「Anime Expo 2018」北米ジョジョファン3400人が第5部「黄金の風」に熱狂!「ジョジョの奇妙な冒険」イベントレポート

2018年10月に放送が決定している「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズのTVアニメ第5部「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風」のイベントが、北米最大のアニメイベント「Anime Expo 2018」にて開催された。

「ジョジョの奇妙な冒険」(集英社ジャンプ コミックス刊)は、荒木飛呂彦さんによる累計発行部数1億部を超える大人気漫画。2012年~2013年に第1部&第2部が、2014年~2015年に第3部「スターダストクルセイダース」が、そして2016年4月には第4部「ダイヤモンドは砕けない」がTVアニメ化されており、原作連載開始30周年を迎え、各所で盛り上がりを見せている。6月21日にTVアニメ化が発表された「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風」は、シリーズの第5部にあたる作品。物語は第4部から2年後のイタリアを舞台に、ギャングスターを夢見る主人公“ジョルノ・ジョバァーナ”やその仲間たちの生き様を描き、シリーズファンからも高い人気を誇っている。

これまでTVアニメ第1部から第4部までのディレクターを務めてきた津田尚克さんは、本作では総監督に就任。監督は、木村泰大さん、髙橋秀弥さんの2名が担当し、シリーズ構成は第4部までと同様に小林靖子さん、キャラクターデザインには、メインスタッフとしてはシリーズ初参加となる岸田隆宏さんがそれぞれ就任。そしてアニメ―ション制作は引き続きdavid productionが担当する。
⇒2018秋アニメ


今回、2018年10月に放送が決定している「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズのTVアニメ第5部「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風」のイベントが、北米最大のアニメイベント「Anime Expo 2018」にて開催された。

オフィシャルレポートが到着したので紹介する。

【オフィシャルレポート】※敬称略

毎年熱狂的なファンが集結するViz Media主催の「ジョジョの奇妙な冒険」パネルが、今年もアメリカ・ロサンゼルスにて開催されたAnime Expoで実施され、イベント最大規模のホールには3400人 の北米のジョジョファンが集結した。


ステージの進行を務めるのは、「ジョジョの奇妙な冒険」原作コミックスの英語版の元担当編集者、Viz Mediaのウリアン・ブラウン氏と現担当編集で同じくViz Mediaのデイビッド・ブラザー氏の2人。


まずは、国立新美術館(東京)での「荒木飛呂彦原画展 JOJO 冒険の波紋」開催に向けて準備中の、原作者・荒木飛呂彦氏からのビデオメッセージの上映後、北米で展開されているグッズや購入特典の紹介が行われた。

続いて、実写劇場版映画「JOJO Live Actionダイヤモンドは砕けない第1章」の北米公開決定を発表すると会場から大きな歓声に沸いた。

そしてゲストコーナーへ。会場が温まったところで、日本から、これまでのアニメシリーズで監督を務め最新作「黄金の風」では総監督に就任した津田尚克氏がゲストとして登場。

登壇した津田氏は、「いっぱいの人にびっくりしています。めちゃめちゃ嬉しい気持ちでいっぱいです。今日は一緒に楽しめたらと思っているので、よろしくおねがいします」と会場を埋め尽くすファンの姿に圧倒された様子で挨拶をした。


ここからは津田氏へのインタビューコーナー。1つ目の質問は“監督としての典型的な1日について教えてください。具体的にどのような事をされていますか?”という質問に対しては「朝、寝て、昼に起きて、仕事をして、帰って寝ています。

その空いた時間にアニメを見たりしています」と返答すると、会場のファンからは笑いが起こった。

次の “ジョジョのオープニングとエンディングはどちらも非常に豪華ですが、このような強烈な印象に仕上げた背景について教えていただけますか”という問いに、「オープニングは“予感”、エンディングは“余韻”だと思っているので、オープニングを観て「始まるぜ!」、エンディングでは「終わっちゃった…」という気持ちになるように心がけています」という持論を展開すると、会場からは大きく頷くリアクションが多く見られた。続いての質問は“一番好きなスタンドはどれですか?また、アニメを制作する際に能力を使えるとしたらどのスタンドを使いますか?”というもの。

