グループ初のオンライン・カウントダウンで、地元・静岡での屋外ライブ開催を発表!「ラブライブ!サンシャイン!! Aqours COUNTDOWN LoveLive! ~WHITE ISLAND~」レポート

2020年12月31日から2021年1月1日へ──。スクールアイドルプロジェクト「ラブライブ!サンシャイン!!」に登場するスクールアイドルグループ「Aqours」が、2020年12月31日から2021年1月1日にかけて、初のカウントダウンライブを無観客&配信形式で行った。

昨年2020年は、新型コロナウイルスが流行し、Aqoursもツアーが開催できないという事態に陥ってしまったが、それでも無観客のオンラインライブなどで世界中に元気を与え続けてくれていた。

そんな中で行われた今回の「ラブライブ!サンシャイン!! Aqours COUNTDOWN LoveLive! ~WHITE ISLAND~」は、今年は去年より笑顔が増えるはず! そう信じたくなるような、素敵なライブだった。

冬の寒さがしんしんと体にしみる大晦日の夜。

昨今の情勢もあり、外に出ることもなく家でゆっくり温かく過ごしている人が多かったことだろう。毎年定番のテレビ番組を見ながら大晦日を感じるのもいいが、Aqours初のオンラインによるカウントダウンライブで大晦日を楽しむというのも、特別感がある。

普段のライブとは違い、22時半という遅い時間から始まった今回のカウントダウンライブ。

前回のオンラインライブでも登場したくじらのポエポエが海を泳いでメンバーを集め、最後は空を飛びWHITE ISLANDにたどり着く……。そんなオープニングムービーのあと、オープニングナンバーのイントロが流れ、鈴の音が鳴り響く。

最初の曲は「聖なる日の祈り」だ。

この日は、体調不良のため高槻かなこさんが不在だったため、8人でのパフォーマンスとなったが、それでも9人の絆が感じられるような、温かいパフォーマンスを見せてくれていた。

続いて「ジングルベルがとまらない」とクリスマス曲を続けて披露。少し遅れてのクリスマス気分を味わうことができた。

ひとりずつボーカルを繋げていく「HAPPY PARTY TRAIN」では、高槻さんが歌うパートを彼女が演じる国木田花丸がカバー。これはアニメとリアルを行き来するAqoursだからこそできる演出だし、そこにエモさを感じる。

最初のMCでは恒例の自己紹介。メンバー間でするコール&レスポンスはもはや完璧! 伊波杏樹さんの「9人で思いはひとつで、Aqoursです」という挨拶にもグッと来る。今日はカウントダウンライブということで、いつもと違う時間帯でのライブに、メンバーのテンションもいつもより少し高い感じだったのが面白い。

ステージにセットされている大きな雪だるまも溶かしちゃうくらいの熱さで歌った「青空 Jumping Heart」では、ポエポエもステージの下でカラフルに光って一緒になって盛り上げてくれている。

会場全体が海色になり、イルカが踊る中、ポエポエの背中に乗り込んだAqoursは「ポエポエと一緒に、全速前進、ヨーソロー」と言って、ゆっくりとセンターステージに進んでいく。(※ちなみにこのセンターステージでのパートは、衣装もチェンジをしての事前収録パートのため、高槻さんも参加となった)

センターステージでは、「ラブライブ!サンシャイン!! デュオトリオコレクションCD VOL.2 WINTER VACATION」からの4曲を披露! それぞれタイプの違う冬の曲で盛り上げていく

まず、千歌&ダイヤ&善子(ユニット二つ名「天下無双アンリミテッド・ファンタジスタ」)の「Party! Party! PaPaPaParty!」は、アウトロでの3人の楽しげな会話がほほえましい。


そして、かわいらしいパフォーマンスで元気をもらえた花丸&ルビィ(ユニット二つ名「純情可憐エンジェル・キッス」)の「キモチもユメも一緒だね!」、キレキレのダンスで魅せた梨子&曜(ユニット二つ名「百花繚乱ダンシング・フェアリー」)の「Misty Frosty Love」、スタンドマイクを使っての切なくもエモいパフォーマンスを見せた果南&鞠莉(ユニット二つ名「星河一天スターダスト・オーシャン」)の「涙が雪になる前に」と連続していく。


このブロックのラストに披露された「涙が雪になる前に」では、アニメ第1期第9話で、お互いのことを想うばかりにすれ違っていた果南と鞠莉の気持ちが、2年間の空白を埋めてひとつになるという感動的なシーンの映像がバックに流れていた。この演出に、またしてもグッと来てしまった。


