似たもの同士のユニット? Kyoco×佐々木李子による新ユニット・Re-connectデビューシングル「恋花恋慕」インタビュー!

2018年6月27日、シングル「恋花恋慕」でデビューを果たしたRe-connect。「小悪魔キュートボイスのKyocoと切なハスキーボイスの佐々木李子」というキャッチコピーを掲げ、新しく結成されたユニットであるが、好対照な歌声が美しく重なるように、メンバー2人にも意外な共通点が次々と見つかる。

アニメ「TO BE HEROINE」のEDテーマとしてもオンエア中のデビュー曲「恋花恋慕」やカップリング曲をはじめ、彼女たちの出会いからユニットでの目標まで、2人の少女の姿に迫ってみたい。


人見知り同士のユニット結成はサプライズ

――4月29日に佐々木李子さんが主宰した、歌×ピアノ×朗読で表現するストーリーライブ「Re-connect~泡になった人魚姫~」にKyocoさんがゲストコーラスとして参加されていました。それがユニット結成のきっかけだったのでしょうか?

佐々木李子(以下、佐々木) そうなんです。初めて出会ったのは3月末頃で、そこから稽古で歌の練習を一緒にしていくうちに、声色も声質も全く違うのに、意外と歌声が溶け合うことに気づいて。お互いにもっと一緒に歌いたいという気持ちになっていたら2人でユニットを結成すると聞かされました。

Kyoco 稽古のあとに「終わったー」「帰ろうー」って寝転がっていたらプロデューサーから「面白い話があるんだけど」みたいに言われて。ちょっと怖くなりながら正座して聞きました。サプライズでしたね! 稽古ではゲストとして、「佐々木李子をどう見せよう」と考えてやっていたので。

佐々木 驚きで「えー!!」って叫んだよね(笑)。

――出会ったばかりとは思えないほど、仲がいいですよね。距離がぐっと縮まったきっかけがあったのでしょうか?

Kyoco 実は2人とも音フェチで。YouTubeで同じ配信者の方の音フェチ動画を見ていたことがわかってすごく盛り上がったんですよ。「スライムの動画とか?」「見る見るー」みたいに。この趣味を共有できる人がいなかったので、すぐに仲良くなりました。

佐々木 特に咀嚼音が好きというコアなところが一致して。「サクサク」みたいな食べているときの音ですね。

Kyoco ビックリしました。ほかにも、ものの感じ方が似ていることも多いですし。

佐々木 あと、2人とも「お酒」という共通点がありますね。私は実家が酒屋さんで。

Kyoco うちは父がお酒を販売する会社で働いていて。ただ、私はアレルギーで一滴も飲めないんです。

佐々木 私は大好きです(笑)。

――運命的に共通点の多い2人だったんですね。

Kyoco でも、最初にプロデューサーから「Re-connect~人魚姫~」のお話をいただいたとき、「李子はすっごい人見知りで」「なんとか引っぱってあげて」って言われたんです(笑)。私、相手が人見知りだとグイグイいけるんですよ。私も同じだから。

佐々木 あーっ。

Kyoco 向こうから来られると引いちゃうんですけど。最初にそれを聞いていたので、第一印象もよかったし。「思ったより目を見てくれる」って(笑)。緊張はしていましたけど。

佐々木 最初にレコーディングのブースで会ったときもお互いすっぴんでマスクしていて。

Kyoco まだ寒かったよね。

佐々木 Kyocoちゃんはいっぱい「布」をまとってて。

Kyoco あははは(笑)。

佐々木 ミノムシみたいで。そのとき「ちょっと似てるのかな?」って思った。そんな感じでしたね。

Kyoco そんな感じでした。

――「恋花恋慕」はもともとKyocoさんがライブで歌っていた楽曲だとお聞きしました。

Kyoco そうなんです。Re-connectのデビューシングルにちょうどいいんじゃないかというお話をいただきました。私も、歌詞を覚えていたし(笑)、曲のイメージがしっかりあるのでぜひと思いました。それに、また歌えることが嬉しかったです。作曲してくださったテルジヨシザワさんに「やっと表に出せたよー!」って言いたい気持ちですね。

――佐々木さんは「恋花恋慕」を聴いたとき、どんな印象を持ちましたか?

佐々木 曲の世界観に自分の歌声が合っているので、切なハスキーボイス担当としてより切なさを伝えられると思いました。

――以前に、歌詞を手書きで写して世界観をつかむとお聞きしましたが今回も?

