「やってよかったな。またやりたいな」と思えた幸福感! 渕上舞ファーストライブ初日レポート

声優として多数の作品で活躍し、先日1stアルバム「Fly High Myway!」で待望のソロデビューをはたした渕上舞さん。そのアルバムを引っさげたファーストライブ「渕上 舞 1st LIVE“Fly High Myway!”」の初日公演が、2018年4月21日(土)に東京・代官山UNITにて行われた。


“渕上舞”としてさまざまな表情を見せる

会場のライブハウスは、初めてのソロライブの瞬間に立ち会おうと後方の入口まで観客がぎっしり。熱気と期待感が充満する中、記念すべきライブは幕を開けた。

テーマカラーである青、そしてピンクという対照的で鮮やかなドレスに身を包み、1stアルバムの収録曲を中心に楽曲を披露。「Fly High Myway!」での羽ばたくように伸びやかな声、「A Crow」でのカッコよさ全開のパフォーマンス、ガーリーな「Cute♡Appeal」でのかわいらしいポーズやしぐさ……キャラクターソングとはまた違う渕上舞としてのさまざまな表情、歌い方でみんなを楽しませていた。

「フラミンゴディスコ」では、羽根でデコレーションしたライブグッズの扇子を片手に、ジュリアナをほうふつとさせるダンスで観客を魅了。次の公演では、みんなもデコレーションしてきていいからねと笑う。「トロピカルガール」では観客も一緒になって叫び、会場はまさに常夏のような熱さに。

また、気持ちのこもった声をやさしく響かせた「ラララ~君へ贈る歌~」では、彼女の演技力も発揮され、シーンへの没入感がものすごい。アルバム収録曲の半分を自身で作詞したということもあり、言葉ひとつひとつを大切に歌っている姿が印象的だった。

いっぽうで、MCではいつものように「渕上舞だよ~」と笑顔を見せる渕上さん。アーティストデビューする際の葛藤や、キャラクターや作品ではなく純粋に“渕上舞”の歌を聴くために集まってくれたことへの感謝を述べる。初のソロライブでの“幸福感”をたっぷり噛み締めると、またやりたい、またやれることが嬉しいと笑顔で意気込みを口にしていた。

大切な曲たちもカバー

また、今回のライブではアルバム収録曲だけでなくカバー曲も披露。まずは、彼女にとって声優という道を切り開いてくれた曲である「Falco-ファルコ-」(TVアニメ「うえきの法則」OPテーマ)、この作品があったからもうちょっとだけ声優を続けてみようと思った大事な曲「Enter Enter MISSION!」(アニメ「ガールズ&パンツァー」EDテーマ)。

さらに、初めてエンディングテーマを担当した「私の宝石箱」(アニメ「アウトブレイク・カンパニー」EDテーマ/ペトラルカ・アン・エルダント三世)、初めて作詞をした「タカラモノ」(アニメ「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」キャラクターソング/イオナ)という、“初めて”を経験した思い出深い曲たちを歌い上げる。

渕上舞個人としてのライブではあったが、やはり彼女の礎となっている作品やキャラクターたちへの愛、大切な気持ちを深く感じられる瞬間だった。なお、他の会場でのカバー曲に関しては何を歌うのかお楽しみに、とのことだ。

ファーストライブとは思えないほどの完成度と渕上さんのアーティストとしての懐の深さ、さらなる飛翔を感じさせてくれた今回のライブ。アルバムでもさまざまな表情を感じることはできるが、やはり生のステージはその歌唱力や表現力、一体感、加えて彼女の人となりも随所に感じられるものとなった。

なお、5月19日(土)には舞浜アンフィシアターにて追加公演が決定している。こちらのチケットは先着順にて販売中なので、この機会をお見逃しなく。

(取材・文/千葉研一)

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