【インタビュー】安野希世乃がニューシングル「フェリチータ/echoes」をリリース。「ARIA The CREPUSCOLO」の世界を歌う

声優・アーティストの安野希世乃が、3枚目のシングル「フェリチータ/echoes」を2021年3月3日にリリースする。
こちらは完全新作アニメ「ARIA The CREPUSCOLO」のオープニングンテーマとエンディングテーマとして、同作品の世界を彩る2曲になっている。また、カップリングとして、アニメジャケットのARIA盤には「生きる」、本人ジャケットのKIYONO盤には「夏色花火」のアコースティックバージョンをそれぞれ収録。彼女のやさしい歌声をたっぷり味わえるシングルになった!

「ARIA」は、世界観とキャラクターと音楽が見事に結びついた作品だと思います


──「ARIA」のアニメシリーズが始まったのは2005年10月で、もう15年前のことです。安野さんはこの作品をご覧になっていましたか?

安野 実は歌を任せていただく前に見たことはなくて。今まさに最初のシリーズから見ています。第1作の「ARIA The ANIMATION」が始まった15年前は、私が一番アニメを見ていなかった時期なんですね。12歳くらいまではすごくアニメっ子で、大学に入るくらいからまた見始めたんですけど、中学生、高校生のころは離れていて。でも、「ARIA」という、女の子たちによる癒やしアニメのさきがけとなる、レジェンド的な作品があったということは知っていました。

──実際にご覧になって、いかがでしたか?

安野 自分が「ARIA」の世界に溶け込むような感覚があって、見るというよりも体験するアニメだなと思いました。世界が立体的で、映像とお芝居と音楽が一体となっているんですよね。「ARIA」ほど没入感のある作品は少ないんじゃないかなと思います。

──たしかに世界観もキャラクターも音楽も、すべてが見事に結びついているんですよね。

安野 それによって、「愛」を伝えている作品だと思いました。仕事への愛情や、自分のパートナーやお客さんへの愛情、そして街への愛情が強く伝わってきて、人と街への賛歌に溢れた作品ですよね。

──観光案内人であるウンディーネの物語なので、街への愛というのはより強くなりますよね。

安野 「こんなに素敵な風景が、たくさんあるんですよ」って教えてあげる立場ですもんね。中学生とか高校生のころに「ARIA」を見ていたら、「声優になりたい」ではなく「ウンディーネのような仕事に就きたい」と思ったかもしれません。日常の素敵を見つけて、それを誰かに教えてあげる仕事って素晴らしいですよね。大人になった今出逢ったARIAからは、仕事や仕事仲間への向き合い方、リスペクトの仕方を教えてもらっています。学ぶところがたくさんある作品だと思います。もちろん、最新作の「ARIA The CREPUSCOLO」にも、人と人の向き合い方についてのメッセージがたくさん込められていて、すごく尊い作品になっています。


──安野さんは、アレッタ・パーチェ役で出演もされています。ウンディーネではなく、風追配達人(シルフ)の女の子ですね。

安野 主題歌を歌うこととアレッタを演じさせていただけることは、同時に知りました。歌とお芝居の両方で作品に関わることができて、すごくうれしかったです。

──楽曲の話にいく前に、アレッタ役について教えていただけますか? キャラクター表を見ると、元気のよさそうな子ですね。

安野 はい。元気な女の子で、オレンジぷらねっと所属のウンディーネ、アーニャちゃんの幼なじみです。マイペースなアーニャとは対称的に、自分の感性のままどんどん前に進んでいくのがアレッタです。そういう性格だからこそ、アーニャを連れ出して新しい景色を見せてあげることができたのかなと思いました。詳しくは映画を見ていただきたいんですけど(笑)。

──シルフもまた、街と関わりの深い仕事ですよね。

安野 そうですね。ネオ・ヴェネツィアを愛する立場としてはウンディーネと同じで、私も街の一員になれたことが、本当にうれしかったです。コロナ禍のため、全員でのアフレコはできなかったんですが、アーニャ役の茅野愛衣さんとかけ合いをすることができました。「ARIA」はどれだけ会話シーンで繊細なかけ合いができるかが肝だと思うので、アーニャと一緒にお芝居できて本当によかったです。きっと会話シーンの多い役同士は個々に、かけ合いの場面を録っていたんじゃないかと思います。

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