時は来た! Xboxの逆襲撃が始まる! ジャンクハンター吉田がXbox Series X/Sを大いに語る!【極めよ、Xbox道!第6回】
コロナ禍のおかげで半年ほどエンタメワークを自粛し、ワタクシの中のペルソナ、というか本名で交通ジャーナリスト業務(こっちが今は本業ですけどね)をマジメに行なっておりましたが……いよいよ、「Xbox Series X」(相変わらずマイクロソフトはネーミングセンスがヒドいけど)が11月に発売されるというので、ここで連載復活して立ち上がらないと新型Xboxの販売促進につながらないだろう!
と、勝手に応援を続けている手前、本気を出す時が来ましたよ! 目覚めよ、Xbox! ライジングXbox!
というわけで2020年11月10日に、待望のXbox Series Xが発売となりますが、最大のライバルこと、ソニーの新型ゲーム機「PlayStation 5」(以下、PS5)に話題を奪われてしまい、毎度のことながらマイクロソフトの日本法人は宣伝PRがヘタクソすぎて、日陰的存在なことにファンは涙目状態。が、しかし!
冷静になってください。PS5よりもXbox Series Xのほうがはるかに高性能であり、最大のアドバンテージは下位互換で過去のXboxシリーズのゲームが、素晴らしいエミュレーション技術で遊べるわけですよ。初代Xboxのゲームなんて頼んでもないのにHD化されてしまうし(嬉しいけど)、Xbox Series Xを買ったその日から過去の遺産が堪能できることをお忘れなく。
新型Xboxのために開発された「Xboxヴェロシティアーキテクチャ」なる最新の技術を駆使し、ゲームのデータ容量の大幅圧縮だけではなく、読み込み時間の短縮も可能となり(1TBのSSDの効果もあり!)、Xbox Series Xのハイパフォーマンスを、PS5に負けじとこれでもか、と魅せてくれます。
PS5の難点はPS4のみの後方互換。検証した結果。10本だけがPS5で起動できないというのは立派。が……4,000本以上もあるPS4のゲームソフトの全てをエンディングまでちゃんとプレイしているとは思えないので、最後までちゃんと遊べるかは未知数なところ。
まぁ、当然常にアップデートして対応するのでしょうが、その点で言えば、Xbox Series XはXbox One時代から下位互換を実装しながら開発されていたわけで(PS Nowに加入すればPS3のゲームは一応遊べるけども)、PS5と比較して圧倒的にユーザー無視をしていないことに注目するべき。
かつてソニーは「PlayStation Classic」なる、別名「PSミニ」のエミュレーションに大失敗し、購入したユーザーたちを落胆させたことを決して忘れてはいけません。今の開発陣では、初代PSのゲームのエミュレーション技術をうまく開発できなかったことを露呈してしまったのです。ワタクシはそれ以降、ソニーの技術力は素晴らしいけども、PS生みの親である久夛良木健さんを追い出してからのソニー陣営は、後方互換に対し熱量が少なくなっているのだろうと考えてしまいました。久夛良木さん最後の遺産、初期型「PS3」がPS、PS2の後方互換をできたことがいかに素晴らしかったかを、Xbox Series Xに触れると思い出すはずでしょう。当初、海外ではPS5もPS1~4まで全ての機種で後方互換できるかもしれないと噂になっていたものの、ふたを開けてみたらそれはただの噂だったので、テレビの周りにはまだ各PSハードを片付けることができずにいるという現実を突きつけられた次第。
そこで米国の友人何人かに、PS5とXbox Series Xについての期待をうかがってみたところ、以下のような回答をいただきました。
「アメリカ人はオリジナルXbox(初代機)の頃から数多くのファンを獲得しているので、圧倒的に新型Xboxのほうに期待している者が多い」
「アメリカで生まれたゲーム機だからこそ、Xbox Series Xが北米エリアにおいてはビデオゲーム戦争の覇者になるはず」
