アニメ「ゆるキャン△」SEASON1第4話に登場!野クルの初キャンプに向かうルートをてくてく歩いてみた!【コラボのゲンバ番外編!】

「キャンプに行きたくなる」「キャンプに行かなくてもキャンプに行った気分になれる」など、さまざまな目線で楽しめる「ゆるキャン△」。現在、TVアニメ「ゆるキャン△ SEASON2」が現在放送中。ますますキャンプ人気を盛り上げてくれそうだ。

普段は、散歩どころか、近所への買い物さえ「めんどくさい」と感じてしまうのに、旅先に行くと、なぜか歩きたい衝動に駆られてしまいがち。今回も、「コラボのゲンバ」の取材で訪れた山梨で、「時間もあるし、ちょっと歩いてみようかな」という気持ちになってしまい……。TVアニメ「ゆるキャン△」第4話に登場する、野クルメンバー初の冬キャンプに向かう “手前”までのコースを聖地巡礼MAPの「忠実てくてくコース」を参考に歩いてみた。


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聖地巡礼MAPによると「忠実てくてくコース」とは、山梨駅からほったらかし温泉までの歩いて90分のコース。同じコースでも「自転車らくらくコース」なら電動アシスト付き自転車で35分、「ぶっとび自動車コース」なら15分で到着するほどの距離。野クルメンバーと一緒の気分を味わいたいので、彼女たち同様、徒歩にチャレンジしてみた。

「忠実てくてくコース」に関しては、距離が長いので根性と体力が必要という注意書きが。確かに、第4話で途中グッタリする野クルメンバーの姿があったはずだが、90分のお散歩、運動不足解消に歩いてみようではないか!という軽い気持ちで挑戦してみた。ちなみにキャンプ道具は持たずなので、野クルメンバーよりはかなり身軽だが、パソコンやカメラなどの仕事道具をなんだかんだで約10kgほどを抱えての行程となった。

JR山梨駅に到着すると、駅舎は改装中で、放送シーンのレトロな雰囲気はなく、かなり洗練された雰囲気になっていた。まず立ち寄ったのは、JR中央本線・山梨市駅横にある「山梨市観光案内所」。観光案内所の担当者さんに、どちらに向かって歩けばいいのかをうかがってみたところ、「歩いて行くのですか?」とかなり驚かれたのだが、「『忠実てくてくコース』を歩きます」と伝えて出発した。90分くらいのお散歩コースなら、歩く人も多いと思ったのだが、あまり歩いて向かう人は少ないそうだ。

「笛吹川フルーツ公園」まで約3.7km。その先に最終目的地の「ほったらかし温泉」がある。気合を入れて出発! お天気もよく、お散歩日和でかなりテンションが上がる。何より空気がとても気持ちいい。

早速登場したのが、野クルメンバーが渡った「根津橋」。疲れたときは荷物を背負ってやるという千明のかっこいいセリフに盛り上がった場所だ。

この橋から見える風景に映る、ドーム型の建物。このあたりが「笛吹川フルーツ公園」、最初の目的地だ。確かに見える距離だけど、ちょっと山の上にありませんか? と気づいたときに、観光案内所での「歩いて行くのですか?」のセリフが頭の中を駆け巡った。しかし、巡礼マップコースになるくらいだから、歩けるに決まっていると言い聞かせて、てくてく進んで行った。

橋を渡り切ったところで、目的地の手前に銅像を発見。

こちらは「万力公園」の中にある銅像で、TVアニメ「神様になった日」に登場する公園だ。今回は「ゆるキャン△」の聖地を訪れるコースのため、横目で見るだけで通り過ぎた。

しばらく歩くと、「笛吹川フルーツ公園」への看板が。ここで右折し、いよいよ山のほうへ向かって行く。

と、ここで「笛吹川フルーツ公園」まで2.7kmの文字が! すでに1km歩いていたようだが、ここまでで疲れは全くナシ。どうやら「笛吹川フルーツ公園」は恋人たちの聖地らしいということを、この看板を見て知った。街灯がブドウになっているのもかわいらしい。

10分ほど歩くと、ブドウからさくらんぼの街灯に変わった。12月の上旬に訪れたのだが、紅葉も美しかったので、ここまでは疲れも感じず歩くことができた。

途中、かりんの木がたくさんあり、たくさん転がっているのを発見。ちなみにかりんは10月から12月初旬がおいしい時期。ときどき、落ちて潰れているものもあるので、葉っぱに隠れているかりんを踏み、滑らないようにご注意を。このあたりから少し足に疲れが出始めた。

