YouTube発! この夏に絶対見ておきたいXFLAG スタジオ新作アニメ「約束の七夜祭り」配信記念企画第2弾、山本希望×嶺内ともみインタビュー!

ミクシィのエンターテインメント事業を担い、アニメ「モンスターストライク」を制作したXFLAG スタジオが、オリジナルアニメ「約束の七夜祭り」を2018年7月7日(土)夜7時よりYouTubeチャンネルで配信する。


アプリ「ファイトリーグ」や「モンスターストライク」との連動展開も決まってはいるが、実力派と名高い村田和也監督を擁するなど、本腰を入れてアニメ制作に取り組む同スタジオの姿勢が見てとれる。そこで「約束の七夜祭り」を取り巻く、数々のスタッフに連続インタビューを敢行し、作品をさまざまな側面から照らし出そうと思う。

第2弾はキャストからヒロインを演じる山本希望さん(瀬ノ沢志織役)、嶺内ともみさん(カンナ役)を召還。配信前ということで限られた範囲で答えてもらった。



「THEヒロイン」である志織とAIらしからぬカンナ

――今回の起用はオーディションではなかったと聞きました。

嶺内ともみ(以下、内) はい。事務所から数日前に聞きました。

山本希望(以下、山本) 私も(笑)。「あ、ゲームのアプリのお仕事だ」と思っていたらスケジュールが1日中押さえられていたので「えぇっ!?」と思って。そこで事務所に電話したらアニメということだったのですぐに事務所へ台本をいただきに行き、読んだら「おお、熱い!」と思いました。「ファイトリーグ」や「モンスト」と連動するということでファンタジーかと思っていたら、AIのカンナちゃんが登場するようにSF要素が盛りだくさんでしたし、バトルもあるし、恋愛要素も友情もあって楽しめました。しかも、だんだんと真相が明らかになっていく中で、本編の重要なテーマでもある「会いたい」という気持ちが現れてくるように感動要素もあったので、とても読み応えのある台本でした。ですから、「これを演じるのか」という緊張感とワクワク感がありました。

嶺内 私は台本をいただいた時に、(台本の)厚さと、個人的にこんなに長いセリフをアニメーションでしゃべるのは初めてだったので、とにかく驚きました。


――演じるキャラクターに対する第一印象は?

山本 志織ちゃんって「THEヒロイン」という感じで。

嶺内 そうですね。

山本 女の子なら共感する部分が多いと思います。あと、「こういう子になりたいな」と思いました。しっかりと挨拶ができる子だったので。

嶺内 「おはようございます!」とかしっかりできていていいですよね。

山本 そう、カンナちゃんにもすごくていねいに挨拶していて。こういう業界にいるので「見習っていかなくては」みたいな気持ちになりました(笑)。

山本希望さん


――山本さんはできていると思います(笑)。以前、事務所ですれ違ったとき、見知らぬ私にもしっかりと挨拶していただきました。

山本 うれしいです。ありがとうございます。

嶺内 私も見習っていきます!

――カンナについてはどうですか?

嶺内 最初のほうで、「人の心の仕組みというものは実に興味深いものです」というセリフがあるんですが、「たしかに。それ!」ってすごく共感しました(笑)。あと、どんなに相手があわてていたり、いろんなことを要求されたりしても、冷静に物事を遂行するんですが、私自身も割り切って行動するタイプなので、そこはそれと、最初は自分で「できる」と言いつつも、最終的には誰かに手伝ってもらって成し遂げるというところも似ています(笑)。私も最初は自分だけでなんとかしようと思ってしまうので。なので、AIではありますが、そういうところで親しみは感じました。

――どのように演じていこうというお考えでしたか?

