りえしょんの魅力は不思議なキャラだけじゃない！歌にダンスに、多彩なパフォーマンスで魅了した「村川梨衣 2ndRiELiVE ～梨の季節～」レポート

個性的なキャラクターで人気を集める人気声優・村川梨衣さんが、2018年5月26日、パシフィコ横浜にてワンマンライブ「村川梨衣 2ndRiELiVE ～梨の季節～」を開催した。

2月28日にリリースされたおよそ1年ぶりの2ndアルバム「RiESiNFONiA」を引っさげて開催された今回のライブ。前作「RiEMUSiC」のようなポップネスを持ちつつも、よりハードでドラマチックなロックサウンド中心に構成された新譜の楽曲たちが、どのように再現されるのか。そんな期待が募る中、ライブの幕が上がった。

満席となった会場にパッヘルベルの「カノン」が響く中、バンドメンバーが入場。まずはピースフルな響きのポップチューン「Graceful」からスタート。爽やかなサウンドに包まれながら、鮮やかな赤のスカートを翻しつつ「りえしょん」こと村川梨衣さんが登場。可憐な少女を思わせる歌声もさることながら、バイオリンの旋律が優雅な印象を与えて、観客たちから思わずやさしい笑みがこぼれる。

このバイオリンが今回のサウンドメイクのポイントで、続く「水色のFantasy」でもポップな楽曲に何とも言えない気品を与えていたように思える。サビのリズムに合わせてピョンピョンと跳ねるりえしょんも、まるで無垢なお姫様のよう。

しかし、そんなムードをガラリに塗り替えるように、ここからは一気にハードな世界観に突入する。

疾走感満点のハードロックチューン「レクイエム-Requiem-」では、それまでのキュートな印象から一転、力強い歌声でフロアを圧倒。観客もクラップやコールで楽曲に参加。ステージと観客席をひとつにする。

そのままハードな「村川梨衣」を見せてくれるのかの思いきや、MCでは不思議なノリのトークで会場を翻弄するりえしょん。

「改めてみんなのいる景色を見ると、なんだか大変なことになっちゃったなあと……」

と今回のライブの盛況ぶりに自身も驚きを隠せないようだが、いざ演奏に突入するとそんなことは微塵も感じさせない堂々たるパフォーマンスを見せてくれる。

この後も、「Re:Emotion」「Night terror」「月のIx」と、幻想的な世界観を持つロックナンバーを立て続けに披露していく。

かと思えば、「硝子の扉」「光のイグジット」ではダンサブルな楽曲にあわせて、キレッキレのダンス＆ボーカルで観客を魅了。このふり幅の広さこそが、村川さんの提唱する「RiE MUSiC」なのだ！

ここまでほぼノンストップで駆け抜けてきたりえしょん。ツイッター上でファンから寄せられた「どんな時にRiE MUSiCを聞くか」というコメントを読み上げるスペシャルコーナーを挟みつつ、早くもライブは終盤戦。

カラフルな衣装に着替えてステージに登場した村川さんは、キュートなダンスを交えつつ「恋するパレード」を歌うと、ここからラストスパートに突入。

まるでRPGのサウンドトラックのように壮大な世界観を持つ「Bright」、疾走感あふれるサウンドがとにかくエモい「辿りつく物語（せかい）は」、この日一番の盛り上がりとなったポップロックチューン「Tiny Tiny」と多彩な楽曲を連発。そして「帰れない場所へ」。甘く切ない世界観の楽曲を、溌剌と歌い上げる。そこに何とも言えない感動をおぼえたのは筆者だけではないだろう。まさに駆け抜けるようにライブ本編はフィナーレを迎えた。

アンコールではTシャツ姿で再登場したりえしょん。ライブ本編でガッツリと「RiESiNFONiA」の世界を歌い上げた反動か、どこか肩の力が抜けたような自然体な雰囲気で「Anytime,Anywhere」を披露した。

続いて最新シングル「Distance」も熱唱！現在放送中のアニメ「ヒナまつり」OP曲ということもあり、これまた大きな盛り上がりを見せたこの楽曲。会場を揺らすほどの手拍子やかけ声が巻き起こり、歌う村川さんも満面の笑顔だ。この熱気のまま、ラストナンバーの「Baby,My First Kiss」でライブは終演となった。