ブドウの街灯あたりから始まったゆる〜い坂道なのだが、意外とじわじわ足にくる。野クルメンバーがぐったりした理由をこの辺りで実感した。しかし、まだ1/3ほどしか歩いていないはずなので、気合を入れ直して進んでみた。

さくらんぼの街灯に沿って進んでいくと、「笛吹川フルーツ公園」まであと2.2kmの文字が! 取材当日、お天気はよかったのだが、かなり向かい風が強かったので、途中、前に進まないこともあったが、景色の美しさ、空気のおいしさに救われた。

しばらく歩くと「名前のない展望台」が登場。「新日本三大夜景」の地らしいが、昼間でもかなり絶景だった。富士山もよく見えるし、何より「結構、のぼってきたぞ!」と感じる瞬間でもあった。

そしていよいよ「笛吹川フルーツ公園」まで1kmの看板が! ちょっぴり足に疲れを感じていたものの“1km”の文字でワクワク気分になる。「笛吹川フルーツ公園」に到着したら、まず何を食べよう、なんて考えながら楽しく歩くことができた地点だ。

目的地の名前が次々と出てきて、ここからなら走って行けそう!と感じた数分後。「公園入口」の看板の先に待っていたのは、長〜い階段。ゆるい階段だが、ここまで坂道をのぼってきた足には結構くる! この日は、時間の関係上、利用はできなかったが「ほったらかし温泉」をはじめ、いくつかの温泉施設があるのはありがたいと感じた。

「根津橋」から見えたドーム型の施設もついに目の前に。そして、放送シーンにも登場したスポットがココ。甲府盆地が一望できる最高の写真スポットだ。

この後、「笛吹川フルーツ公園」内をてくてくお散歩。この日は運休だったが、園内はロードトレインが走るほど広く、全部を回るにはかなり時間がかかりそうだ。

公園内を軽く1周してから、もう少し上まで登ってみると……。「恋人の聖地」と呼ばれる理由がわかるスポットが。

「フルーツセンター」も含めてコロナ禍で休業中だったが、普段は足湯が堪能できるようだ。この先には、「やまなしフルーツ温泉 ぷくぷく」もあり、新日本三大夜景と富士眺望6つの湯を楽しむことができる。園内にあるパンフレットを持参すれば、貸タオルセットが無料で利用できるので、手ぶらで温泉施設を訪れても安心だ。


さて。ここでちょっとブレイク。野クルメンバーが訪れた「オーチャードカフェ」は、現在「葡萄屋kofu パークcafé」となっている。ここではいちごたっぷりのパフェを、そして「展望・星屑レストラン ガイア」ではフルーツたっぷりのワッフルと、甘酒入りのフルーツスムージーをオーダー。フルーツを使ったメニューがたくさんあって、疲れもすぐに吹っ飛んだ。

続いて、お土産屋さんをチェック。「しまりんだんご」のディスプレイを発見! 「ゆるキャン△」コーナーもしっかりあるので、すみずみまでチェックして思い出のグッズを見つけてみては? 店員さんもとてもやさしく、ていねいに「ゆるキャン△」グッズ、そして「笛吹川フルーツ公園」のお土産のおすすめも教えてくれた。

そして最終目的地「ほったらかし温泉」へ。「笛吹川フルーツ公園」を抜け、さらにのぼった先にある。今回は時間の都合上、訪れるのをやめようと思っていたのだが、「忠実てくてくコース」を強風の日に歩いてきたご褒美にと、インタビュー取材後に車で案内してもらった。野クルメンバーも食べたほったらかし温泉名物「温玉あげ」もチェック! 外はサクサク、黄身がトロトロの半熟でとろけていて、小さいのに体が温まるのも魅力だ。

せっかくなので、帰りも山梨市駅まで歩いてみた。下り坂で、さらに風に押される形になったので、帰りは驚くほど早く歩くことができた。

今回私が歩いたのは「笛吹川フルーツ公園」までのコースだが、野クルメンバーは「ほったらかし温泉」とそしてキャンプ地となる「笛吹市のパインウッド オートキャンプ場」まで歩いて行くわけだから……、スイーツを食べて元気になる女子高生のパワー恐るべし。運動不足の40代は、スイーツを食べたらまったりして動きたくなくなったのだから。

とはいえ、景色も空気もフルーツも堪能でき、気持ちのいい運動ができた「ゆるキャン△」の聖地をめぐるお散歩コース。キャンプをしなくても「ゆるキャン△」の世界観が堪能でき、おすすめだ。

(取材・文/タナカシノブ)

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