スマホアプリ「NieR Re[in]carnation」サービス開始まであと少し! 本作に連なる「ニーア」シリーズの各タイトルを振り返る!
2021年2月18日サービス開始予定のスマホアプリ「NieR Re[in]carnation」(ニーア リィンカーネーション)。カルト的な人気を誇るアクションRPG「ニーア」シリーズの最新作であり、ヨコオタロウさんや岡部啓一さんなど、「ニーア」ではおなじみのスタッフが開発に携わっている。今回は、そんなシリーズ最新作の配信を控え、過去に発売された「ニーア」作品の要素をピックアップして紹介していく。物語の核心に関わるネタバレなどはいっさいないので、安心してほしい。
「ニーア レプリカント」/「ニーア ゲシュタルト」
2010年に発売されたアクションRPG。PS3版は「ニーア レプリカント」(以下、レプリカント)、Xbox 360版は「ニーア ゲシュタルト」(以下、ゲシュタルト)と別々のタイトルでリリースされた。2 つのバージョンは、それぞれ名称だけでなく主人公の年齢も異なり、「レプリカント」では青年、「ゲシュタルト」では壮年になっている。そのほかの違いは、主人公のセリフや物語の一部演出くらいのもので、物語の大筋は変わらない。
蔓延する「黒文病」、人々を脅かす「マモノ」
舞台は、とある場所にある田舎の山村。人々の依頼をこなしながら生計を立てていた主人公 だが、いっしょに暮らしているヨナが不治の病「黒文病」を患っており、途方に暮れていた。ある日、村のリーダーであるデボルとポポルから、「封印されし言葉」を集めることで、病を治せるかもしれないという話を聞き、彼は「白の書」と協力して各地を巡り、言葉を集めていく。
王道RPGに、癖の強い仲間たち
本作では、謎の生き物のエミール、戦士のカイネが仲間になる。エミールはかわいらしい声とは裏腹に、体は丸い頭部と骨でできている。カイネは全身下着姿の美女戦士だが、あまりに口が悪く、日常的に暴言を吐いては周囲を困らせ、とくに「白の書」とはそりが合わず口喧嘩ばかりしている。かなり癖の強いメンバーで、2人とも重大な秘密を抱えているが、物語を進めていくにつれ徐々に明らかになっていく。
フィールドを散策しつつ村や街の人々のクエストを受け、ヨナを救うための方法を探るというのがゲームの基本的な流れとなる。戦闘では、長剣や短剣、槍といったさまざまな武器を使えるほか、「白の書」の力を借り、強力な魔法を使うことも可能。コンボもつなげやすく、爽快感は強い。また、敵によっては弾幕系の攻撃をしてくる場合もあり、3Dでありながら2D弾幕シューティングのような感覚で遊べる一面も。
ちなみに、ヨコオタロウさんが過去に手がけた「ドラッグ オン ドラグーン」シリーズと同様、「レプリカント」と「ゲシュタルト」にも「ウェポンストーリー」が実装されている。手に入れた武器をただ使うだけでなく、それぞれにまつわる物語を楽しめるのも特徴だ。武器を強化していくにつれ、ウェポンストーリーも更新されていく。
「ひとりのために、全てを滅す」ことの意味を知る2周目
家族を救うための冒険、街の人々から受けるクエストなど、王道RPG的な要素が多い「レプリカント」&「ゲシュタルト」だが、1周目は序の口。本作の真髄は物語であり、2周目以降は1周目と比べて物語の演出や展開が大きく変化する。キャッチコピーである「一人のために、全てを滅す」の重みはここから発揮され、新たなシーンが垣間見れたり、1周目では何気なくやっていたことの別の一面が判明したりと、本作の世界観をより深く理解できる。さらに、2周目以降は物語の序盤が自動でスキップされるため、周回プレイがやりやすい点もうれしい。
2周目以降は複数のエンディングが解放され、特定の条件を達成すると次のエンドに到達できるように。特に最後のエンド は、目的をかなえるために捧げなくてはならない代償の大きさや、その全貌自体がプレイヤーの度肝を抜き、当時の語り草となった。
「ニーア オートマタ」
