ファンが選んだ人気曲を一気に披露! WUGとRGRも初共演の「Green Leaves Fes」昼の部レポート!
2018年5月12日、幕張メッセ 幕張イベントホールにて「Green Leaves Fes」が開催された。このイベントは、アニメ「Wake Up, Girls! 新章」の劇中にて、同じ事務所「GREEN LEAVES」に所属する「Wake Up, Girls!」(WUG)と「Run Girls, Run!」(RGR)が一緒に行うライブを再現したものだ。両ユニットの共演はアニメ本編では実現していたが、それがついに現実のものとなったのである。
しかも歌う楽曲をファン投票で決めるという特殊な趣向。昼の部はオフィシャルサイトの一般投票、夜の部は公式ファンクラブ「わぐらぶ」の会員投票ということで、その違いもランキングにはよく表れていたと思う。今回は昼の部の模様をレポート!
ユニットとしての「Wake Up, Girls!」の魅力は何かと聞かれたら、僕は楽曲だと答える。もちろんメンバーそれぞれがとても魅力的なことは言うまでもないが、WUGの大きな柱のひとつとして、カッコいい楽曲があるのを否定する人はいないだろう。そしてそれを妹ユニットである「Run Girls, Run!」も見事継承している。それがカウントダウン方式で、人気15位から歌われていくという今回のライブの趣向自体、とても興味深いものがあった。
昼の部は、いきなりの「HIGAWARI PRINCESS」から。16年の3rdライブツアーで、各会場ごとにプリンセスを決めて歌っていた、オシャレでカッコいい楽曲だ。ホーンが印象的なのはWUGの曲ではスタンダードと言えるかもしれない。ステッキを使ったダンスが特徴で、ステッキをリレーしながらのパフォーマンスが良い。
14位はTVアニメ「Wake Up, Girls! 新章」のOP曲「7 Senses」。それぞれの個性を伸ばしていくという、アニメの内容にもリンクした歌詞&MVがいい。7人のパワーをひとつにするような曲なので、Dメロの爆発力から、最後ユニゾンしてひとつにまとまっていくドラマがなかなかのエモさだとライブを見ても感じた。TV
アニメ1作目OP曲の「7 Girls War」から繋がる曲で、作曲は田中秀和(MONACA)さんだが、歌詞の内容とボーカルの割り振りがリンクしているところが素晴らしい。
13位はソロのキャラソンで唯一のエントリーとなった「オオカミとピアノ」。なんと昼も夜もランクインしているところがこの曲の人気を表している。たぶんみんな〈シャンシャン〉言いたいんだろう! 何度かライブで聴いたことがあるが、確実にこの日のパフォーマンスが一番だった。特にセリフ部分がめちゃくちゃカッコいい! 彼女の声優としての成長もビシビシ感じられた。
MCを挟んでの12位はRun Girls, Run!の「カケル×カケル」。これは神前暁(MONACA)さんの作曲、そして作詞は只野菜摘さん、編曲は広川恵一さん(MONACA)という超強力な3人によるロックナンバー。この日も大きな声が上がっていた。これをまだデビュー間もない3人が荒削りに歌うというのがよかった。
そしてRun Girls, Run!が残り、吉岡茉祐さんが加わって歌ったのが「リトル・チャレンジャー」。後のMCにて「先輩ひとりという状況で、ものすごく緊張した」と語っていた吉岡さんだが、頼りになる先輩が歌で引っ張っているのがすごく感じられた。吉岡さんと林鼓子さんの〈好きだよ 好きなんだ〉のかけ合いも最高だった!
