【ラノベ風ゲームレビュー!】「つみゲ部!」 第3話 野球ビギナー3人組が打つ!投げる!恋をする!? 「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」の巻

ここは積木橋(つみきばし)大学ゲーム研究部。略して「つみゲ部」の部室。研究とは名ばかりで、部員たちが各々の積んでいるゲーム、いわゆる「積みゲー」を持ち寄り、ただひたすら遊ぶだけの部活動である……。

そんな「つみゲ部」の日常をゆったりまったり描く、ラノベ風ゲームレビュー連載!

◆つみゲ部 部員紹介◆
紺ノ下ゆま(こんのした ゆま) 主人公。19歳の大学一年生。明るく素直で礼儀正しいがちょっと天然な性格。ゲームは雑多に、カジュアルに、興味があるものをいろいろとやるタイプで、どんなジャンルのゲームでも毛嫌いせずに楽しむ。
駅丘沙遊里(えきおか さゆり) 大学二年生の20歳で、つみゲ部の部長。語りだしたら止まらない熱血ゲーマーで、ゲームの知識が豊富。昔のゲーム(ファミコン以前のマニアックなものもカバー!)から最新のゲームまで幅広い知識を持ち、話題作からマニアックなものまで気になるゲームはなんでも買う。でも、ゲームの腕前はイマイチらしい。
切島スイ(きりしま すい) 大学二年生の20歳で、つみゲ部の副部長。沙遊里とは大学一年の春に出会った。沙遊里の影響でゲームにハマり、今ではすっかりゲーマーになったギャル系女子。どんなジャンルのゲームでもちょっと触ったらコツを掴んですぐにうまくなる天才肌ゲーマー。

ある日の夕方。今日も今日とてゲームで遊ぼうと、一年生の部員・紺ノ下ゆまが部室へとやってきた。ゆまがドアを開けると、Nintendo SwitchのJoy-Conを握った部長・駅丘沙遊里と副部長・切島スイが、モニターの前で異様な緊張感を漂わせていた。

お、お疲れ様です~……えーっと……?

いくぞ~、沙遊里!

来い、スイっ!

画面に映っているのは、なにやら野球ゲームのようだ。

と、次の瞬間、画面の中のピッチャーが振りかぶって投球し、バッターが……空振った!

やってしまったぁーーっ!!

あっぶなぁ~!! 勝てた~っ!!

(部長さんもスイさんも、すごい白熱っぷり……!)

全力で悔しがる沙遊里と全力で喜ぶスイ。そんな2人を見ながら、ゆまは、そっと椅子に着席する。

あの、それで今日は、なんのゲームで遊んでるんですか……?

ううっ……本当に、本当に惜しかった……。

え、えと……。

あ、ゆまっち。今日はね、沙遊里が持ってきた「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」をやってたんだよー。

あっ、パワプロですね! 名前はよく聞きますけど、実際に目の前で遊んでるところは、私、初めて見ました。

実はあたしも、今日パワプロ初プレイなんだよねー。

へー! ゲーマーのスイさんが珍しいですね!

いやー、ってのもあたし、野球、正直あんま詳しくなくてさ。それで野球のゲームってちょっと手が出せなかったんだよね。

私だって野球ゲームビギナー感じゃ負けないぞっ!

声でかっ!

いや、そこ張り合うとこじゃないから。てかなに「野球ゲームビギナー感」って。

……コホン。まあ、とにもかくにも、今日は「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」をやっていくぞ!

はいっ♪

Switchは「おすそわけ」、PS4は「PSVR」に対応! 白熱の対戦モード!

パワプロとは、言わずと知れた定番野球ゲーム「実況パワフルプロ野球」の愛称だ。この「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」は、そんなパワプロシリーズの最新作なんだ。

パワプロって、結構、昔からあるシリーズなんですよね?

うむ。第1作は、1994年にスーパーファミコンで発売された「実況パワフルプロ野球'94」だ。つまり、25年以上もの歴史があるシリーズということだな。

なるほどー、あたしらが生まれる前からあったんだね。

おふたりが遊んでるところをちょっと見てましたけど、実況のボイス、すごい臨場感でしたね!

うむ。なにせ担当しているのは本物のアナウンサーだからな。

えっ、そうなんですか!

実況アナウンスに、観客席の声援とか球場のアナウンスとかも合わさって、ほんとに野球中継見てるみたいなリアリティがあったね♪

さっき部長さんとスイさんが遊んでたのは、対戦モードですか?

