「2020年秋アニメ人気投票」結果発表! 1位は、女子高生の友情と愛情を美しく描いた「安達としまむら」!
2020年12月28日~2021年1月12日の期間で開催されていた、アキバ総研公式投票企画「どれがおもしろかった? 2020年秋アニメ人気投票」の投票が締め切られ、その結果が出た。2020年秋アニメは、新型コロナウイルスの影響で作品数が激減した、春アニメ、夏アニメに比べると、作品数も多く、その内容も非常に安定していたシーズンだった。見どころの多い作品ばかりが集まっていた印象があるが、実際に、アキバ総研のユーザーはどの作品が面白かったと評価したのだろう。
まずは、ベスト10にランクインした作品を見てみよう。
1位:「安達としまむら」(212票)
2位:「魔女の旅々」(181票)
3位:「100万の命の上に俺は立っている」(121票)
4位:「第501統合戦闘航空団 ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN」(70票)
5位:「憂国のモリアーティ」(56票)
6位:「くま クマ 熊 ベアー」(41票)
6位:「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」(41票)
8位:「アサルトリリィ Bouquet」(30票)
8位:「魔王城でおやすみ」(30票)
10位:「魔法科高校の劣等生 来訪者編」(29票)
多くの作品の中から見事1位に選出されたのは、「安達としまむら」であった。女子高校生同士の友情・愛情を描いた本作は、ジャンルとしては百合作品のひとつと言えるが、心象描写が細やかで、少女たちの瑞々しい感覚が嫌みなく表現された、男女問わず人気のある作品であった。老舗の手塚プロダクションがアニメーション制作に携わっており、作画や演出も非常に良好。主役の2人の声を担当した、鬼頭明里さん、伊藤美来さんの人気とも相まって、作品としても高い人気を博したと言えそうだ。
続く2位には「魔女の旅々」がランクイン。魔女のイレイナ(CV.本渡 楓)が旅をしながら、いろいろな街でいろいろな人々に出会い、そこで起こるさまざまな問題や事件に巻き込まれていく物語だ。秋アニメの開始前に行われた「観たい2020秋アニメ人気投票」でも2位という高い期待度を見せていた本作だが、作品の内容も出来映えもよく、今回の投票でも同じく2位という結果を残した。
さらに3位には、「100万の命の上に俺は立っている」がランクイン。講談社「別冊少年マガジン」にて連載中のコミックが原作の本作であるが、異世界転生ものとしてはかなりハードな展開と、主人公のやや斜に構えたような態度で、好き嫌いは分かれる作品と言える。しかし、どちらかというとふんわり・おだやか系の作品が多かった2020年秋アニメの中ではむしろ異質で、それが逆に多くの支持を集めたと言えるかもしれない。なお、本作は、今夏、2期の放送がすでに決定している。
4位には、「第501統合戦闘航空団 ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN」がつけた。人気シリーズ「ストライクウィッチーズ」久々の続編ということで放送前から注目度は高く、「観たい2020秋アニメ人気投票」でも5位につけていたが、いよいよベルリン奪還を目指す終盤戦ということでストーリーの出来もよく、評価を上げたような形となった。
続く5位は、放送前の期待度では人気No.1だった「憂国のモリアーティ」となった。作画などの出来は悪くなかったと思うが、ややストーリーが単調だった印象があり、放送前の評判に比べると、やや評価を下げてしまった感がある。
6位は2作品が同率で並んだ。ひとつめの「くま クマ 熊 ベアー」は、やや風変わりな異世界転生作品。ゆるめの世界観で、のんびり見られるという点が支持された形か。もうひとつの「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」は、人気シリーズ「ラブライブ!」の最新作であるが、意外に票が伸びず、6位という順位に収まった。
さらに8位にも2作品が同率でランクイン。「アサルトリリィ Bouquet」は、マルチメディア展開のオリジナルコンテンツ「アサルトリリィ」のアニメ版。女子高生×武器×バディという王道展開で、その手の作品が好きな方にはハマったものと思われる。もういっぽうの「魔王城でおやすみ」は、ひたすらにゆるふわ系のコメディ作品。さらわれた人間の姫が魔王城でひたすら快眠を求めては騒ぎを巻き起こすというワンテーマの作品ではあったが、その独特な雰囲気と姫の小悪魔的な魅力などにリピーターが続出したものと思われる。
最後、10位には「魔法科高校の劣等生 来訪者編」が滑り込みランクインした。人気シリーズの久々の続編ということで放送前から注目度は高かったが、残念ながら第1期ほどの人気とはならず、やや失速しての10位ランクインとなった形だ。
以上のように、2020年秋アニメでは、さまざまな種類の作品が話題となったわけだが、評価としては、人気作品の続編よりも、むしろ新作アニメのほうが全体的な評価は高めだったように思える。上位にランクインした製品は、いずれもクオリティ的には高く、コロナ禍で苦労した前2クールと比べると、安定感がぐんと増した印象だが、その半面、ややマンネリ感のある作品もあり、そうした点が、視聴者から厳しめにジャッジされたような結果となったようだ。
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