実は雪ちゃんが一番の●●だった!? 「ちおちゃんの通学路」細川雪役・本渡楓インタビュー

巷で話題の新感覚エクストリーム登校コメディ「ちおちゃんの通学路」が2018年7月より放送開始! 誰とでも仲良くなれる性格ゆえに、ちおちゃんたちとは住む世界が違う(!?)「スクールカースト最上位」の存在である彼女には、ある秘密が……? 細川雪を演じた本渡楓さんにお話をうかがってきた!


共感できることがたくさん! の雪ちゃん

――まずは、雪のキャラクター紹介をお願いします。

本渡楓(以下、本渡) 雪ちゃんはちおちゃんのクラスメイトで、ちおちゃんとは普段はあまり接点のない子なのですが、ある日通学路で彼女に声をかけるところから物語に深く関係していきます。雪ちゃん自身はいつも自然体で、その雰囲気が周囲の人気を集めて結果的にスクールカーストの上位に押し上げたんじゃないかと思います。

――陸上部に所属しているのもポイントですよね。

本渡 セパレート式の露出度の高いユニフォームを着て部活に励んでいるのですが、アニメのPVではなぜか通学路でユニフォーム姿の雪ちゃんが出てくるんですよね。皆さんも最初は「お、いい子がいるじゃん」と思われるかも知れませんが、それをいい意味で(?)裏切れればと思っています。

――雪とご自身で似ているところはありますか?

本渡 まずは髪が短いところですね(笑)。あと、実は走るのが結構好きで、学生時代は部活前にいつも「30分間走」というものをやっていたのでスタミナには自信があります! あまり大きい声では言えませんが、共感できるところはたくさんありました(笑)。

――原作を読んだ感想をお聞かせください。

本渡 ギャグ作品であることは間違いないと思うのですが、言い表すのが難しいですね……。「すごい描き方をされているな」というのは感じました。ちおちゃんたちがすごい体勢をしているシーンや、かわいい表情をしていたかと思えば次のページでえげつない表情になったり。キャラの表情の崩しがいのある(笑)作品だと思いました。

――アドリブ力も試される現場だとお聞きしました。

本渡 そうなんです! 毎話、「アイキャッチ」と「次回予告」があるのですが、いつもアフレコ現場に来てから「じゃあ●●さん、お願いします」と指名されるんです。物語の流れで演じるのか、あくまでもキャラクターを崩さずにいくのかなど、毎回頭を悩ませていました。私も、雪ちゃんとしていかに攻めていけるかをすごく考えながら臨みました。

回が進むにつれて、稲垣監督からも「もっと面白いの、いける?」みたいなディレクションが飛んできたりして、戦々恐々としつつ(笑)、すごくやりがいのある現場でしたね。

――印象に残っているエピソードはありますか?

本渡 雪ちゃんがランニング仲間のダイエットを成功させたというエピソードがあるのですが「たまたま道を走っていて知り合った人に、そこまで親身になって大丈夫かな……?」と少し心配になるくらいでした。その人ともうひとりがダイエット方法をずっとしゃべっているアドリブシーンがあったのですが、それがちゃんとした理論に基づいていて「そうなんだ、私も試してみよう」と思いました(笑)。



うれしい歌詞のOPテーマ!

――では、ご自身も歌唱に参加しているOPテーマ「Danger in my 通学路」を最初に聞いた時の感想をお願いします。

本渡 最初は正直「別の音楽フォルダを開いてしまったかな?」と思うくらいイメージとかけ離れた楽曲だったのですが(笑)、作品同様、非日常感がすごく出ていたので、どこかしっくりくるところはありました。

――実際に歌ってみていかがでした?

本渡 私より先にちおちゃん役の大空直美さんと真奈菜役の小見川千明さんがレコーディングされていたので、録ったものを聴かせていただいたのですが、とてもノリノリで歌われていて。そこに雪ちゃんとしてどのように入っていけばいいのかとても迷ってしまったのですが、私、雪ちゃんのことは「ちおちゃんの通学路」では「普通」だと思っているんです。アイドル性があるわけではなく、ただ気さくに振る舞っているだけでクラスの人気者になっていると言いますか。

――スクールカースト下位(笑)の2人は、シャウトもすごかったですよね。

本渡 お2人とも本気で歌われていてすごかったです(笑)! 私としては「もっと赤裸々に生きたいんです」という部分が雪ちゃんをすごく意識した歌詞になっていて、すごくうれしかったです。

――本渡さんの通学路の思い出はありますか?

本渡 高校時代には今の仕事に興味を持っていたので、周りの音が聴こえないくらい雨が本降りの日は自分の方向に向かってくる車を「敵」に見立てて「えい! てい! てい!」みたいなかけ声で「攻撃」の練習をしていました。今思うと、ちおちゃんみたいな行動をしていましたね……(笑)。

――ちおちゃんはひたすら洋ゲーをプレイしていますが、これまでに何かに打ち込んだことはありますか?

本渡 私、凝り性なところがありまして……。アニメ作品が終わる際に、お世話になったスタッフさんに色紙をプレゼントすることがあるのですが、とある作品で私が率先してやることになったんです。何を思ったか冊子を作って1ページごとにキャストさんからサインやメッセージをもらい、自分のキャラクターに対する主観や感想なども入れつつ、それを3冊作るということをしたんです。

生活に影響が出るくらい大変だったのですが、最終的に周りの皆さんにも手伝ってもらい、何とか完成しました。今となってはいい思い出です。

――最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

本渡 この記事をご覧の皆さんは「ちおちゃん」を何話までご覧になったのか? ニヤニヤしながら想像しています(笑)。私は、ちおちゃんに対しては「あんなに生き生きとした毎日が送れてうらやましい」という憧れを持っていまして。自分の夢を実現しようと思ってからは周りの目を気にしなくなったのですが、それまではちおちゃんのように人目を気にして過ごしていた部分があったので、もっと早く自分を(いい意味で)さらけ出していれば、たくさんの友達と楽しい通学路ライフを送れたんじゃないかと思うことがあります。

雪ちゃん役としては、とにかく「最後まで観てください」のひと言ですね。そこに至るまでの過程でも、少しずつ種をまいていますので、そこも注目していただきつつ(笑)、よろしくお願いします!

(取材・文/佐伯敦史)

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