勘がいいじゃないか、ゆま! さすがはつみゲ部次期部長だな!

お、大げさですよ部長さん!

とか言いつつ、ちょっと照れてるゆまっち可愛いじゃん♪

う、うぅ~……。

Switch版は、私たちが遊んでいたようにJoy-Conを「おすそわけ」して対戦できるのが特徴だな。いっぽう、PS4版は一部のモードで「PSVR」に対応していて、実際に球場にいるような驚愕の臨場感が味わえるようになっている。

どっちにも、ならではの魅力があるんだね。

それにしても、さっきの対戦、すっごく盛り上がってましたね♪

そうなんだ! 聞いてくれ、ゆま! あと少しで私は、スイに勝てるかもしれなかったんだっ! あと少しでっ! あと少しでっ!!

おっ、落ち着いてください、部長さんっ!

あのね、6回ウラであたしが3ランホームラン打って、4対1で勝ってたんだよ。でも、9回表でさ……。

ツーアウトまで追い込まれた私が、タイムリーヒット、さらにタイムリー2ベースヒットまで繰り出し、4対3まで追い上げたんだ!!

えーっ! そんなドラマチックな試合を繰り広げてたんですか……!

なんとかギリギリ抑えてあたしが勝ったけど、正直、初めてゲームで沙遊里に負ける可能性あるかもと思って焦ったよ~。

スイさん、野球ゲームは手を出してなかったって言ってましたけど、しっかり楽しめてたんですね♪

うん、実はねー、操作オプションに「フレッシュ設定」っていうのがあって、これ使ったらタイミングよくボタンを押すだけのお手軽操作になるから、野球ゲーム初心者のあたしたちでもラクラク遊べたんだよね。

へー! それ、いいですね!

うん、めっちゃ対戦面白かったよ♪ でもね、ゆまっち。「パワプロ2020」の魅力は、対戦モードだけじゃないんだよねー。ね、沙遊里?

勝ちたかった……スイに……ゲームで……勝ちたかった……。

いや、ずっとヘコんでんじゃん。

部長さん、よっぽど悔しかったんですね……心中お察しします……。

パワプロシリーズ史上最大級! 遊び尽くせないほどの圧倒的ボリュームに驚愕!

さて、気を取り直して、ここからは「パワプロ2020」の魅力について存分に語らせてもらうぞ。対戦の面白さもさることながら、今作の魅力はその圧倒的なボリュームにあるんだ。

さっきチラッとメニュー画面見たけど、すっごいたくさんモードあったよね。

ストーリーを楽しみながら選手を育成する「サクセス」、歴代シリーズのサクセスキャラたちが一堂に会し、空飛ぶ球場で超野球大会に参戦するという「パワフェス」、監督になって甲子園優勝を目指す「栄冠ナイン」などなど、やり込めるモードが存分に用意されているぞ。

空飛ぶ球場があって甲子園があって、ひとつの野球ゲームなのに世界観の幅が広いですね……!

歴代シリーズのキャラが出てくるとか、ファンには絶対たまんないやつだよね。

まだまだこんなものじゃないぞ。日本代表として東京2020オリンピックの金メダルを目指す「東京2020オリンピック」モードには、実際にオリンピックで会場となる球場が収録されていたり、現実のプロ野球の試合と毎日連動し追体験ができてしまう「LIVEシナリオ」というモードもあったりと、オリンピック好きやプロ野球ファンが楽しめるモードも充実しているんだ!

ゲームでオリンピックをひと足先に体験できちゃうんですね!

「LIVEシナリオ」、現実のプロ野球の試合と連動してるって面白そう。あたしの父さん、野球好きだから、誕生日にゲーム機と一緒に、ソフトプレゼントしてあげよっかなー。

わー、それ素敵ですね♪

(ゲームで繋がる親子愛……うむうむ、素晴らしいな、スイ……)

……沙遊里、なんで目潤ませながらうなずいてんの?

な、なんでもないっ! ちょっと親子愛に感動しただけだっ!

じゃあ、なんでもなくないじゃん!

でも、そんなにたくさんモードがあったら、どれから遊んだらいいか迷っちゃいますね……。

ふふふっ、任せろ! そんなゆまのために、最初に遊んでほしい、私のイチオシのモードについて語らせてもらうぞ!

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