【インタビュー】ソロデビュー10周年を越えて、織田かおりが初のベストアルバムをリリース!
昨年にソロデビュー10周年を迎え、4thアルバム「Gift」をリリースした、実力派シンガー・織田かおり。それに続いて、初のベストアルバムとなる「THE BEST -REPLAY-」が発売されることになった。数々のゲーム、アニメ主題歌を歌ったきた彼女ならではのキャッチーな曲が集まった、長年のファンにとっても新たなリスナーにとってもうれしい1枚。彼女のヒストリーを感じさせるこだわり抜いたベストアルバムとなった。
ターニングポイントとなった曲を中心に選びました
──ベストアルバムというのは、今まで聴いたことのない人が手に取るのに最適な盤だと思います。織田さんにとっては、これが初のベストになるんですよね?
織田 はい、初めてです。去年、4枚目のアルバム「Gift」を10周年のアニバーサリーでリリースして、10周年というものを感じた1年だったので、それを越えて、「じゃあ、次はベストアルバムを出しますか?」とレーベルから声をかけていただいたのがきっかけです。私の最初の感想は、「え、いいんですか?」という感じでした(笑)。
──うれしいよりも、驚きのほうが先だったと。
織田 そうですね。ベストアルバムは自分から出したいですと提案するものではなく、周りのスタッフさんや音楽を聴いて下さっている方々から求められて出すものという印象がなんとなく私の中にはあって、ベストアルバムを求められるような活動を自分はやってこられたということかなと、ちょっとだけ自信が持てました。
──ベストアルバムのタイトルは「THE BEST -REPLAY-」と、すごくシンプルです。
織田 わかりやすくていいでしょう?(笑) ベストアルバムは、今まで出してきた曲を改めて聴いてもらうアルバムなので、「REPLAY」かなと。いろいろ悩んだ結果、シンプルなタイトルに行き着きました。初めて私の曲を聴く方には、こんな曲を歌ってきたんだって伝わりやすいと思いますし、多くの方に、今後もずっとリプレイしていただけるような1枚になったらいいなという願いもこめて、このタイトルに決めました。
──全16曲が収録されています。選曲をするうえで考えたことはなんですか?
織田 シングルを中心に集めたとして、それが果たして私のベストと言えるのかという疑問が最初にあって、選曲には悩みました。過去にやってきたことが今に繋がり、未来に続いていくという通過点としてのベストアルバムだと思ったので、私のターニングポイントになった楽曲を優先して選んでいくことにしました。
──曲順は、楽曲の発表順ではないですよね?
織田 はい。通して聴いて、気持ちいいと思った順です(笑)。
──たしかに通して聴くと、似たタイプの曲を繋げつつ、徐々に楽曲の印象が変化していくという全体の流れを感じました。最も初期の曲は、2曲目の「Brilliant World」ですね。ゲーム「ルミナスアーク」の主題歌です。
織田 はい。2007年3月にリリースしたソロデビューシングルです。ソロデビューはもちろん大きなターニングポイントなので、この曲は入れなければと思いました。
──「Brilliant World」にはどんな思い出がありますか?
織田 レコーディングした段階では、ソロデビュー曲になるとは思っていなかったので、意気込み過ぎることなく録れた曲です。当時はジャズを歌ったり、Sound Horizonに参加していた頃なので、ポップスを歌うことのほうが私にとってはイレギュラーだったんです。だから、今聴くと初々しさを感じますね。でも、ほかの収録曲と比べてボーカルが幼な過ぎるということもなく、うまくなじんでくれたなと思います。ライブでもよく歌う曲ですが、今はバンドアレンジで激しさのある曲に生まれ変わってるんです。
──むしろ、今、原曲を聴くと新鮮というか。
織田 そうですね。涼しげな印象があって。
──15曲目の「Calling」も初期の曲です。
織田 はい。この2曲はどちらも2007年にリリースした曲です。「Calling」はTVアニメ「バッカーノ !」のエンディングテーマでした。この曲は梶浦由記さんの作詞作曲ですね。梶浦さんのライブに出演した際、梶浦さんがMCで、私の歌声は達観しているように聞こえるので、KAORIボーカルの曲はそういうイメージで作ることが多いというようなことをおっしゃっていたんです。たしかに「Calling」もそうだし、梶浦さんのプロジェクトでFictionJunction KAORIとして歌った「花守の丘」や「dream scape」もそうだったなと思って。「Calling」をレコーディングした時はまだ10代だったんですけど、梶浦さんの歌詞と曲に引っ張られて私の歌声も大人っぽくなっていて、今聴いても全然幼さを感じないんです。
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