佐々木 はい。手書きの歌詞にどう歌おうかと考えたメモをして、曲の世界観に入り込んでからレコーディングに臨みました。

――レコーディングでのエピソードなども教えていただけますか?

Kyoco 実は、一緒に収録するとお互いに歌声を寄せてしまうんじゃないかと思ったので、別々に収録することにしたんです。でも、どう歌うかは、「李子ちゃんはこうやって歌ってくるだろうな」ってイメージして決めていました。李子ちゃんのほかの楽曲を聴いたり、練習での歌声を思い出したり。

佐々木 私は仮歌なども聴かないようにしていて、シンセメロやカラオケバージョンで練習していました。

――お互いの歌声に対して、あらためてどんな印象を持ちましたか?

佐々木 Kyocoちゃんの歌声はすごく響いて、スパイスが効いている感じです。あと、表現力が高く、聴いている人が楽しくなるような歌い方で、とても好きです。

Kyoco ありがとうございます!(笑) 李子ちゃんの歌声は、ハスキーでちょっとかすれるところも含めて、「なんてかっこいんだ」と思っていました。自分の歌声って、突き抜けるような刺々しい印象があると思っているので、うらやましいところもありますけど、できないことを補ってもらえる力強いパートナーに出会えた気がしています。違いが多い2人なので、「私たちはこうだよね」と認め合い、高め合うような関係ですね。いいところも理解し合えて、それぞれの個性で進んでいくような。

――お2人の歌声にはキャッチコピーがありますね。最初に聞いたときはどう思いましたか?

Kyoco 結成のときに聞いたときは驚きました。でも、キャッチコピーに寄り添えるようにがんばろうって思いました。普段の私は「おっさん女子」って感じですけど(笑)、声に関してはそう感じるところもあるので。それに、普段小悪魔になることがないので、曲の中で表現するのは楽しいですね。降ってくるような感覚で小悪魔に豹変して、いつもの自分にないものをステージで出す気持ちよさがあるんです。

佐々木 私は今までキャッチコピーをつけてもらう機会がなかったので、少し照れました。でも、私の歌声をひと言で表していると思えるフレーズだったので嬉しかったです。もし自分につけるとしたら……、きっと「ネガティブ女子」、略して「ネガ女」とかになってたと思うので(笑)。お互いにいいキャッチコピーをつけてもらったと思います。

Kyoco 対称的だからわかりやすいしね。


歌でも振り付けでもこの2人だから出せるよさを

――「恋花恋慕」で、気に入っている部分を教えてください。

Kyoco 私は最後の1行「夢見るつぼみのまま」です。ここは、ライブだと李子ちゃんがハモリで入ってくれるんです。それが気持ちいいし、楽曲がしまって「Re-connectってちゃんと歌える子たちなんだな」と思ってもらえると思います。楽器の演奏も静まって、歌を聴かせるところですね。

佐々木 私はサビの終わりの「ふわり心はまどろみ」のハーモニーと、かけ合いになっている「春も夏も秋も冬も」というところです。2人で歌うからこそのよさを聴いてほしいと思います。

Kyocoさん

――「TO BE HEROINE」のEDとしての「恋花恋慕」はいかがでしたか?

佐々木 ストーリーにある光と闇の部分と、「恋花恋慕」の「恋が実らなくても、結ばれることを夢見る女の子の儚い恋の歌」という世界観とリンクしているのを感じて嬉しかったです。

Kyoco 放送中に「恋花恋慕」のCMが流れて、「ありがたいありがたい」って2人で拝んだのを覚えています(笑)。でも、EDが流れたときは「すごい作品に関わっているんだ」って他人事のように感じていました。なんだか実感がわかなくて。

佐々木 確かに、TVから自分の声が流れるのって嬉しいけど、むず痒い感覚だよね。でも、そういう気持ちもユニットだと共感できるという喜びがあります。

――今回は振り付けも凝っているとお聞きしたのですが、どのようなものなのでしょうか?

