「異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~」第8話感想 とんかつに豚汁もいいけど、赤だしも美味しいですねえ……

「異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~」(以下、のぶ)は、最近流行りの異世界ものと食を題材とした作品だ。京都の寂れた通りに「居酒屋のぶ」を構えているが、店の正面入口が中世ヨーロッパ風な異世界の街・古都アイテーリアとなぜか繋がってしまっている。店を切り盛りする大将の矢澤信之と給仕の千家しのぶの2人は、そんな異世界の住人を相手に店を営業している。

「のぶ」には、衛兵、職人、商人、貴族など、さまざまな職業の人たちがやってきては、うまい酒と肴でその日の疲れを癒やす……あたかも日本のサラリーマンが居酒屋で飲んでいるのと同じような光景が描かれる。


第8話は、先週配信された第7話から「のぶ」の新たな従業員となったエーファちゃんとタイショー、しのぶちゃんが何やら暇そうにしている様子からはじまる。
寒い夜でお客さんもこないため、閉店しよう……と、しのぶちゃんが暖簾を下ろそうとすると店の前に人が倒れている……と思ったら倒れていたのは常連のニコラウス。店内に入り落ち着いたところでニコラウスがなぜ店の前で倒れていたかを語りだす。

ニコラウスが訓練帰りにバッケスホーフ商会のゴロツキたちにからまれ困っている人を助けたが、相手が複数だったのと彼はそれほど腕っぷしが強いわけではないようで……。
翌日街中で戦ったことが、部隊長のベルトホルトにバレてしまい、「この中に昨日われわれの顔に泥を塗った奴がいる。衛兵たるもの民間人になめられてどうする!」となじられる。自分のことかと心でつぶやくニコラウスだったが「多勢に無勢ということもあります。そのときはどうしたらいいでしょうか」と言うと「バカもん! 常に戦場は多勢に無勢だ! 5人や10人の相手ができなくてどうする!」と怒鳴るベルトホルト。「これは連帯責任だ! これより居残り特訓を行う」と言われ、全員が厳しい訓練を受けることになりそうに。しかし、ニコラウスが自分のせいだと申告し、全員分の特訓を受けることになる。エーファちゃんからも、人助けをしたのにかわいそうと言われるが、ニコラウスは「俺には厳しい特訓を乗り切る方法があったんだ」と特訓の模様を語りはじめる。

ひとりで厳しい特訓をしているニコラウスが行軍を想定したかのような装備を大量?に担いでいるシーンがかなり無茶な感じ (笑)。そして特訓中に辛いときこそ楽しいこと(「のぶ」で美味しいものを食べること)を思い出しながら特訓をクリアしていくニコラウス。その模様を見てさらに特訓をエスカレートさせるベルトホルトだったが、最後に誰も耐えたことのないという特訓をニコラウスがクリアしてしまったことで、ショックを受ける。ようやく解放され「のぶ」の前までたどり着いたところで気がゆるみ倒れてしまったようだ。

「冷え切ったときはコイツで温まるといいよ」とタイショーが出したのは、具だくさんな「豚汁」。寒いときに温かい「豚汁」はたまらない美味しさ。筆者的には「豚汁」の読み方は「とんじる」と「ぶたじる」どちらが正しい名称なのか?が少々気になる。
1杯目を平らげ、おかわりをするニコラウス。タイショーから「豚汁」に相性のいい「七味唐辛子」をすすめられ、ほどよい辛さと「豚汁」の温かさで身体の心から温まったところで、最後に語られるタイショーの語りがなかなかいい! まだ見てない方はぜひ見ていただきたい。


後半の実写パート「のぶ+PLUS」は、シンガーソングライター・タレントのなぎら健壱さんが「のぶ」に登場した絶品料理を探す「なぎら健壱ののぶ居酒屋をさがして」の4回目。今回は、本編で紹介された「豚汁」のお店について触れるとなぎらさんは、「豚汁……専門店……ないでしょ」と顔を曇らせる。やってきたのは、溜池山王の「とんかつ まさむね」。茶色で泡の出る飲み物(生ビール)を飲みながら「和豚もち豚の上ロース」と「豚汁」をいただいている最中、店主に「ところで豚汁専門店ってないですよね?」と聞くと店主も聞いたことないですよね……と苦笑い。あとで気になったのでちょっと調べてみると、豚汁専門店ではなく、味噌汁専門店はいろいろあるようだが、豚汁だけではさすがにターゲット狭すぎか。


「のぶ+PLUS」を見ていたらとんかつが食べたくなってきたが、「豚汁」が味噌汁代わりについてくる店どこかあったかなあと調べながら、今夜はスパークリングワイン「プロジェクト・クワトロ・カヴァ」をいただきたい。


(編集部 よなよなハンター)

(C) 異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~製作委員会

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