山本 星真くんが志織ちゃんに対して、自分より年上だと思っていたと話すシーンがあったので、少し落ち着いたお姉さんにしようとは思いました。ただ、志織ちゃんには姉がいるので、妹という立ち位置も踏まえるつもりではいました。でも、SF要素があったり次々と出来事が起こったりするので、「えっ?」とか「わっ?」といったとまどいのリアクションを多めにしていたんですが、音響監督の明田川(仁)さんに「そんなに動揺しなくていいよ」と言われて。そこからキャラクターをつかめたというか、演じながら「リンクしてきた!」というのを感じられるようになりました。

――嶺内さんは?

嶺内 あまりAI(人工知能)という感覚はなくて、最初のほうにやさしく導いてくれるような部分はありましたけど、「これから人間を学んでいく子なんだな」ということは現場に入ってから感じたので、最後にはAIということを気にせず、その瞬間で感じたものを出すようにしました。

――相手のキャラクターについてはどのように感じていますか?

山本 「カンナちゃん、かわいいなぁ」って。

嶺内 あはははは(笑)。

山本 でも、すごく頼りになる。難しい言葉をいっぱい知っているし、剣を振り回すシーンもあるし、「すごいな、この子」って思いました。一家に1台ほしいです。

――嶺内さんの声は?

山本 かわいいです。しかも、バトルになったときの頼りがいのある声もよくて、「(その声が)欲しい」って思いました(笑)。私、かわいいだけじゃイヤで、プラスかっこいい要素も欲しいと思っているんですが、「全部持ってる」と思いました。あと、カンナのリボンみたいなのが猫耳っぽく見えるのもいいんですよね。

一同 (笑)

――嶺内さんから見て、山本さんの志織はいかがでしたか?

嶺内 星真くんと出会ったとき、冷静に物事を判断できていて、姉妹でも妹のほうがしっかりしているパターンなのかと思いつつ。でも、妹っぽさも徐々に出てきて「この子がお姉ちゃんでも妹でもすごく幸せだな」と思いました。

嶺内ともみさん



難しさを感じたのは意外なところで

――初共演ということですが、お互いに関してはいかがですか?

山本 実は、デビュー当時の自分を思い出す現場だったんですよ、すごく。私もデビュー作の「UN-GO」で、1話からセリフの多い役をやらせていただいていたんですが、周りはベテランさんばかりで何回もリテイク出してすごく緊張していました。しかも、その時も今日の現場にも豊崎(愛生)さんがいて。私の中ではすごく「思い出す」現場だったんです。だから、(嶺内さんを)めっちゃ「がんばれ! がんばれ!」って応援していました。なんかね……。

――なつかしい?

山本 そう思いました、すごく。「自分にもあったなぁ」って。ディレクションをいただいても頭に入ってこなくて本当にアップアップだったんですよ。推理ものだったので説明する長台詞があったんですが、手が震えながら早上がりするとか。と思ったら遅上がりしちゃうとか。「わかんないよぉ(泣)」みたいな記憶があります。

嶺内 いや、もう、本当に言っていただいた通りで。

一同 (笑)

嶺内 自分の不甲斐なさで申し訳ないと思いつつ、現場の皆さんの優しさが身に染みました。隣に大原(さやか)さんや豊崎さんが座っていらっしゃったのですが、長台詞のシーンなどアドバイスをしてくださったのが、すごくありがたかったです。

山本 私のときも豊崎さんにすごく優しく話しかけていただいたのを、豊崎さんを見ながら思い出して。「私にも何かできることを!」と思っていました。で、おにぎりを渡しました(笑)。

一同 (笑)

嶺内 すごく嬉しかったです(笑)。ありがとうございました。

山本 (嶺内さんは)お昼休みもご飯を食べずに、がんばって台本と向き合っていたんです。私はお弁当をいただいたので、食べようと思っていたおにぎりを差し上げました。

嶺内 皆様に「食べないの?」「大丈夫?」とお気を遣わせてしまって申し訳なかったです。


――山本さんに対してはどんな印象でしたか?