「ハリウッド映画の多くが劇中でXboxのゲームに触れているシーンばかりなんだよ。日本と違い、こちらはビデオゲームと言えばXboxだから、PS5よりもXbox Series Xが売れると思う。PS関連が劇中で出てくるのは、基本ソニー・ピクチャーズの映画しかないよ」
「オリジナルXbox、Xbox 360と過去のタイトルが遊べる後方互換が可能なのが今のXboxハードなわけで、これ以上にないほどユーザーを大切にしてくれているので、Xbox Series Xを年末までには購入予定」
「PS5もXbox Series Xもそうだが、きれいになったグラフィックとか本当にどうでもいい。任天堂のゲーム機で遊べないようなハードコアな内容のゲームが遊べればいいんだよ。グラフィックの向上うんぬんは、ハードウェアメーカーのマスターベーションで興味ない。そういう意味では後方互換があるXbox Series Xが充実しているから、Xbox One Xを買ってからそんなに日が経過してないけども、近いうちに購入したいと思う」
「日本でPS5で盛り上がっているのは、それはソニーが日本の会社だからだろ? ローンチされるゲームソフトのラインアップが弱すぎるので、アメリカ人にはまだ様子見っていうゲーマーも多いよ」
「まだPS4もXbox Oneも普通に遊べているので、いい加減にハードウェアウォーズでゲーム界隈をあおり立てるメディアにはうんざりだよ。両方とも買うつもりは今のところない。普及価格になってから購入は考える」
これらの意見をもらって気が付いたのですが、日本と米国ではゲームユーザー側に相当な温度差があるんですね。Xboxユーザーはアメリカ人中心というのは昔からだったので理解はしていたのですが、国民性の違いがここまで出ていたとは驚き。日本ではソニーブランドの方ほう、圧倒的シェアがあるので、PS5に軍配が上がるのは想定内だけども、マイクロソフトはXbox 360まではプロモーションに力を入れてがんばっていたのをもう一度思い出してもらいたいね。Xbox One以降、というか「Xbox Oneって何?」と言うライト層のゲーマーも日本にはいるぐらいだし。
とは言え、11月10日に発売されるXbox Series Xが49,980円(税別)で、ディスクレスの「Xbox Series S」が29,800円(税別)、2日遅れの11月12日に発売されるPS5が49,980円(税別)で、ディスクレスの「PS5デジタルエディション」が39,980円(税別)と、ワタクシは50,000円オーバーな価格で勝負してくるだろうと思っていたので、あまりにも価格が安すぎてビックリ。ハイスペックのゲーミングPCと比べたら激安すぎてしまい、1台売っても利益なんてほぼ出ないのではなかろうか……と心配にもなります。
価格競争でもマイクロソフトはソニー側をけん制して、急遽Xbox Series Sを3,000円安くしてくれたりして消費者側は嬉しいけど、古くからのXboxファンからしたら価格を安くする前にXboxのブランディングにしっかりお金使って、日本国内でもソニーに負けないぐらいのシェアを獲得してほしいと願っているんですよ。
そんなワタクシですが、あえなくPS5の争奪戦に負けてしまい、Xbox Series Xに関しても発売日発表の数時間後の深夜0時から突然予約開始という、こちらは何も準備できてない状態で展開されてしまったので予約できず(残念ながら予約開始当日は夕方から翌朝まで仕事で外出していた)、数年ぶりに“ Xbox”なるキーワードがバズるというビッグウェーブにも乗れず落ち込んでいたところ、PS4でいつも「プレデター ハンティング グラウンズ」のオンラインマルチプレイで対戦している親しいフレンドが、なんと予約できたと言うので、「転売屋に手渡るぐらいなら吉田さんへ」と譲ってもらえることに。
PS4のフレンドからXbox Series Xを譲り受けるというソニーにとってはなんとも皮肉な展開になってしました。いや~、PS4も遊んでいてよかった! ありがたや、ありがたや♪
(文/ジャンクハンター吉田)
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