【Steamゲームレビュー】子供の頃に一度は憧れた世界! ミクロの世界で冒険できるサバイバルゲーム「Grounded」

この連載では、PCゲームのプラットフォームとして今盛り上がっている「Steam」で遊べるオススメゲームを、「Steam」のコアゲーマーである、“すちーむまにあ”こと、辻村美奈が詳細にレビュー。その面白さを紹介していきます。


今回紹介するのは、「Fallout: New Vegas」や「Armored Warfare」など多数の人気ゲームを開発していることで有名なカリフォルニアの開発会社「Obsidian Entertainment」が制作した新作サバイバルゲーム「Grounded」です。今年6月には無料のデモ版も公開。フレンドと遊べるマルチプレイモードにも対応しています。

昆虫が苦手でも大丈夫! 蜘蛛の見た目のリアルさを5段階で調節可能


主人公を操作し、さまざまな謎を解きながら生き残るというサバイバルゲーム。舞台は自宅の裏庭で、主人公の少年・少女は、ある日突然小さくなってしまいます。いったい誰の仕業で小さくなってしまったのでしょう……。そして、その理由とは? ゲームを進めるうちに、これらの謎が少しずつ明らかになっていきます。


小さくなってしまった主人公にとって、裏庭は広大なジャングル。もちろん、危険な肉食昆虫もたくさん生息しています。Groundedでは、そんな昆虫たちのグラフィックや泣き声、仕草などが、とてもリアルに作り込まれています。


かわいい昆虫なら大歓迎ですが、ちょっとグロテスクな昆虫までリアルに作り込まれているのはキツイものがありますよね。そんな人のために、蜘蛛のデフォルメをLv1~Lv5まで細かく変える設定も用意されています。

ランドマークは「ガーデニングスコップ」 ユニークなミクロ世界


Groundedでは、ゲーム内の1分が現実の1秒。6時~20時が昼、20時~6時が夜と、昼夜がキッチリ分けられています。夜の間は、夜行性の危険な昆虫たちが活発になるのでとても危険。でもご安心を! 寝袋で眠ることで夜をスキップすることも可能です。


この裏庭は、枯れ葉地帯や湿地などさまざまなバイオームに分かれています。さらに各地域には、目印になるゴミや、昔なくした野球ボール、母親のガーデニングスコップなど、ミクロ世界ならではのランドマークがたくさん用意されています。


マップ内にはドーム状の研究拠点が複数あり、発見するとマップに記されます。研究拠点では、拾った資源の使い道やレシピを調べることができます。

ランドマークは「ガーデニングスコップ」 ユニークなミクロ世界


キャラクターには、のどの渇き・空腹・スタミナ・体力(HP)などのステータスがあり、常に画面左下に表示されています。


空腹とのどの渇きゲージは、片方が空になっても、もう片方が残っていれば大丈夫。しかし、どちらも空になると体力が減って死んでしまいます。食べ物は種類も多く、どこにでも落ちているので見つけやすいため、しっかり確保しておきましょう。虫の肉は腐るのが早いので、序盤は腐らないキノコが重宝します。


いっぽう、飲料水は葉っぱなどに付着しているのですが、数がそこまで多くありません。序盤で見つけるのは、なかなか大変です。なので、できるだけ拠点は水が手に入れやすい場所に作るのが理想です。


おすすめは、ジュースのゴミの近く。ここは安定してジュースがリスポーンするので安心です。


ちなみに、マップ内には水溜まりなどもあるのですが、汚水なのでお腹を壊してしまいます。喉は潤いますが、急激に空腹になってしまうのであまりオススメできません。

実際に遊んでみた


それではさっそく遊んでみようと思います。まずニューゲームを選択し、男女4人の中からキャラクターを選択します。見た目以外の性能は全員一緒です。


主人公が目を覚ますと何もかもが大きくなっていることに気付きます。ひとまず、チュートリアルに沿って探索していきます。探索をしていると怪しい装置を発見! 