衣装チェンジをして再び8人になっての「未熟DREAMER」(第1期第9話挿入歌)は、上記の3年生のいざこざが解消し、劇中でAqoursが9人揃って歌った初の曲だ。ドラマを感じさせる、前曲からの流れが完璧だった! また花火が打ち上がる第9話の映像も美しく、その映像を背にし、冬模様のステージで歌うAqoursのパフォーマンスも幻想的で素晴らしい。あらゆる要素が渾然一体となり、感動的な1曲となった。

ちなみに、このブロックが「未熟DREAMER」から始まるのならば、果南&鞠莉のデュエット曲からの流れで見たい!というのは、小宮有紗さんが提案して実現したセットリストだったらしく、これについても、SNS上ではファンが大盛り上がりだった。


いろいろな感情で心がいっぱいになったあとのMCでは、Aqours結成5周年を記念して、「ラブライブ!サンシャイン!!」の舞台である静岡での初の野外ライブの開催決定が発表される。日時は2021年5月1日(土)、2日(日)。開場は静岡・つま恋リゾートだ。屋外ということで、メンバーもいい天気になることを祈っていた。

そんなやり取りをしている間に、2021年まで残り10分を切る。伊波さんが「2020年最後に歌う曲はこの曲です!」と語り、披露したのは「Step! ZERO to ONE」。2020年から2021年という1年の節目にピッタリの1曲で、メンバーも元気いっぱいに〈ゼロからイチの扉を開けよう〉と歌っていた。

歌い終わると、みんなで年が越える瞬間まで待機。全員でジャンプをして空中で年を越し、新年の喜びとともに「ダイヤさん、誕生日おめでとう!」と1月1日がお誕生日の黒澤ダイヤのお祝いをする。

そして映像で会場全体に新年の花火が打ち上がる中、「スリリング・ワンウェイ」を熱唱! 続く「MY舞 TONIGHT」では、和のテイストが元日にピッタリだった。


そしてラストは「Future Flight」。〈これからどんなことが始まるのか 想像超えた何か待ち受けろ〉という歌詞は、今年いろいろな逆境に立ち向かってきたAqoursだからこそ、胸を打つものがあった。

2021年もAqoursは止まらない! 

みんなと会って、大きな会場でライブをすることを諦めていないし、きっと5月には想像を超えた景色が待ち受けているはず。それまで9人で思いはひとつで突き進んでほしい。

そう強く思ったカウントダウンライブだった。

(取材・文/塚越淳一)

【セットリスト】

00. 「ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 6th LoveLive! DOME TOUR 2020」Opening Theme

01. 聖なる日の祈り(スクフェスコラボシングル第1弾「ジングルベルがとまらない」c/w)/Aqours

02. ジングルベルがとまらない(スクフェスコラボシングル第1弾「ジングルベルがとまらない」表題曲)/Aqours

03. HAPPY PARTY TRAIN(3rdシングル「HAPPY PARTY TRAIN」表題曲)/Aqours

04. 青空Jumping Heart(TVアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」1期オープニング主題歌)/Aqours

05. Party! Party! PaPaPaParty!(「デュオトリオコレクションCD VOL.2 WINTER VACATION」収録曲)/高海千歌、黒澤ダイヤ、津島善子

06. キモチもユメも一緒だね!(「デュオトリオコレクションCD VOL.2 WINTER VACATION」収録曲)/国木田花丸、黒澤ルビィ

07. Misty Frosty Love(「デュオトリオコレクションCD VOL.2 WINTER VACATION」収録曲)/桜内梨子、渡辺 曜

08. 涙が雪になる前に (「デュオトリオコレクションCD VOL.2 WINTER VACATION」収録曲)/松浦果南、小原鞠莉

09. 未熟DREAMER(TVアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」1期 第9話挿入歌)/Aqours

10. Step! ZERO to ONE(1stシングル「君のこころは輝いてるかい?」c/w)/Aqours

11. スリリング・ワンウェイ(TVアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」1期 Blu-ray第6巻特装限定版封入特典 録り下ろしAqoursオリジナルソングCD⑥)/Aqours

12. MY舞☆TONIGHT(TVアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」2期 第3話挿入歌)/Aqours

13. Future flight(ベストアルバム「Aqours CHRONICLE (2015〜2017) 収録曲」)/Aqours

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