10位は「恋?で愛?で暴君です!」だ。この曲は、先日リリースされたベストアルバム「Wake Up, Best!3」にも収録されているが、実は別作品「恋愛暴君」のタイアップ曲。そんな曲がランクインしているのが一般投票らしさかもしれないが、個人的にどこのアニメフェスに持っていっても盛り上がれる、めちゃめちゃパワーがある曲だと思っている。ここではトロッコに乗って会場を巡りながら披露。
9位は「プラチナ・サンライズ」。田中美海さんと青山吉能さんがトロッコでそのまま会場のど真ん中に留まり歌い上げる。2人曲ということでややマニアックな楽曲だが、根強い人気がある楽曲だ。ライブであまり聴く機会がないからこそのランクインなのかもしれない。
8位の「極上スマイル」をWake Up, Girls!とRun Girls, Run!の10人で披露。作曲・編曲が田中秀和(MONACA)さんで、コールを入れる個所がたっぷりある、まさにライブでぶち上がれる曲。この日はコール&レスポンスを途中で挟んで大盛り上がりだった。こんなに盛り上がれるザ・アニソンなのに楽曲的にセンス抜群で、アレンジも演奏も最高にカッコいいのだから、たまらない。
7位「7 Girls War」は1stシングルということもあって、WUGと言えばこれ! という楽曲だと思う。神前暁さんと田中秀和さんの共作ということで当時は興奮したものだが、何年経っても色あせない楽曲だと思う。ずっとライブで歌われているが、まだ新鮮に聴こえるところが素晴らしいし、そういう新鮮な気持ちで歌い続けてきたWUGにも拍手を送りたい気持ちだった。なお、ここでは同楽曲のCDジャケットで着ていた学制服姿での歌唱。初心忘れるべからず。
6位の「16歳のアガペー」は「7 Girls War」のカップリングだった曲。個人的に一番好きな楽曲なのだが、今回はRun Girls, Run!の3人で披露。5月15日に16歳になる林さんがメインで歌うというのが、まさに!という感じ。こんなにも明るくハジけた歌唱になるのかと、リアルな「16歳のアガペー」を楽しめた。広川さんのメロディも、只野さんの歌詞も素晴らしい。ちなみに1年前のRGRのユニット披露時に歌った思い出の曲ということで、3人とも感慨深そうだった。
5位は「セブンティーン・クライシス」。9位曲と同じく2ndライブツアーで披露された5人(吉岡茉祐、永野愛理、奥野香耶、山下七海、高木美佑)による曲。確かにあのツアーはとても印象的で、いいライブだったので、この機会にもう一度見たい!という気持ちが強かったのかもしれない。曲が増えていくと、それぞれの楽曲を披露する機会が少なくなってしまうので。ファン投票ならではの選曲と言えるが、夜の部では2曲とも上位に食い込んでいたので、ワグナーの総意なのだろう。
4位は「Beyond the Bottom」。やはりこの曲は続・劇場版 後篇「Wake Up, Girls! Beyond the Bottom」の印象が強い。客席を白に染め上げる光景は圧巻だ。感動的な楽曲だし、もはや安定したステージパフォーマンスを見せてくれている。
そして3位の「タチアガレ!」。これも何度も見てきた楽曲で、Run Girls, Run!とともに披露。「極上スマイル」のときもそうだったが、メンバーがゲリラ的に客席に現れて、2階席や後方でパフォーマンスをするというのは、ファンにとっても嬉しいし、エンターテインメントとしても面白いと思った。「新章」ラストで機材トラブル時に客席で歌ったシーンを演出として見事再現しており、どこに目を向けていいかわからないというアトラクション感が楽しめた。吉岡さんや青山さんがソロを歌い、そのあと全員でユニゾンするような流れはWUGの武器だが、それが特に強く感じられる曲だなと思う。
2位は「Polaris」。「新章」ラストで雪の中で歌われた曲であり、WUGの7人全員で作詞をした楽曲だ。この曲がアルバムに収録され、フル尺で何度も何度も聴いているうちに、どんどん自分の中で大きな曲になっていくのがわかった。キラキラ輝く、とてもハッピーな曲に感じるけど、歌詞には東北への思いも込められている。歌詞を読んだときはグッと来てしまった。まさしく今の彼女たちだからこそ歌える曲だと思う。そのくらいメロディも歌詞も素晴らしい。衣装も「Polaris」の衣装で、ファンクラブイベントでの歌唱はあったものの、ほほ初披露となった。
今日登場した10人から挨拶があったあとに披露された第1位は「少女交響曲」。個人的には「Polaris」だが(笑)、この曲もやはり彼女たちを代表する1曲だ。「Beyond the Bottom」とセットの印象が強いが、続・劇場版 前篇「Wake Up, Girls! 青春の影」の挿入歌で、少し昭和っぽい懐かしさも感じるメロディとストリングスが印象的。シリアスさもある楽曲なのに、ライブで一緒に歌えるし盛り上がれる。このバランス感覚は、田中秀和さんだからこそだろう。この日最後の曲ということもあって、「タチアガレ!」同様、吉岡さんと青山さんのソロパートの力強さをあらためて思い知った。これまで培ってきた経験が本当に出ていたステージだと思った。そして初々しさも感じたRun Girls, Run!。サプライズでツアーも発表されたが、彼女たちもこれからどんどん大きくなっていくことだろう。
昼と夜でWUGとRGRのそれぞれ次のツアーが発表された今回のイベント。ライブはこの名曲たちを生で届けてくれる貴重な機会なので、まずは夏からの2組の活躍を期待したい!
(取材・文/塚越淳一)
【昼の部セットリスト】
1. HIGAWARI PRINCESS
2. 7 Senses
3. オオカミとピアノ
4. カケル×カケル
5. リトル・チャレンジャー
6. 恋?で愛?で暴君です!
7. プラチナ・サンライズ
8. 極上スマイル
9. 7 Girls War
10.16歳のアガペー
11.セブンティーン・クライシス
12.Beyond the Bottom
13.タチアガレ!
14.Polaris
15.少女交響曲
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