ボタンを押してみると、レーザー光線が出てきました。3本あるレーザーのひとつが、遮るように生えている葉っぱのせいで途切れてしまっていたので、葉っぱをどけてみます。


ひとつのレーザーの光は弱く点滅しているので、そのレーザーの出どころを見に行ってみると、ダニが電源コードを噛み荒らしていました。


ダニを一掃し、装置の場所に戻ってスイッチをONにしてみると、ムービーが流れ、大きな紅葉の木にピンクのエネルギーのようなものが発生。紅葉の木のほうへ行ってみます。


紅葉の木の下へ行くと、小さなドアを発見! ワクワクしながら中に入ると、ボスのようなロボットが登場。「え、ボス戦?!」と、一瞬焦りましたが、一番初めに作らされる槍で10回くらい突くと倒れます。よ、よわっ! なんて良心的なボスなんでしょう。


気を取り直して謎を解き、部屋のドアを開けると、中にはロボットが倒れていました。ロボットを助けてみると、何やら説明が始まり、チュートリアルは終了します。このロボットは案内役らしく、今後はクエストを発注したり、ポイントを消費して、アイテムをアップグレードできたりするんだとか。


さて、チュートリアルが終わったので次はいよいよ拠点作りです! 場所は、紅葉の木の近くのジュースの空き缶とジュースの紙パックが転がっている場所にしました。


ひたすら拾った素材を研究拠点でアナライズしてレシピを覚えつつ、素材集めにいそしみます。ジャングルをダッシュしながら草むしりをしたり、ドングリの素材を集めたりなど、素材を集めているだけでも楽しいです。


ところが、タンポポの茎を集めている時に悲劇が……。目の前にでかくて毒々しい蜘蛛が現れ、瞬殺されました。突然のホラーゲーム化。確かに蜘蛛の巣あったもんなぁーと反省しつつリュックを回収し、蜘蛛がいない遠くのタンポポの茎を集めます。「次に蜘蛛の巣を発見したときは手動セーブをしよう」と心に刻みました。


ゲーム内時間で丸3日をかけて作った拠点がこちら! まだ壁などはありませんが、雰囲気は最高です。


ただ、注意しないといけないのが、働きアリ。チェストに食べ物を入れていると、それを盗もうとしてきます。近いうちに、壁をちゃんと作らねば……。

ワクワク感がたまらない! SF×メルヘンなゲームだった


私は元々サバイバルゲームが大好きなので、普段からさまざまなサバイバルゲームで遊んでいますが、そのなかでもGroundedは操作性が抜群によいゲームでした。キャラクターが子供だからなのか、やたらとジャンプ力が高く、一見登れなさそうな場所にもすいすい行けちゃうのが不思議でした。


ちなみに今回一番驚いたのが、てんとう虫が意外と強かったということ。攻撃さえしなければ人間に襲いかかってこないので、肉食昆虫に襲われた時にはてんとう虫の近くに逃げます。敵の肉食昆虫の攻撃がてんとう虫に当たると、てんとう虫が怒ってすごい勢いで昆虫を倒します。実際、蜘蛛2匹相手でも問題なく瞬殺。恐るべし、てんとう虫。


ゲーム内に登場する昆虫や家具、ストーリー、エリアなどは、今後のアップデートでさらに増えていく予定とのこと。まだ日本語化はされていませんが、まだアーリーアクセス(開発中)のゲームということで今後に期待しましょう。個人的には、今年リリースのサバイバルゲームの中で一番面白いゲームでした。

タイトル情報


「Grounded」(Obsidian Entertainment)
2020年7月28日リリース
価格:3,132円(2020年11月6日時点)
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筆者:すちーむまにあ(辻村美奈)

オフィスマイカに所属するライター兼ゲーマー。好きなゲームのジャンルは、サンドボックスのサバイバルゲームや、ホラーゲームなど。プレイスタイルは、コミュ障炸裂でVC勢に怯えるテキストチャットガチ勢。


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