Kyoco 動きが激しいというよりは、やわらかく表現するところが多い振り付けになっています。

佐々木 花びらが舞うような、素敵な振り付けなんです。また、サビの「1、10、100~」のところは覚えやすいと思います。ライブ(「DEAR KISS主催公演 Weekend-Supplement」)で歌ったら、もう一緒に踊ってくださる人もいました。(動画配信サービスアプリ)SHOWROOMで振り付け講座をすることがあるので、ぜひサビは一緒に踊ってほしいです。

Kyoco 「ふーわりー」のところとか、歌詞に沿った振り付けになっているので楽曲のよさが引き立ちますし、そこをちゃんと表現したいと思っています。この振り付けを考えてくれた先生、本当にすごい! 私はダンスの基礎を知らない状態からのスタートだったので、とにかく足を引っ張らないようにと、教わった振り付けを忠実にやることを意識しています。と言いつつ、ライブでも転んでしまったんですけど(笑)。

――ミュージカルの経験がある佐々木さんにアドバイスを求めることもありますか?

佐々木 そうですね。お互いに向き合って踊ってみたり、ひとりが踊っているのをもうひとりとスタッフさんでチェックしたりしているんです。2人が揃わないときれいに見えない振り付けなので。私はもともとダンスをやっていたので振り付け自体は問題ないんですけど、表情やそこからニュアンスを伝えるという表現があまり得意ではないので、そこは反対にKyocoちゃんにアドバイスをもらっています。Kyocoちゃんは上手なので。

Kyoco 補い合って指摘し合えって、といういいライバルでありパートナーですね。

佐々木李子さん

――カップリング曲の「Checkmate~飴とムチを添えて~」についても教えていただけますか?

Kyoco これも私がソロ活動で歌っていた曲なんです。「恋花恋慕」はしっとりとした曲なので、「私たちは幅広く歌えるんだよ」ってことをアピールしたくて、いくつかピックアップしてもらったあとに2人でこの曲がいいと決めました。歌詞の後半を少し書かせてもらったということもあって、思い入れが強かったので、(決まったときは)「あーもうっ! この曲が!」って感じで感極まっていました(笑)。

佐々木 でも本当に、「絶対この曲一択!」と思いました。今までに歌ったことがないジャンルの曲でしたし、私たちに合うと思ったんです。ほかはかわいらしい曲が多かったんですけど、小悪魔チックな雰囲気と、振り付けも想像しやすかったです。

――歌ってみての感想はいかがですか?

佐々木 私は人見知りの性格で、こういう「上から目線の女子に」なりきれるのか心配していたんですけど(笑)、パフォーマンスをKyocoちゃんからご指導いただいたら、「これがいいんでしょ?」って見下す感じで歌うのが楽しくなりました。曲の主人公になりきっていたらレコーディングもあっという間でしたし、ライブでもお客さんの目をじーっと見て歌っていました。

Kyoco 私はやっぱり振り付けが不安で。歌に関しては、2人で歌ったときに絶対よくなるという自信がありましたし、完成したものを聴いても「やっぱりいいな」って思ったんですけど、だからこそダンスでダメにしちゃいけないって思いが強くありました。なので、李子ちゃんに見てもらって、「もっとまっすぐ!」とか「もっと動きをピキピキ、パキパキして!」みたいに(笑)、ダンスのキレの部分を重点的にご指導いただきました。曲の表現は、私が歌っていたし、歌詞を書いた曲なので「こういうふうに歌ってほしい」というのは伝えていました。

――お互いに高め合うお2人の、これからの活躍がとても楽しみです。最後にRe-connectのこの先の目標を教えてください。

佐々木 「Re-connect」は再びつながるという意味なので、リリースイベントなどでは積極的にお客さんとつながっていって、「またライブに行きたい」と思ってもらいたいです。Kyocoちゃんが、「Re-connect」にちなんで、つながりを感じられるブレスレットをグッズとして出したいと言っていたので、それもぜひ作りたいです。

Kyoco そうだね。私は地元でワンマンライブがやりたいです。

――愛知県出身ですよね。日本ガイシホールとか?

Kyoco いいですね! でも最初はダイアモンドホールかな。李子ちゃんの地元の秋田にも行ったことがないので行きたいですし。あと機会があるなら中国にも。


佐々木 確かに。「恋花恋慕」を歌いたい

――「TO BE HEROINE」からの“つながり”で。

Kyoco はい。中国語の発音ってかわいかったし、いろいろな言語で歌うのも面白いかな、って思っています。

佐々木 配信で歌うのもいいかもしれない!

Kyoco そうだね。あと最近、2人で「『恋花恋慕』の発売日までにRe-connectのTwitterアカウント(https://twitter.com/Re_connect2)のフォロワー1000人を目指そう」って決めたんです。いろいろと一歩ずつ2人でがんばっています。

――ありがとうございました!

(取材/清水耕司 文/原澤侑里)



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