バラエティ豊かな作品群による乱戦を制した作品ははたして? 「観たい2020秋アニメ人気投票」結果発表!

2020年9月8日(火)~9月22日(火)の期間で開催されていたり、アキバ総研公式投票企画「来期は何を観る!? 観たい2020秋アニメ人気投票」。その結果が出たのでお伝えしよう。


10月から始まる2020年秋アニメは、新型コロナウイルスの影響を大きく受けた春シーズン、夏シーズンに比べると放映作品数も増加しており、半年ほど混乱を極めたアニメ業界も、ようやく平常運転に近づいてきたという印象を受ける。放映される作品もバラエティ豊かで、人気作品の続編を中心に、人気コミック・ラノベのアニメ化作品、完全新作となる意欲作、昔懐かしアニメのリバイバル作品など、非常に的が絞りづらい状況だ。そんな中で、放映前の期待値が高かった作品はどんなものになったのだろう。さっそく、ベスト10作品の顔ぶれを見てみよう。

1位:「憂国のモリアーティ」(152票)
2位:「魔女の旅々」(66票)
3位:「ハイキュー!! TO THE TOP(第2クール)」(63票)
4位:「呪術廻戦」(58票)
5位:「戦翼のシグルドリーヴァ」(52票)
5位:「第501統合戦闘航空団 ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN」(52票)
7位:「ご注文はうさぎですか? BLOOM」(42票)
7位:「魔法科高校の劣等生 来訪者編」(42票)
9位:「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」(39票)
9位:「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIII」(39票)


この結果を見ると、まさにさまざまなタイプの作品が入り乱れており、今秋アニメのラインアップ状況をそのまま反映したような気がする。そんな乱戦とも言える状況の中で、見事ダントツ1位となったのは、「憂国のモリアーティ」であった。


「憂国のモリアーティ」は、集英社「ジャンプSQ.」にて連載中の人気漫画をアニメ化した作品。19世紀末のイギリスを舞台に、かの名探偵、シャーロック・ホームズの好敵手として登場する“犯罪卿”モリアーティを主人公に据えたクライムサスペンスだ。アニメーション制作をProduction I.Gが担当し、シリーズ構成に岸本卓さんが名前を連ねるなど、スタッフ陣も豪華。美青年の主人公、ウィリアム・ジェームズ・モリアーティは斉藤壮馬さんが声を担当するなど、まさに王道とも言うべき安定感で、見事トップの座を勝ち取った。


続く2位以下の作品はかなり票数差が少なく、いずれも接戦という展開になった。66票で2位となったのは、「魔女の旅々」。元々は、2014年に白石定規さんがkindleで自費出版した同名小説を原作とし、その後加筆修正を行いながらライトノベル(GAノベル)として文庫化され人気を得たという異色の経緯を持った作品である。旅を続ける魔女・イレイナが、その道中で出会うさまざまな人々との出会いと別れを描く。シリーズ構成に筆安一幸さんを迎え、アニメーション制作は、「はるかなレシーブ」や「社長、バトルの時間です!」を手がけたC2Cが担当する。


そして2位の「魔女の旅々」とわずか3票差で3位となったのは、人気作品の続編「ハイキュー!! TO THE TOP(第2クール)」である。今さら言うまでもない、人気の同名バレーボールマンガを原作としたアニメ作品で、そのアニメーションのクオリティには定評がある。奇しくも1位の「憂国のモリアーティ」と同じ、Production I.G+岸本卓さんという組み合わせであり、2つの作品で大活躍ということになった。いよいよ春の高校バレー全国大会も佳境を迎える!!


惜しくもベスト3には入らなかったが、続く4位につけたのが、こちらも人気コミック原作をアニメ化した「呪術廻戦」であった。下馬評では1位との呼び声も高かった本作は、週刊少年ジャンプで人気連載中の正統派呪術バトル作であり、アニメ化が期待されてきた作品でもある。アニメーション制作は、近年話題作を数々制作しているMAPPA。榎木淳弥、内田雄馬、瀬戸麻沙美、小松未可子、内山昂輝、関智一、津田健次郎、中村悠一、諏訪部順一といった豪華声優陣の演技も見どころだ。


続く5位は同票で2作品がランクイン。しかもいずれも美少女達が活躍するミリタリーものということになった。「戦翼のシグルドリーヴァ」は、A-1 Picturesが手がける完全オリジナルアニメ作品。「Re:ゼロから始める異世界生活」の長月達平さんがシリーズ構成・脚本を手がけ、キャラクター原案は「魔法少女リリカルなのはViVid」の藤真拓哉さんが担当。「ガールズ&パンツァー」の鈴木貴昭さんが世界観設定・設定考証を務めるという、こちらも豪華スタッフ陣によるコラボが見どころ。もういっぽうの「第501統合戦闘航空団 ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN」は、人気シリーズ「ストライクウィッチーズ」の最新作。501統合戦闘航空団「ストライクウィッチーズ」のメンバーが再び召集され、今度はベルリンを舞台にネウロイとの戦いを繰り広げていく。


さらに7位も同票で2作品が並んだ。いずれも人気作品の続編となる。「ご注文はうさぎですか? BLOOM」は、日常ゆるふわ系で人気を呼んだ「ご注文はうさぎですか?」の続編。いっぽうの「魔法科高校の劣等生 来訪者編」は、「さすおに」などの名言を生んだ、魔法ファンタジー学園もの「魔法科高校の劣等生」の続編となる。いずれの作品も、第1作の放映から少し時間が経ってからの続編登場となるので、久々にあの独特な世界観に浸りたいという人も多いのではないだろうか。


最後の9位もまた同票で2作品がランクインした。まず、「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」は、同名のファンタジー系ライトノベルを原作とする新作アニメ。科学技術が高度に発達した機械仕かけの「帝国」と“魔女の国”と恐れられる「ネビュリス皇庁」の2国を舞台に、それぞれの英雄であるイスカとリスリーゼが宿敵でありながら惹かれあうという物語だ。いっぽうの「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIII」は、人気アニメ「ダンまち」シリーズの最新作。冒険者として成長を続ける主人公ベル・クラネルと、ベルを陰ながら支える女神・ヘスティアとのやり取りはもはや伝説的。今回も、2人を中心としたさまざまな冒険が繰り広げられる!


といったわけで、投票結果から人気のベスト10作品をざっと見てきたが、人気作品の続編作品から、話題豊富なコミック&ラノベ原作の新作、完全オリジナル作品まで、実に多岐にわたるバラエティ豊かな作品がそろった。ぶっちぎりで人気という作品がない代わりに、ゆっくり楽しんでみることのできそうな良作が数多くそろった2020年秋アニメ。皆さんも、これを参考に、いろんな作品に触れてみていただきたい。


なお、11位以下の結果は下記をご覧いただきたい。

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