃で焼き討ちされてしまったダンデラの村。不思議な歌の力で民衆に慕われる歌姫・フィーニス。王国に迫る戦乱の兆しと、水面下で繰り広げられる謀略。そして、やはり不思議な力を持つ歌を歌える少女・リンの謎……と、さまざまな状況が語られた第1話。

第2話では、リンとフィーニスというふたりの少女にフォーカスを当ててストーリーが展開。前回から引き続き、壮大な物語の序章が描かれます。

今回のエピソードで描かれるのは、王国を取り巻く不穏な情勢。王都の中枢近くにまで迫る敵国の刺客。フィーニスの持つ歌の力は、戦争の勝敗すら左右するとのことで、女人禁制の場所にすら刺客が潜入します。しかし、それを食い止めたのがレオボルト! もともとイケメン&穏健派な彼は、この一件をきっかけにフィーニスの守護騎士に任命されます。

イケメンと美女のベストカップル誕生か?

しかし、それをよろしく思わないのがフィーニスを使って勢力を拡大しようと画策するルード王子。

また、王都軍のベアモルス将軍も暗躍。どうやら第1話でレオボルトを暗殺しようとしたのは、彼の手先ということが発覚します。レオボルトが戦うべきは国外の敵なのか、それとも獅子身中の虫なのか……。ひと筋縄ではいかない状況のようです。

いっぽう、ダンデラの村から人里まで流れ着いたリンとアル。ふたりは親切な宿屋の女将に助けられ、ようやく食事にありつきます。

そんなふたりが目にしたのは、やたらとセクシーな衣装の宮廷吟遊詩人のポニー・グッドライト。演じるはチアキングこと、たかはし千秋さん。どう考えてもセリフは当て書きだろう……と思わずにはいられないハマリ役です。


そのポニーは、何かと難癖をつけて宿代を踏み倒そうとしている様子。そこで宿代を払う代わりに歌を披露することに。さすがチアキング! 歌がとにかく上手です。そこにからむリンの歌。素朴なメロディとサウンドに乗せて、リンとポニーの歌声が高らかに響きます。

本作のメインキャストは、歌唱力もあるキャストが選ばれているのですが、こういうシーンを見ると、その意味がわかります。歌の説得力が段違い!


歌うことで徐々に元気を取り戻したリンですが、そこになんと王都軍が現れます。吟遊詩人狩りをしていた王都軍に女将がこっそり通報していたようで、報酬を受取る様を目撃してしまう一行!

果たしてリンたちの運命やいかに……というところで、第2話はFIN。



第3話「愛慕の歌」

波乱の幕開けとなった第3話。いよいよドラマも大きく動き始めます。

まずは逃げるリンたちの物語から。

歌うといやなことばかり起こると落ち込むリン。しかし、そんなリンの言葉を否定するポニー。リンの歌は人を元気にさせるとハッパをかけます。

そこに追いつく王都軍! 戦闘の中で怪我をしてしまったアルを、リンは癒しの歌で掬うのですが、それを王都軍に目撃されてしまいます。これが決め手となり、吟遊詩人のポニーのみならずリンも軍の捕獲対象となってしまいます。


果たして捕らえられ、船で運ばれるリンたち。しかしアルとポニーの活躍で船を奪い、逃走に成功する一行。陸に上がったリンたち。ここでポニーは、「あの子なら、この歌の力も生み出せるかもしれない」と精霊の歌を歌えるリンに、新たな歌を教え反撃に転じます。

リンが歌う新たな歌は、嵐を呼ぶ歌。これまでの穏やかな歌とは全く異なる、ビートの効いたロックなサウンドで、激しい風が吹き荒れ、王都軍を全滅させてしまいます。盛り上がる楽曲と、派手なビジュアルのあわせ技で、一気に視聴する側のテンションも上昇! グイグイと画面に引き込まれます。

リンに秘められた歌の力とは……、謎が謎を呼ぶ展開です。

そしていっぽうのフィーニスサイド。こちらはこちらで、ドラマチックな展開が繰り広げられます。

戦場で兵たちを鼓舞する歌を歌うことを命ぜられたフィーニス。彼女は、束の間の休息をレオボルトとともに過ごします。しかし、というかやはりというか。またも彼女の前に刺客が迫ります。


「なぜこちらの動きを把握しているのか?」そういぶかしがるレオボルト。どこから情報が漏れているのか……。ルード王子?それとも、なぜか姿が見えなくなった侍女のコルテ? 視聴するこちらも、キャラと一緒に深読みしてしまいます。

結果、2人だけで朝まで身を潜め、ようやく王都軍に救助されるのですが、フィーニスを危険にさらした罪を問われ、レオボルトはルード王子によっていきなり守護騎士を解任。さらに前線送りを命ぜられます。この状況からして黒幕は、やはり王子なのか? サスペンスな展開に、はらはらしちゃいますね。


また、相変わらず不穏な動きをしている将軍。彼は囚われの身となっている「何者か」に会いに向かいます。敬語を使って話していることから、もとは高貴な身分の者なのか……?

そして、最後にポニーから「歌の力」について衝撃的な事実が語られます。精霊の歌は全部で4つ。その歌の力を生み出すと、代償に命を削ることになるということで、「まだおいしいご飯を食べたことがないのに!」とショックを受けるリン。

確かにフィーニスは歌を歌った後に吐血するシーンが描かれていました。対するリンは、歌えば歌うほど元気になるとのこと。う~ん。果たして伝承はどこまでほんとうなのでしょうか。

最後に本作の面白ポイントを。本作は、基本的にはシリアスなドラマが見どころなのですが、その合間に、しばしばコミカルなシーンが挟み込まれるのがいいですね。

ポニーが「年増」的なことを言われてぶち切れたり、先述のリンの食いしん坊キャラだったり。シリアス一辺倒だったら、ちょっと疲れてしまいそうなストーリーも、キャラクターの愉快なやりとりを挟むことで、ちょっと箸休めできるというか。

そういう感情の振れ幅の大きさも本作の魅力ということで、今後もそういう部分を注目して見ていきたいと思います!

おすすめ記事