「ニーア レプリカント」と「ニーア ゲシュタルト」の登場から7年後、2017年にはPS4とSteam、2018年にXbox One で新作「ニーア オートマタ」が発売された。前作の続編でありながらも、「レプリカント」や「ゲシュタルト」にまつわる要素はファンサービスレベルにとどまっており、本作から入っても問題なく遊べる。また、「ベヨネッタ」や「VANQUISH」、「メタルギア ライジング リベンジェンス」など多くの名作アクションを生み出したプラチナゲームズが開発を担当しており、前作と比べてアクション面が大幅に進化している点も特徴。本作は「日本ゲーム大賞 2017」では優秀賞、「第21回D.I.C.E. Awards」では「Role-Playing Game of the Year」を受賞し、現在までに500万本以上を売り上げている。
地球への帰還を願う人類のため、戦い続けるアンドロイドたち
舞台となるのは、「レプリカント」、「ゲシュタルト」の時代から数千年後。宇宙人が差し向ける「機械生命体」の攻撃によって人類が月に敗走した世界で、「YoRHa(ヨルハ)部隊」に所属するアンドロイドの「2B」は、地球を奪還するための戦いに身を投じる。本作では「人間」が重要な要素となっており、主人公たちはもちろん、敵である機械生命体も、命や感情、理性といった、人が持つ概念や能力と向き合うことになる。
より深く、派手に進化したバトルシステム
敵とのバトルは前作から変わらずアクションだが、本作では各種要素がパワーアップしている。弱攻撃や強攻撃はもちろん、主人公を追従する「ポッド」による射撃、ダウンした敵に追撃を行う「フィニッシュブロー」などさまざま。2つの武器をリアルタイムで切り替えることによる多彩なコンボ攻撃も可能になった。「プラグイン・チップ」を装備すれば、HPや攻撃力を強化したり、アイテムの入手確率を上げたりすることも。EASYモード限定ではあるが、「オート攻撃」をセットすると敵を自動で攻撃してくれる。プレイヤーの腕前やプレイスタイルに合わせた幅広いカスタマイズが可能だ。
さらに、「飛行ユニット」を装備している間は空中戦になり、バトルシステムが弾幕シューティング系に移行。機械生命体の内部に侵入し、コアを攻撃して大ダメージを与えたり、敵を操ったりできる「ハッキング」もあり、バトル自体のバリエーションも増えている。先述したEASYモードのほか、NORMAL、HARD、VERY HARDも用意されており、アクションが苦手な人から得意な人までカバーしている点もありがたい。
周回するごとに変わる物語
周回するとエンディングや一部の演出が変化し、物語の新たな一面が垣間見れるという要素は前作にも存在した。「ニーア オートマタ」ではその要素が強化されており、2周目以降は、物語の展開自体が途中から大きく変わる。エンディングは前作の4種から26種と大きく増えてはいるが、そのうちストーリーの本筋にからむのは一部のエンドで、他はサブエンドのようになっている 。エンディングによっては大きな仕掛けが施されており、こちらも前作同様、プレイヤーたちの間で当時話題になった。
「ニーア」シリーズの最新作であるスマホアプリ「NieR Re[in]carnation」の配信まで約1週間。過去の作品の続編ではないが、ヨコオタロウさんが生み出す世界観を知るうえで、シリーズ作品は大きな助けになるだろう。配信までの時間を使って遊んでみるのもいいかもしれない。ただ、「ニーア」シリーズのうち、「オートマタ」はPS4、Xbox One、Steamで遊べるが、「レプリカント」と「ゲシュタルト」はそれぞれPS3、Xbox 360でしか遊べないのが悩みどころ。「レプリカント」に関しては2021年4月22日にバージョンアップ版がPS4とXbox One、Steamで発売されるため、そちらを待つのもいいだろう。ここでは各作品の紹介程度に留めたが、本稿が「ニーア」シリーズに触れるきっかけになれたなら幸いだ。
- 【作品情報】
- ■NieR Re[in]carnation
- 対応機種:iOS/Android
- ジャンル:アクションRPG
- 価格:基本プレイ無料(一部アイテム課金あり)
- サービス開始日:2021年2月18日(木)
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