嶺内 同じ養成所、系列会社の大先輩なんですが、お会いしたのは初めてでした。でも、皆さんと挨拶している様子を見ていたら、すごく笑顔なんです。こういうのを「神対応」と言うのかと思いました。いろいろとありがとうございました。

一同 (笑)

山本 いえいえ、何もお力になれなかったかもしれないですけど。

嶺内 お芝居もすごく神聖というか、自分のため込んでいた思いを出すシーンは聞いていてすごく心に染みてきて、素敵でした……。すみません、語彙力が。

山本 そういうのもなつかしい(笑)。

――演技で苦労したところも教えていただけますか?

山本 意外と難しいのは普通の挨拶、ということを感じました。よく言われることですが。

――意識せずに出る言葉ですからね。

山本 そうなんですよ。お芝居にすると難しいということを痛感したシーンがありました。星真くんがガバッと起き上がって、息荒くしている中で「おはようございます」というシーンがあるんですが、最初は「大丈夫?」みたいな気持ちを込めて言ったら「それはなくていいですよ。普通に言ってください」と言われたんです。そこで、「普通におはようございます、普通におはようございます……」ってなってしまって。変にプレッシャーを感じてしまったんですね。「普通って?」みたいな。そういうところでひとつひとつ、志織というキャラクターを作っていくうえでのセリフ回しを考えさせられました。

嶺内 私は「淡々と、駆けずにしゃべってください」と最初のほうで言われていたんですけど、それが自分には意外と難しくて。「駆けない、駆けない、駆けない、いく」みたいな感じで。

山本 うんうん。

嶺内 難しかったです。後半になると説明用語がすごく増えてきて、すごく申し訳ないんですけど、うまく言えないことが増えてしまい、時間をかけていただきました。

――夏に起こった不思議な体験、が作品の大きな要素ではありますが、最後にお2人の不思議体験も教えてもらえますか?

山本 私は霊感とかがまったくなくて。私のお祖父ちゃんはもう亡くなっているんですが、私以外の家族はみんな、「おじいちゃんが帰ってきてたね」とか「さっきいたよね」とか言うんですよ。

嶺内 えぇっ!?

山本 お祖父ちゃんは12月に亡くなったんですが、命日近くになると、お仏壇のある部屋の天井がちょっと開くとか。実家は青森なのでもう雪が積もっている頃なんですが、ピンポンってなったから玄関を開けると誰もいなくて足跡もないとか。

嶺内 !!!

山本 でも、私だけ見てもいないし聞いてもいないし。お祖父ちゃんを感じたことがないんですよ。母も妹も「なんか物音したよね。あ、そういえば命日じゃん!」みたいなことを言うんですが。確かに「我が道を行く」みたいな人だったから帰ってきてもおかしくないとは思うんですが。でも、私は見たことはないので、家族全員を嘘つきだと思っています(笑)。

嶺内 希望さんとしては見てみたいんですか?

山本 いやぁ、別に(笑)。

――嶺内さんはそういった体験がありますか?

嶺内 比べたら全然あれかもしれないですけど、1か月くらい前に夕方、ひとりで家にいたら、iPhoneのSiriがいきなりププンって立ち上がって。「何も言ってないんだけどな」と思って見たら、「Hey!」みたいなのが一瞬出たんです。そしたらそれが消えてから「おやすみなさい」って出て……。「AI、怖い」って思いました。

山本 えーっ!

嶺内 調べたらそういうことってあまりないみたいで。でも、私も霊感は全然ないので、「たまたまだったんだろうな」と思ってます。

――その時、部屋にいる誰かが「Hey Siri」と言ったということですよね。

嶺内 いやいやいやいや! 言ってないですから!!

山本 (笑)。

――ありがとうございました!(笑)



(取材・文/清水耕司)

【配信情報】

■約束の七夜祭り

・2018年7月7日19時より配信スタート。

・XFLAG ANIME公式チャンネルURL:#

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