アニメ第2期をステージで再現! 「ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 3rd LoveLive! Tour ~WONDERFUL STORIES~」埼玉公演レポート!

「ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 3rd LoveLive! Tour ~WONDERFUL STORIES~」が、ついにスタートした。今回は大阪公演、福岡公演へと続く、ツアー初日となる2018年6月9日の埼玉公演(メットライフドーム)を取材。2度目となるメットライフドームで、伊波杏樹さん(高海千歌役)、逢田梨香子さん(桜内梨子役)、諏訪ななかさん(松浦果南役)、小宮有紗さん(黒澤ダイヤ役)、斉藤朱夏さん(渡辺 曜役)、小林愛香さん(津島善子役)、高槻かなこさん(国木田花丸役)、鈴木愛奈さん(小原鞠莉役)、降幡 愛さん(黒澤ルビィ役)ら、Aqours(アクア)の9人はキラキラと輝くパフォーマンスを見せてくれた。


そのライブタイトルから、アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」の第2期のストーリーを追うような展開になることは予想されていたが、想像以上の再現度の高さだった。「ラブライブ!」のファンは、コンテンツに対する愛がものすごく深いと思っている。歌っている声優さんへの愛情はもちろん、そこにキャラクターも重ねて見ていて、そのどちらも応援しているという感じだろうか。それは映像とのシンクロ感という、このシリーズがずっと掲げていることに対するファンからのアンサーなのかもしれない。

メットライフドームを埋め尽くした観客たち。Aqoursのメンバーが姿を現すと、TVアニメ2期のオープニングテーマ「未来の僕らは知ってるよ」から華々しくライブがスタートする。ステージに一直線に並び、最高の笑顔とダンスで躍動するメンバーが、あっという間に会場をひとつにしてしまった。2曲目の「君の瞳を巡る冒険」も、メンバーそれぞれの表情と表現が素晴らしかった。


おなじみの自己紹介を終えると、その圧巻の景色に手を振って応えるメンバー。この会場は2度目となるのだが、やはり何度見てもその迫力は変わらないようだ。斉藤朱夏さんのとびきりキュートなボーカルから始まった「“MY LIST” to you!」は、みんなそれぞれがかわいらしくて、会場をとろけさせる。さらに映像とともに和ロック「MY 舞☆TONIGHT」へと繋がり、そのシンクロもさすがだった。そしてデビューシングル「君のこころは輝いてるかい?」をアニメPVとともに披露。やはりというべきか、会場を揺らすようなものすごいかけ声だった(さすがにドームは揺れなかったが…)。

そして幕間には、アニメの1話からのダイジェストが流れる。こうやって見ていくと、「ラブライブ!サンシャイン!!」はエモい名言の宝庫だ。特に千歌。そんな言葉の数々にグッと来ていると、TVアニメ2期第6話挿入歌「MIRACLE WAVE」へ。ここでは作中で千歌が披露したバク転を、伊波さんが完全再現! これには会場からも大きな歓声があがった。曲が終わると、メンバーが一気に彼女のもとに集まったが、全員の息が上がっている様子が、ヘッドマイクごしに聞こえてきた。それくらい、全員が消耗する超ハードな1曲ということを物語っていた。

そのあとはソロ曲パート。まるでミュージカルを見ているかのような優雅なダンスを披露した伊波さん。トロッコで笑顔を振りまいていった高槻さん。中二全開で4つ打ちEDMを熱唱した小林さん。最後は心をこめてバラードを歌い上げた逢田さんと、BDの特典楽曲を披露していく。

その後は再びストーリーをなぞるようにライブは進んでいく。7話の挿入歌「空も心も晴れるから」、青く幻想的な雰囲気の中歌われた「SKY JOURNEY」、そしてライブで盛り上がる2ndシングル「恋になりたいAQUARIUM」と立て続けに披露して盛り上げていた。

そして再びのダイジェスト映像。ここで函館聖泉女子高等学院のスクールアイドル・Saint Snowである鹿角聖良役の田野アサミさん、鹿角理亞役の佐藤日向さんがステージに登場! 第2期9話で描かれた、Aqoursとのグループの垣根を超えたユニットSaint Aqours Snowのライブが再現される。11人での「Awaken the power」には、会場のボルテージも尋常じゃないほど高まっていた。まさにアニメの世界とリアルを行ったり来たりするライブだ。さらに物語は進んでいき、12話のラブライブ決勝で歌った「WATER BLUE NEW WORLD」のシーンへ。ここも衣装含めて完全に再現、物語の内容含めて、とても感動的なシーンとなった。

ラブライブ決勝で優勝したAqoursにもう1曲披露していただきます!とアナウンスされて歌ったのは、TVアニメ1期のOP主題歌「青空Jumping Heart」! 観客も残る力を振り絞って大きな声を出し、手を振りながら盛り上がり、ライブの本編は終了した。

アンコールでは大きなトロッコに乗って会場を大きく1周。「Landing action Yeah!!」で半周移動、そして「勇気はどこに?君の胸に!」で再びメインステージに戻ったのだが、それだけ大きな会場なんだなとあらためて思い知った。

そしてAqoursからは嬉しい情報がどんどん発表となる。11月の東京ドーム公演、テーマソングCDの発売、劇場版「ラブライブ!サンシャイン!!」が2019年1月4日より公開、さらにアニメーションPV付きのAqoursの4thシングルの発売。どれもが観客を歓喜させていた。


「私たちに会いに遠いところから来てくれる人っていっぱいいると思う。それってすごいことで、Aqoursってすごいな!って思います。だからこそ輝き続けないといけないし、努力は絶対怠っちゃいけないってすごく思います」と最後に伊波さんが語る。その努力の成果を証明していただけに、会場からは大きな拍手が起こる。そして「この9人でよかった」と語って本当の最後の曲として歌ったのは、TVアニメ2期の第13話主題歌であり、このツアーのタイトルにもなった曲「WONDERFUL STORIES」。最後の最後まで最高の笑顔で歌い切り、ツアー初日を駆け抜けていた。


(取材・文/塚越淳一)

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