好きなスタンドについては、第5部のゴールド・エクスペリエンスと迷わず回答。使いたいスタンドは、絵コンテを描くのに役立つヘブンズドアーと答え、ファンの笑いを誘った。

また、音楽に関する“作中で使用する音楽は荒木飛呂彦氏と相談しているのですか?”という質問には「特にエンディングは、荒木先生が執筆する際に聞いていた洋楽の中から選ばれています」と回答。
“好きな曲は?”とウリアン氏が客席に問いかけると様々な曲名を上がったが、圧倒的に多かったのは第1部・第2部のエンディングとして起用され、リバイバルヒットとなったyesの「Roundabout」。
津田氏も「日本には、ジョジョが放送されるまで「Roundabout」を知らない人も多くいました。知っている人もなんでいま「Roundabout」なんだろうと思ったと思います」と当時を振り返った。ちなみにお気に入りの曲を聞かれるとPat Metheny Groupの「Last Train Home」を挙げて「泣けるよね」とコメントした。

続いては、アニメの表現方法に関する設問で、“漫画のようなサウンドエフェクトが特徴的ですが、どのようにしてこのアイデアが生まれたのでしょうか?”と聞かれると、津田氏は「漫画の表現をそのまま持ってきました。普通のアニメなら音がなっているのになんで字が出るんだよって言われてしまいますが、この作品は、音を文字で描くことにより完成されている作品なので、アニメで原作を表現しようと思ったら欠かすことはできませんでした」と回答した。

津田氏へのインタビューコーナーの最後に、第5部「黄金の風」について「これまでのジョジョの中でも重いテーマになっています。一緒に走り抜けにもらえると嬉しいです」とコメントすると、ウリアン氏から、Viz Mediaから第5部「黄金の風」の北米での配信決定が発表された。


津田氏へのインタビューコーナーの後は、Dio役のパトリック氏、アブドゥル役クリストファー氏、東方仗助役ビリー氏の3人の北米版の声優も加わってトークと、一般参加者によるコスプレコンテストが行われる等のコーナーが続き、お待ちかねの「ジョジョの奇妙な冒険黄金の風」の第1話のスクリーニングへ。大画面に映像が映し出されると会場が大歓声に包まれ、国外ではフランスでのインターナショナルプレミアに続くUSプレミアが始まった。アニメのキャラクターの一挙手一投足に歓声や悲鳴にも近い声を上げる北米のファンたち。上映が終わると大きな拍手が送られて、Viz Media「ジョジョの奇妙な冒険」パネル&USプレミアは、興奮の余韻を残し大盛況のうちに終了となった。


【作品情報】※敬称略
■TVアニメ「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風」

<放送情報>
2018年10月より放送開始予定


<スタッフ>

原作:荒木飛呂彦(集英社ジャンプ コミックス刊)
総監督:津田尚克
監督:木村泰大・髙橋秀弥
シリーズ構成:小林靖子
キャラクターデザイン:岸田隆宏
総作画監督:石本峻一
スタンドデザイン・アクション作画監督:片山貴仁
プロップデザイン:宝谷幸稔
美術設定:滝れーき・長澤順子・青木薫
色彩設計:佐藤裕子
美術監督:吉原俊一郎・加藤 恵
撮影監督:山田和弘
編集:廣瀬清志
音響監督:岩浪美和
音楽:菅野祐悟
アニメーション制作:david production


<キャスト>

ジョルノ・ジョバァーナ: 小野賢章
ブローノ・ブチャラティ: 中村悠一
レオーネ・アバッキオ: 諏訪部順一
グイード・ミスタ: 鳥海浩輔
ナランチャ・ギルガ: 山下大輝
パンナコッタ・フーゴ: 榎木淳弥


(C)LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会

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